マーケティング戦略の決定

マーケティング戦略の決定
市場へのアプローチ
• マス・マーケティング
市場全体を対象に1種類の製品を大量生産、大量流通さ
せる。
• 製品多様化マーケティング
市場全体を相手に多種類の製品を提供する。
• ターゲット・マーケティング
市場を幾つかのセグメントに分け、そのうち一つないし若
干のセグメントを狙い、製品を提供する。
• ワン・ツー・ワンマーケティング
消費者一人一人に異なる製品・サービスを提供する。
ターゲット・マーケティングのステップ
• 第一ステップ:市場セグメンテーション
– セグメンテーション変数の明確化
– 細分化されたセグメントのプロフィールを描きだす
• 第二ステップ:市場ターゲッティング
– 各セグメントの魅力度の評価
– 一つないし複数のセグメントの選定
• 第三ステップ:製品ポジショニング
– ポジショニング・コンセプトの明確化
– ポジショニングコンセプトの選定、開発、伝達
セグメンテーション
セグメンテーションとは
セグメンテーションの定義:
市場を構成する消費者は本来異質であるという認識
の下に、消費者全体をなんらかの意味で同質的な
消費者グループに分割することである。
セグメンテーションの基準(変数)
• 地理的変数
– 地域、都市規模、人口密度、気候
• 人口統計的変数
– 年齢、ライフサイクル、性別、所得
• 心理的変数
– 社会階層、ライフスタイル、性格
• 行動的変数
– 購買契機、追及便益、使用状態、使用頻度、ロイ
ヤルティ
セグメンテーションの条件
• 測定可能性
セグメントの規模と購買力が測定できる。
• 実質性
別個のマーケティング・プログラムを策定するだけの価値
がある。
• 到達可能性
そのセグメントへ効果的に到達できかつ製品・サービスを
提供しうる効果的チャンネルがわかっている。
• 実行可能性
そのセグメント向けの効果的なマーケティング・プログラム
をつくりあげるだけの十分な能力、資源が備わっている。
市場セグメンテーションの手順
• 調査段階
– おおよその見当をつけるための予備調査
– その結果を用いて本調査を行なう
• 分析段階
– 因子分析、クラスター分析を行なって、各クラス
ターを抽出する
• プロフィールをえがく段階
– 各クラスターを特徴づける要因を描く
クラスタ分析
クラスタ分析とはある集団を複数の同質的な集団に分割していく方法である。
集団を構成する各対象間の同質性の度合いを表す数値として距離の概念
がよく用いられる。
例。ユークリッド距離
di , j 
p
2
(
x

x
)
 in jn
n 1
di , j  対象 i と 対象 j の距離。 その値が小さ いほど 同質性の度合いが高い。
xin  対象 i の n 番目の変数。 x jn  対象 j の n 番目の変数。
クラスタ分析
変数
データ
距離
A
B
C
X1
X1
X1
A
x A1
xA 2
x A3
A
B
xB1
xB 2
xB 3
B
d AB
C
xC1
xC 2
xC 3
C
d AC
d BC
D
xD1
xD 2
xD 3
D
d AD
d BD
dCD
E
xE 1
xE 2
xE 3
E
d AE
d BE
dCE
対象 / 消費者
D
d DE
E
クラスタ分析の方法(最短距離法)
A
B
C
D
E
A
A
0
B
3
0
C
7
4
0
D
8
5
1
0
E
13
10
6
5
AB
AB
CD
E
CD
0
B
CD
A
0
B
3
0
CD
7
4
0
E
13
10
5
E
ABCD
E
0
4
10
ABCD
0
E
5
0
5
0
0
E
0
DVDプレーヤーのブランド属性評価のデータ
標本番号
音質
機能
操作
色
デザイン
独自性
ディスプ
レイ
価格
サービス
1
10
9
8
5
4
6
9
8
2
10
10
9
2
1
3
5
4
3
6
6
7
1
2
2
5
6
4
2
2
4
8
8
9
4
4
5
2
2
1
6
7
5
9
10
6
7
6
8
6
5
7
7
6
7
2
1
3
10
9
9
9
9
8
3
4
4
3
5
4
2
3
9
9
10
10
3
5
4
7
9
10
8
9
8
6
7
6
8
9
…
…
…
…
…
…
…
…
…
20
4
5
5
7
8
8
6
7
クラスター中心値
最 終クラス タ中 心
音質
機能
操作
デザイ ン
独自性
ディスプレイ
価格
サービ ス
1
2.00
2.33
1.67
6.00
6.67
5.00
7. 00
8. 00
クラスタ
2
8. 33
8. 58
8. 25
3.92
4.50
4.50
6.17
6.75
3
3.00
3.40
4.00
6. 80
7. 40
7. 60
2.80
3.40
所属クラスタ
ケース番
号 1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
クラスタ
2
2
2
3
1
2
1
3
2
2
2
1
2
2
3
2
3
2
2
3
距離
4.0 35
5.6 96
6.0 51
2.9 19
2.9 44
4.5 40
6.7 82
5.8 58
3.5 51
4.6 49
5.1 59
8.2 06
5.9 25
10.244
5.5 24
9.6 41
4.5 52
3.1 00
3.6 44
5.3 22
各クラスタのケース数
クラスタ
有効
欠損値
1
2
3
3.000
12.000
5.000
20.000
.000
ターゲッティング
• 市場セグメントの評価
• 市場セグメントの選択
市場セグメントの評価
• セグメントの規模と成長性
• セグメントの構造的魅力度
– 潜在参入企業、供給業者、競争相手、買い手、
代替製品
• 会社の目標と資源
– 企業の強み・弱み、他のセグメントとの関係、期
待利益
市場セグメントの選択
• 単一セグメントの集中化
• 選択的特定化
• 製品特定化
• 市場特定化
• 全市場カバー
市場セグメントの選択
宿題
• 家計データの変数の中からいくつかの変数を
選択し、クラスター分析を用いてセグメンテー
ション分析を行ないなさい。
• 分析の結果から各セグメントはどんなセグメ
ントであるかを解釈しなさい。
• 提出期限:11月6日