磁気浮上システムの製作と PID制御による制御系設計 に関する研究 電気工学科 5年24番 橋本哲幸 指導教員 河合康典 1 はじめに 近年, 騒音や振動が小さく, 乗り心地が快適なリニアモー ターカが実用化されている. このリニアモーターカの浮上 装置の一つとして, 磁気浮上システムが利用されている. 本研究では, 最も基本的な制御則であるPID制御を用い て磁気浮上システムを構築する. • 磁気浮上システム • 磁気浮上システムの製作 • PID制御による制御系設計 Fig. 1 リニアモーターカ 2 概要図 磁気浮上システムとは電磁石に加える電流を制御す ることによって, 電磁石-鉄球(浮上物体)間に働く吸引力 を制御し, 鉄球を非接触で安定に浮上させるシステムで ある. Fig. 2 磁気浮上システムの概要 3 磁気浮上システムの製作 Fig. 4の鉄心を用い, そ の内側に直径0.8 [mm] の導線を約3000回巻い ている. Fig. 3で示す大き さのアルミフレー ムを用いている. 400 300 450 単位:mm Fig. 3 磁気浮上システム Fig. 4 鉄心の概要 4 PID制御 今回のシステムの制御方法にはPID制御を使います. PID制御とは (偏差の) 比例(Proportional) 積分(Integral) 微分(Derivative) PID制御 PID制御 比例 r + - 積分 微分 + + 制御対象 y + Fig. 5 PID制御 5 制御系設計 伝達関数 KP=11000, KI =1000, KD=1000 ブロック線図 Table 1 モデルパラメータ Fig. 6 フィードバック制御系 6 初期値応答 y [m] u [V] t [s] Fig. 7 制御入力 t [s] Fig. 8 出力 7 おわりに 本研究で製作している磁気浮上システムを説明し, PID制御による制御系設計を例題をもとにおこなった. 今後の課題 ・実際に作った装置のモデルパラメータを測定する. ・測定した値をもとにPIDコントローラを設計する. ・設計したPIDコントローラを実際の磁気浮上 システムに適用する. 8
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