チベット水チェレンコフ観測装置 3 シミュレーション

チベット水チェレンコフ観測装置 3
シミュレーション
東京大学 宇宙線研究所
佐古 崇志
2006.3.27
共同研究者
雨森道紘A, 綾部俊二B, 陳鼎C, 伏下哲D,
日比野欣也E, 堀田直己F, 黄晶, 伊藤陽介C, 梶野文義H,
笠原克昌I, 片寄祐作C, 加藤千尋D, 川田和正, 木村圭太C,
水谷興平B, 宗像一起D, 永井明J, 南條宏肇A, 西澤正己K,
沼陽平C, 大西宗博, 太田周F, 大沼宙系B, 大内達美E, 大浦勇人H,
小澤俊介, 齋藤隆之, 齋藤敏治L, 坂田通徳H, 佐古崇志, 佐々木孝雄E,
佐藤孝明B, 柴田槇雄C, 塩見昌司, 白井達也E, 杉本久彦M, 瀧田正人,
田中英希B, 立山暢人E, 鳥居祥二N, 土屋晴文O, 有働慈治, 牛田慧H,
Wang XiaoB, 山本嘉昭H, 閻志涛, 安江新一D, 湯田利典E,
他 The Tibet AS γCollaboration
弘前大理A, 埼玉大理B, 横浜国大工C, 信州大理D, 神奈川大工E, 宇都宮大教F,
東大宇宙線研, 甲南大理工H, 芝浦工大システム工I, 宇都宮大総合情報処理セJ,
国立情報学研K, 都立航空高専L, 湘南工大M, 理研O, 早稲田大理工総研セN,
中国科学院高能物理研、チベット大、山東大、西南交通大、雲南大、
中国科学院空間科学与応用研
内容
•シミュレーション1(水タンク)
•シミュレーション2(装置全体)
•まとめ
シミュレーション1(水タンク)
目的
シミュレーションにより、水タンクを貫通する
1 μに相当する光電子数を求め、
光量、分解能が十分かどうか調べる。
水タンクの構造
600
10
68
150
空気
水
20インチPMT
壁面 : 反射率 70 %
unit = cm.
完全乱反射
水と空気の境界 : 透過または正反射
PMTの性質
量子効率
水の性質
屈折率
吸収長
600 500 400 300 nm
600 500 400 300 nm
シミュレーション方法
GEANT 4.8.0
---- チェレンコフ
---- 水による吸収、レイリー散乱
μ: 10 GeV
θ= 0、30 度
入射位置 一様
10000 イベント以上
シミュレーション結果(θ= 0)
ピーク位置(1μ)
||
26×(1±0.24) p.e.
シミュレーション結果(θ= 30)
ピーク位置(1μ)
||
30×(1±0.33) p.e.
シミュレーション2(装置全体)
目的
e、γ成分の混入も考慮してγ/p の区別が
できるか調べる。
μ観測装置の真上に シャワー中心が落ちた場合
どうすればよいか調べる。
μ観測装置 全体図
土の性質
組成 : SiO2
アレイ中心
・
100 m
70 %
Al2O3 20 %
CaO
10 %
密度 : 2.0 g/cm3
深さ : 土 2.0 m +
コンクリート 0.5 m
シミュレーション方法
CORSIKA 6.500 QGSJET
γ
p
10 100
15 140
TeV
TeV
天頂角 25 度
100 イベントずつ
土から下 GEANT 4.8.0
コア位置 : A (アレイ中心)、
B (1 プールの真上)
各PMTの Nth = 10 p.e. (≒ 0.3μ)
A
B
シミュレーション結果 A (γ 10 TeV、p 15 TeV)
シャワーコア:アレイ中心
30 p.e.(1μ)でカット
γ: 98 %
p: 8%
S/N 12 倍程度
シミュレーション結果 A(γ 100 TeV、p 140 TeV)
シャワーコア:アレイ中心
500 p.e.(≒17μ)で
カット
γ: 99 %
p: 1%
S/N 99 倍程度
シミュレーション結果 B(γ 10 TeV、p 15 TeV)
コアの入った 1 プール 除去前
60 p.e. (2μ)
でカット
γ 85 %
p 0.9 %
S/N
90 倍程度
コアの入った 1 プール 除去後
30 p.e. (1μ)
でカット
γ 88 %
p 0.7 %
S/N
120 倍程度
シミュレーション結果 B(γ 100 TeV、p 140 TeV)
コアの入った 1 プール 除去前
3900 p.e. (130μ) γ 93 %
でカット
p 1.6 %
コアの入った 1 プール 除去後
S/N
900 p.e. (30 μ) γ 100 %
60 倍程度
でカット
p 0.17 %
S/N
580 倍程度
まとめ
・GEANT4 を用いてμ観測装置(土 2.5 m 水 1.5 m)
の性能を評価した。
・θ= 0 : 1μ= 26×(1±0.24) p.e.
・θ= 30 : 1μ= 30×(1±0.33) p.e.
コア
アレイ中心
コア
プール上
S/N(倍) S/√N(倍)
γ10 TeV、p 15 TeV
γ100 TeV、p 140TeV
12
99
4
10
S/N(倍) S/√N(倍)
γ10 TeV、p 15 TeV
γ100 TeV、p 140TeV
120
580
10
24
今後の展望
前講演の空気シャワーシミュレーションと
土から下の検出器シミュレーション(本講演)
を統合し、統計量を増やして最終確認を行う。
典型的な時間分布
100 ns
A (端)
B (ほぼ中心)
θ= 45