古紙リサイクルのホントのところ

古紙リサイクルのホントのところ
とやま古紙再生サークル
何をいいたいの?
 燃やすならリサイクル
 分別が大事
 古紙利用再生品の購入が大事
 そもそも使う紙そのものが大事
 5Rと適正処理
とやま古紙再生サークルとは?
 NPO(非営利組織)
 会員:159(H13.3月末)
 回収:約1600トン/年
 購入:トイレットペーパー約28万ロール
 事務局:北陸電力立地環境部
サークルのしくみ
地域完結型リサイクル
 古紙リサイクルの循環に係わるそれぞれのセク
ター会員により構成
 分別と禁忌品

4分類で回収(上質紙・新聞紙・ダンボール・雑誌)

価格
回収1回あたり固定費3000円
従量料金
雑誌3円/kg、その他1円/kg
古紙リサイクルの現状(1)
 日本の紙の生産量
1999年度
 年間3063万トン(世界第2位)
 1人あたり239kg/年(世界第7位)
1985年2000万トン
1960年600万トン
古紙リサイクルの現状(2)
 日本の古紙回収率(1999年度)
 回収率
55.9%
 新聞(チラシ含む)
112.7%
 段ボール
80.3%
 印刷情報用紙 約30%
 衛生用紙 0%
 回収率限界
65.6%
古紙リサイクルの現状(3)
 日本の古紙利用率(1999年度)
 利用率
56.1%
 新聞用紙
51%
 板紙
89%
 印刷情報用紙 24%
 衛生用紙 52%
 利用率限界
65%(経済性無視シナリオ)
古紙リサイクルの現状(4)
 古紙のゆくえ(主な流れ)
→ 衛生用紙やコピー用紙
 新聞紙 → 新聞紙やコピー用紙
 段ボール → 段ボール
 雑誌類 → 板紙や紙管
 上質紙
A4コピー用紙60枚、牛乳パック6個
= トイレットペーパー1ロール
古紙リサイクルの現状(5)
 各国の状況(1999年度)
日本 韓国 米国 ドイツ 英国
回収率
56
71
45
76
41
利用率
55
72
37
65
70
古紙リサイクル過程
離解工程
立山製紙のパルパー 別パルパー
パルパー静止画
異物除去工程
脱インキ工程
どっちのトイレットペーパー?
AとB
どっちを使いたい?
その理由は?
再生品を買ってね~
国の目標
 古紙利用率
60%(2005年度)
 回収率ではない
 どの種類の利用率を向上?
→印刷情報用紙や衛生用紙
 利用率の向上には、上質な紙の回収が
不可欠。
→カスケード利用(グレードをさげつつ再利用)
→回収と利用の質のミスマッチ
 利用率1%up=日本のCO2が0.1%down
古紙リサイクルの必要性検証
(1)
 ゴミ減量化
 事業系可燃ごみの50%は紙ごみ
紙はリサイクルの優等生(腐らない、市場有)
 焼却コスト 50円/kgなど
(収集運搬や灰の処理を含む)
 紙再生のためのコスト
30円~50円/kg
(参考)古紙の価格変身
回収1円→販売10円→製品100円/kg
古紙リサイクルの必要性検証
(2)
 資源の有効利用・森林資源の保全
 紙1トン=直径14cm高さ8m20本とも
 日本の紙の自給率(ショートスパン)
国産パルプ11.2%(古紙56.1%)
古紙リサイクルの必要性検証
(3)
 二酸化炭素の削減(LCA)
 新聞用紙を単独で製造と仮定(非現実)
CO2
(kg-C/t)
化石燃料
由来分
KP
TMP
(化学P) (機械P)
1,235
1,333
109
940
DIP
(古紙)
323
323
持続的管理の森林からの木材チップならKPが1番よいという評価も
KPは黒液分を燃料として利用できる
古紙リサイクルの必要性検証
(4)
 エネルギーの削減(LCA)
 新聞用紙を単独で製造と仮定(非現実)
Mcal/t
化石燃料
由来分
KP
TMP
(化学P) (機械P)
8,219
11,553
1,334
11,490
DIP
(古紙)
4,108
3,919
なぜ分別は必要か
 紙でないものが混ざると紙じゃない
 分別しないと紙としてリサイクルできない
紙資源とはいえない
→RPF、サーマルリサイクル、紙は燃料分
 紙の種類の分別
 古紙は種類により用途が決まっている
 カスケード利用(グレードをさげつつ再利用)
→古紙使用率を上げるポイントは上質紙回収
→機密文書リサイクル
古紙利用再生品の購入が大事
 リサイクルのポイントは再生品の購入
 印刷情報用紙
24%→?
例:中越パルプ工業(高岡市)
 PPC用紙 古紙100%白色度70%

 衛生用紙
52% →?
例:二塚製紙(高岡市)
 トイレットペーパー 古紙100%(牛乳パック約5%)

 板紙
89% →?
例:立山製紙(立山町)
 コクヨ製フォルダーなど 古紙100%

使う紙そのものが大事
 買う時点でリサイクル負荷は決まる
 歩留りの悪い紙
input → output 上質紙で80~85%
アート紙 > コート紙 > 微コート紙
 溶けにくい紙
 防水紙やコーティング紙
 地に色がついた紙
 拡大生産者責任(EPR)例:立山製紙
 ケナフ(多品種化→リ不適)
5Rと適正処理
3R(優先順位)
減量化(まず使わない)
Reuse 再利用(裏面使用)
Recycle 再生(最終手段)
Reduce
+2R
断る(過剰包装、新聞チラシ)
Regeneration 再生品の購入
Refuse
+適正処理
その他
 行政の集団回収休止(バックコスト無視)
 循環型社会の基本→地域物質循環
1割
 容器包装リサイクル法 H12.4本格施行
 対個人なので量の割には難しい
 200万トン
→ 板紙や再生ボード、RPFに
 新聞とチラシ
今は分別しなくていい
 グリーンマークを集める
その他
 1トンの紙をつくるのに100トンの水
 北欧や北米、紙は再生可能な資源
→古紙の焼却を肯定
 燃やすと紙1tから二酸化炭素1.8t
 ペットボトル1kgのリサイクル費用250円
 新聞紙は紫外線に弱い。リグニン
 ごみ焼却場の発電 全国で14カ所しかない
その他
 紙の比重
1.0前後
 処理費用
 ペットボトル
約250円/kg(事業者負担84円)
 蛍光灯 160円/kg(蛍光灯40W250g 1本40円)
その他
 古紙利用率60%の想定内訳
 利用率
56.1%(1999年度)→2005
51% → 74%
 板紙 89% → 91%
 印刷情報用紙 24% → 42%
 衛生用紙 52% → 55%
 新聞用紙
 利用率限界
65%(経済性無視シナリオ)
森林と紙
40年で日本の森は禿げ山に
仮定:今後の蓄積をゼロとして
 パルプ×0.8=紙(JIS情報用紙C)
機械パルプ1t 2.1m3(50%含有)
化学パルプ1t 3.6m3 (50%含有)
 1tの紙 = 約3m3
 人工林 蓄積189200万m3(1040万ha)
天然林 蓄積159000万m3(1338万ha)
 紙年間3000万t
森の毎年の蓄積
 ローズケース的にはほぼ自給可能?
 人工林収穫予想例(ローズケース)
45年で1haあたり756本の杉
h=20.1、r=14.25cm
πr2×h÷3=0.43m3/本・45年
756本/1ha
323m3/ha・45年
7.2m3/ha・年
 日本の人工林面積 1040万ha
約7500万m3/年
 紙とすれば2500万t/年(日本3000万t/年)
年間成長量
 日本の人工林
5m3/ ha・年
 日本の天然林 1m3/ ha・年
 ユーカリ 20m3/ ha・年(11.0BDt/ ha・年)
 ケナフ 60m3/ ha・年(12.3BDt/ ha・年)