第3編 アーク溶接等の作業方法 に関する知識

第3編
アーク溶接等の作業方法
に関する知識
第1章 溶接等の方法
1 溶接用材料の準備

被覆アーク溶接棒
溶接棒の被覆材に湿気は禁物 !!
使用前に乾燥を行うのが標準作業となっ
ている。
溶接棒が吸湿していると?
↓
ブローホール、割れなどの発生原因

半自動アーク溶接用ワイヤ
通常のアーク溶接棒と同じく、
できるだけ乾燥された場所で
保管しなければならない。

半自動アーク溶接用シールドガス
CO2ガス、ArガスおよびCO2とAr
の混合ガスなどが使用されている。
2 継手の種類と溶接姿勢

継手の種類
突き合せ継手
T継手
片面当て金継手 両面当て金継手
かど継手
重ね継手

溶接姿勢
溶接部材(溶接箇所)の位置により、それ
ぞれ溶接姿勢が変わる。
・下向き姿勢(F:フラット)
・立向き姿勢(V:バーチカル)
・横向き姿勢(H:ホリゾンタル)
・上向き姿勢(O:オーバーヘッド)
3 仮付けと溶接治具

仮付け
溶接製品のひずみ、変形などを少なくし、
正しい寸法を保つため、本溶接前に行う
重要な作業である。
4 被覆アーク溶接作業

ストリンガビード(シングルビード)
幅の狭い直線状に置かれたビード。
溶接棒の角度は、進行方向に70°~80°、
母材面に対して90°とする。
図 ストリンガビード

ウィービングビード
円を描くように運棒して作られる幅広のビードを
ウィービングビードといい、溶接棒の角度などの
作業要領は、ストリンガビードの場合と同様であ
る。
ビードの中央を横切るときは速く両端でわずかに
止めるようにする。

クレータの修正
クレータ・・・溶接ビードの終端にできるくぼみのこと。
5 半自動アーク溶接作業

アークの出し方
ワイヤがボタボタと
チップ近くまで溶ける
場合は、電圧が高い
ので、電流を大きくす
るか、電圧を低くする。

下向きビードのおき方
イ 溶接姿勢
ガスホース、制御ケーブルを極度に
曲げないように配置し、楽な姿勢を
とる。
ひじを張って腕とトーチを自由に動
かせるようにする。
ロ ストリンガビード(シングルビード)
ガスシールドをよくし、ワイヤの先端、
溶接線を見やすくするために、溶接
を右から左に進める前進法をとる。
図 ストリンガビード(半自動)