必ずやってくる高齢社会にどう対処するか? ・・・・

必ずやってくる高齢社会にどう対処するか?
・・・・一地方自治会における高齢化対策と
その取組み・・・・
舞 自 治 会
会 長 恒川勝
顧 問 三島康弘
部会長 岸 野 多津子
上
99
40
10
0以
94
89
84
79
50
95
~
90
~
85
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80
~
74
69
3月
75
~
70
~
65
~
64
59
54
2月
60
~
55
~
1月
49
2.0%
50
~
0
44
4.0%
45
~
20
40
~
6.0%
39
30
35
~
8.0%
34
60
30
~
12.0%
29
70
24
14.0%
25
~
10.0%
19
14
9
4
16.0%
20
~
15
~
10
~
5~
0~
図1 鶴舞の人口分布
鶴舞の人口分布
90
80
東京
名古屋
大阪
10
4月
0.0%
系列1
このグラフから読み取れること
• ピークが34歳と64歳にある二つの集団が混ざって
いる
• 45〜50歳の人口が極端に少ない
• 65歳以上の人口比率は20.1%で高齢社会と言える
• 55歳以上の人口比率が48.3%.このことは10年後
の65歳以上の人口と推定される(65歳以上が50%
を超えると地域のまとまりが困難になる)
前自治会長三島氏の危惧
• 10年後,高齢者(65歳以上)を支える世代
(60歳以下)の人口が少ない
• 「安心・安全なまち」の維持が困難
対応策として自治会のまちづくり委員
会内に「高齢化検討部会」を設置
坂戸市の位置と概要図
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○
鶴舞
1.2 鶴舞地区の特性
• 地形は平坦で,北に高麗川の清流,周辺に
水田
• 開発は37〜38年前でほとんどが戸建て
• 地区在住世帯数1100戸に対して自治会会員
数は約970世帯
• 近在店舗数は少く,最近大型店舗撤退
2.鶴舞における自治会活動
2.1 鶴舞が目指す自治会活動
• 安心・安全を目指し,住んでいて良かった
鶴舞を築く
• 保安・防災・健康を確保し第二世代がU
ターン出来るふるさとづくり
2.2 鶴舞地区における課題
• 若年層集団(ピークが35歳)と高齢者集団
(ピークが65歳)の二つの集団があって,
それぞれが正規分布を示すことから流入
人口で構成されていると見られる
①住民相互の連携不足
②住民の高齢化
• さらに, 10年後には
住民の50%が65歳以上になり
コミュニティの崩壊に繋がる
可能性がある
2.2 自治会組織
2.4 自治会の運営と活動
•
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•
班長・ブロック長の月例会議
環境・文化・体育・広報の4部会による地域活動
夏祭り・文化展・ふれあい交流会の開催
市民体育祭への参加
地域防犯・募金協力・環境整備
委員会活動
①まちづくり委員会
②自主防災委員会
3 鶴舞での課題への挑戦
①防災活動の維持発展
②高麗川右岸堤の造成に地域住民の声を反映
させる
③高齢社会の到来にどう対処し備えるか?
3.1 防災活動について
• 非常時の備えとして「自主防災委員会」を組
織
• 特に「要援護者支援システム」は全国に先き
かげて組織された(総理大臣表彰など数々の
表彰を受ける)
• 定期的に支援者・被支援者のリサーチを実施
3.2 高麗川右岸堤の造成
• 坂戸市・国土交通省・鶴舞自治会の3者で協
議を重ね住民の意向反映
• 用地の未買収ゾーンがあるため未完成で,
施行に関して実効性を見守り中
3.3 高齢社会の到来について
• 平成16年に発足し,本格活動は17年度か
ら
• 民生委員4人を加え,現在男性5人,女性8
人で活動
• 約半年のフリートーキングを重ね部会として
の方向性をまとめる
• 坂戸市の「健康づくり対策室」の寺子屋事業
の支援
みんなの論点 各グループ
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鶴舞地区のすばらしさを確認した
前自治会長の優れた問題意識と人材豊リーダー
独居老人への災害時支援確かに大事
防災と諸問題について
世代を超えた交流をしたい
高齢者の力量発揮してもらう
産地との交流を、買い物に来てもらう
地域の大学生の活用
自治会としてまとまっているなあ
自治会の目標と目的が設定されていると、推進されやすい
のではないか
• 防災と健康づくりを連携すべきではないか
• 保健師は、自治会のニーズを探ってくるべし
三つのグループが議論した三論点
1,世代間交流
(地域の高齢化を全ての世代やグループの住
民が町の課題として共有化できる)
2,プライバシー保護と共有
(要援護者が自分を知って欲しいと思えるまち)
3,日常と非日常
(災害発生時の対策を防災とまちづくり)
1,世代間交流
(地域の高齢化を全ての世代やグループの住
民が町の課題として共有化できる)
• 親の理解促す、夏祭り、魅力
企画イベント開催
• ハード面の施設解放
• 公民館学校での趣味交流推進
• 学校に高齢者を招待する
2,プライバシー保護と共有
(要援護者が自分を知って欲しいと思えるまち)
•
•
•
•
日頃からの関係づくり大切
既存イベントの活用
近隣との支え合う交流しよう
顔見知りをつくる
3,日常と非日常
(災害発生時の対策を防災とまちづくり)
•
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•
個人のプライバシーは尊重して
近隣のパワーを活用
役割固定しない方が良い
民生委員力借
防災訓練を目的化しない
良い案が出たよ:多種多様だがマップ
づくり大切、自分でつくるべし、各世代
の視点を導入する
4.高齢化検討部会での議論
4.1 高齢化検討部会での課題抽出
• ブレーンストーミングでの議論をKJ法でまと
め次の3本柱を基本におく
①対応策の調査・研究
②具体的対策
③他組織・機関との連携
高齢世帯への対応策
①対応策の調査研究
• 既存組織の見学・研究
実施している先進的な組織の見学・
取組みを学ぶ
• 現状把握・アンケート調査
高齢者の健康状態の把握
要望事項のアンケート
対応策のアイディア公募
②具体的対策
平常時
• ボランティア活動の推進
元気な人が支える様々な催し(映画会・
健康体操・物づくりほか)の開催,精神
の発揚
• 支援ツアー
買い物・銀行・病院・図書館などへの交
通利便の提供
• お助け隊の組織化
留守宅の見回り・特技を生かしての住民
への貢献・食事会を通しての相談会・引
きこもりをなくす傾聴ボランティアほか
• 拠点・たまり場づくり
気楽に集える場所・家族の心労を話し合
える場・高齢者宅への出前サービス
緊急時
• 緊急時の対応
緊急事態発生時の合図等の設置・防災
訓練等の参加要請・自立相互扶助組織
確立の検討
③他機関・組織との連携
• 行政からの支援
行政への住民要望の事業展開・講師派
遣など
• 行政からのサービス仲介
行政窓口への同行支援・住民と行政の役
割分担・行政発行の文書の閲覧提供
4.2 出来ることから始める
理想より行動を!
• ②具体的対策として次の3つに着目
◇ボランティア活動の推進
◇お助け隊の組織化
◇拠点・たまり場づくり
4.3 健康は身体だけでなく心も
• 健康をテーマの中心に据え,活動を宣伝
する楽しい会の開催
• 気楽に集える場の提供
健康の捉え方は
①肉体の健康:適度の運動・栄養バランスの
良い食事
②心 の 健 康:他人との交流・気楽な集い・
心労の発散
5 鶴舞での具体的アクション
ー健康づくりー
 基本的コンセプトは
話・和・輪
 イベント的会「しゃべって
歌って楽しむ集い」の開催
• 出入り自由の”たまり場”
「鶴舞サロン」の開設
5.1 しゃべって歌って楽しむ集い
• 「しゃべること」「歌うこと」「楽しんで健康にな
ること」をモットーに……オープニングに♪ふ
るさと♪を必ず歌います
• 18年5月から初め,年3回のペースで開催中
• 第2回目以降はスペシャルゲストを迎え講演
しゃべって歌って楽しむ集いの
様子を紹介します
第1回しゃべって歌って楽しむ集い
18年5月
初めての試みでした
が楽しんでくれました
尺八に合わせて合唱
しましたが大変難しい
ものでした
第2回しゃべって歌って楽しむ集い
18年9月
• 鶴舞在住の整形外科医の飯田先生による講
演「骨粗鬆症について」
高齢者にとっては大変役に立つ話でした
第3回しゃべって歌って楽しむ集い
19年1月
• 新年会をかねてのお汁粉パーティー
• 坂戸市の職員からの葉酸パン,宅配業者か
らの様々な食材の差し入れがあり100円会費
で豪華な会が出来ました.
ここで市職員より坂戸市の葉酸プロジェクト
のレクチャーを受ける
第4回しゃべって歌って楽しむ集い
19年5月
• 女子栄養大学田中教授&研究室学生による
『あなたの作る食事献立』
• 食事カードを組み合わせて自分流の献立を
つくり先生に講評をしてもらう
坂戸市健康づくり政策室職員の皆さんに応
援してもらいました
第5回しゃべって歌って楽しむ集い
19年9月
• 女子栄養大副学長香川靖雄教授の講演「認
知症について」
• 老人介護ホーム介護士霜越孝子さんの講演
「認知症介護の現場」
• 坂戸市のサポートで「採血による認知症に関
する遺伝子検査」を実施
第6回しゃべって歌って楽しむ集い
20年1月
• パッククッキングの紹介
少量の食材をポリエチレン袋に入れ,空
気を除去してからお湯を張った湯沸かし
ポットか炊飯器に入れスイッチオン.20〜
30分後におかず一品が出来上がり.もち
ろん炊飯同時OK
• 後日,他の地域活動「千代田生き生きの
会」で紹介
第7回しゃべって歌って楽しむ集い
• 明海大歯学部深井智子先生による講演「口
腔衛生について」
• 坂戸市+元気にし隊制作の体操披露
• この集いは鶴舞住民の潜在的能力を引き
出す場
• これまでに次のパフォーマンスを披露
・尺八演奏
・秩父地方での体験的昔話
・アコーディオンによる歌の伴奏
・簡単なビンゴゲーム
・フラダンス
• 高齢化検討部会の活動が坂戸市の「寺子
屋事業」とマッチし様々な支援を受けてい
る
• このことは②他の組織・機関との連携に該
当する実践的アクション
• これまでに健康づくり政策室より受けてい
る支援は講師派遣・採血・プロジェクター購
入の補助・「鶴舞サロン」の看板作成など
5.2 「鶴舞サロン」
• たまり場づくりとして19年秋より毎週火曜日
10時から2時間開設
• おしゃべり・昔懐かしい遊び・手芸・卓球・囲
碁将棋などなんでもありの集り
• この会も住民の潜在能力を顕在化する場で
次のパフォーマンス披露
・尺八演奏
・三遊亭円歌を題材にした漫談
・手芸(節句下げ飾り,お手玉,折り紙雛)
・東洋医学に基づく簡単な体操
6 これからの課題
• フィーズィビリティスタディーの段階はすぎ充
実と継続に力を注ぐ
• 参加促進を図り,住民の潜在能力の顕在化
• 特に男性の参加促進
• 参加希望の身体不自由者の支援
• お助け隊の組織化→LETSの導入
ご清聴有り難うございました
鶴舞自治会
星、前田の感想
• 住民の力すごいなあ
• 恒川さんは住民ではなく、むしろ専門
家ではないか、街を愛しているなあ
• 地域の人的資源発掘し資源化
• みんなのメリットを重視している
• 意志決定はユーザーを重視
• Kaizenシステムをまちづくりに応用
• 医学モデルより生活モデル大事
防災
防犯
介護予防
特性
非日常
日常
頻度
極めて希
必須で毎日
対策方法
予防と復旧
予防と治療
対策特性
訓練
予防活動
住民参画
不可欠
不可欠
社会関係性
不可欠
不可欠
対象
要援護者
要介護者
行政対応
防災課
介護課
効果の評価
指標
一時避難行
動と復旧度
介護予防度と要
介護度