Document

段ボール用結束機における紐貯留機構の挙動解析
自然科学研究科 機械科学専攻 2年 崎川侑輝
指導教員 喜成年泰教授,下川智嗣准教授,若子倫菜助教
結束機概要
研究背景
段ボールを納入
ローラー
段ボールを
製造している
企業
ローラー
①
製品を
梱包したい
企業
②
アーム
紐
貯
留
機
構
1枚1枚送る
段ボールを束ねて,送る
アーム
段ボール
紐
貯
留
機
構
センサー
PP紐
糸押さえ
Z
段ボール用結束機
紐送り機構において
積極送りであるモーターのみで欲しい量だけ送る
⇒急加速・急停止によって紐に静電気が帯電し,紐同士がくっつく
ダンサローラ
(重り)
Y
Z
90度回転
X
ローラー
③
PP紐
糸押さえ
Z
Z
90度回転
X
センサー
Y
ローラー
④
段ボール
段ボール
紐
貯
留
機
構
消極送りである重りを用いて貯留機構を作る
⇒結束機の高速化に伴い,紐送りトラベルが発生
ダンサローラ
(重り)
アーム
紐
貯
留
機
構
結束機構
センサー
センサー
PP紐
紐送り機構の紐貯留機構内に「補助吸引機構」を付加し,
その効果を検討する
Z
アーム
Z
糸押さえ
90度回転
X
糸押さえ
Z
ダンサローラ
(重り)
Y
90度回転
X
PP紐
Z
ダンサローラ
(重り)
Y
実験方法
紐貯留機構内においてダンサローラの
飛び跳ねが発生し紐がたるむ
ローラー
紐にダメージ
紐がねじれる
ローラーに巻き込む
紐
吸込み流
紐送り機構に「補助吸引機構」を付加し
吸込み流を用いて紐を引っ張る
実験結果
 ビデオカメラを用いて紐貯留機構を正面からビデオ撮影
↓
 動画解析ソフト(DITECT社製 Dipp-Motion V)を用いて,紐貯留機構
内のダンサローラの挙動を解析し,その位置情報をグラフ化
↓
 撮影した動画からダンサローラの飛び跳ねおよび巻き込みを確認
↓
 ダンサローラの飛び跳ねにより紐のたるみが見られた点を○,紐を
送り出しているローラー部における紐の巻き込みが見られた点を△
としてグラフ内に示す
ローラー
飛び跳ね
巻き込み
60
50
40
30
20
10
紐送り
0
0
2
4
8
10
Y-Tグラフ(①-5)
運転
速度
補助
吸引
流量
[m3/min]
撮影
回数
①
Normal
ナシ
-
5
②
First
ナシ
-
5
③
First
アリ
0.3
5
④
First
アリ
0.7
5
空気流
6
時間 [sec]
実験条件
紐
ダンサローラ
70
Y座標値 [×10-2m]
ダンサローラ
赤:紐たぐり
①
②
Y
逃がし弁
③
X
流量計
④
従来の紐貯留機構を上部のみを解放とした密閉型に改良
貯留機構下部からブロアを用いて吸込み流を発生させられる機構
紫:アーム上昇
評価結果
Normal …1サイクル平均速度1.55秒
First …1サイクル平均速度1.50秒
わずか3%速くなるだけで
飛び跳ねやすくなる
緑:アーム下降
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5
○
△
0
1
1
1
2
4
4
2
4
5
3
4
6
5
5
5
4
5
6
4
1
4
2
1
2
4
2
1
0
5
1
1
3
2
5
0
0
0
0
0
Average Average
of ○
of △
1
2
①と②の比較(速度)
○…増加
△…増加
3.8
2.4
②~④の比較(吸引流量)
○…増加
△…④では0に
4.6
2.4
今後の展望
0
実験条件③と④の間で
 安定した紐送り
 少ない吸引流量
の条件を探索
4.8
12