巡回輸送による二酸化炭素排出量を 考慮した施設配置問題 1 管理工学研究グループ A0771242 田高 充 目次 地球環境について 配送計画問題とは? 研究背景 施設配置問題とは? 通常の施設配置モデル 新提案モデル 実験 結論 2 地球環境について 温室効果ガスの割合(2008) 二酸化炭素 約95% 二酸化炭素 メタン 12憶8200万トン 二酸化炭素換算 一酸化二窒素 HFCs PFCs 94.7% 六フッ化硫黄 3 ※日本における京都議定書の対象になっている割合 日本の部門別二酸化炭素排出量 12憶4000万トン(2008) 運輸 ●自動車全体 で運輸部門の 87.3% ●貨物自動車 は運輸部門の 34.8% (自動車、航空など) 4% 約20% 2% エネルギー転換 産業 19% 34% 家庭 業務 8% 運輸 工業プロセス 5% 28% 廃棄物 4 参照:国土交通省・地球環境問題(地球温暖化対策) http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/ 配送計画問題とは? デポ(depot)とよばれる特定の施設に待機する運搬車に よって、顧客の需要を運搬(または収集)する最小コストの ルートを求める問題である。 実例 店舗への配送、郵便や新聞の配達 ゴミの収集、航空機の路線決定 需要点 候補地 5 研究背景 部門別の二酸化炭素排出量では運輸部門が約2割を 占めている。運輸では、トラックなどの自動車が多く利用 されているので、配送計画が重要だと思われる。 配送計画では施設の配置が大きな影響を与えるため、 施設配置の改善が重要である。 6 施設配置問題とは? 施設配置問題または工業立地問題と呼ばれる。システム の影響は配送計画とは比べものにならないため重要とさ れている。 モデル weber問題、p-median問題 p-center問題、set-cover問題 実例 工場、倉庫、配送センター 学校、病院、郵便局 7 参考文献:久保幹雄、朝倉書店、2001、ロジスティクス工学 p-median問題 入力:需要点の集合i、候補地の集合j、施設の数p 出力:需要量×距離の合計を最小とする候補地 候補地の数はp個 需要点 候補地 コスト(需要量×距離) 8 定式化 min i dij yij 総コストの最小化 iI jJ s.t. x j p 配置する施設はp個 jJ y jJ ij 1, i I yij x j , i I , j J x j , yij 0,1 各需要点がいずれかの施設に割り当てられる x j : jに配置するかどうか y:ij iがjを利用するかどうか i : 需要点iの需要量 dij : iと jとの距離 p : 配置施設数 9 問題点・目的 p-median問題(通常の施設配置問題) →需要点と候補地の2点間のみの距離 →ピストン輸送をおこなう ピストン輸送+巡回輸送(新提案の施設配置問題) →候補地の違いを調べる 10 B 例:需要点が5つ、候補地1つの場合 (ピストン輸送) C O E A 需要点 D 候補地 11 B 例:需要点が5つ、候補地1つの場合 (巡回輸送1つ、ピストン輸送3つ) C O E A 需要点 D 候補地 12 B 例:需要点が5つ、候補地1つの場合 (巡回輸送2つ、ピストン輸送1つ) C O E A 需要点 D 候補地 13 二酸化炭素排出量について 2点間で運ぶ量(需要量)は以下のようになる。 3 1 2 4 14 例:需要点5つ、候補地3つの場合 座標、需要量を 入力する。 B C 回り方によりコストが変化するので 2通り考える Q O A 需要点 E P D 候補地 候補地を定め、それぞれ計算をする。 15 例:需要点5つ、候補地3つの場合 B C Q コスト(距離×需要量) O A 需要点 候補地 E P D 候補地に対して、それぞれ需要点を含むものは1つ 16 例:需要点5つ、候補地3つの場合 B C Q O A 需要点 候補地 E P D 候補地は全ての中で1つ 17 定式化 目的関数 c x min dD rP k k r r 制約条件 s kD k 倉庫候補地は全ての中で1つ 1 x s , k D, i r k ir:rP r xr 0,1 k sk 0,1 コスト(二酸化炭素排出量)の最小化 k 候補地に対して、それぞれ需要点を含むものは一つ k c : 候補地kおけるルート rのコスト x : 候補地kにおけるルート r s : 候補地 r ルートは0か1(取るか取らないか) k r k 候補地は0か1(取るか取らないか) 18 4 結果 B C 6 2 Q O 10 P A 需要点 候補地 E 8 D 需要点の数字は需要量を表している。 新提案の施設配置問題の解 19 結果 B C O Q A 需要点 E P D 候補地 通常の施設配置問題の解 20 4 考察 B C 6 巡回輸送の場合、需要量の 大きい方から運ぶ。 2 Q O 10 P A 需要点 候補地 E 8 D 需要量が空輸送に対して2倍大きいとピストン輸送になる。 空輸送:トラックで運んだと仮定した場合のトラック自体の重さ 21 4 考察 B C 6 2 Q O 10 P A 需要点 候補地 E 8 D ピストン輸送をおこなう需要点に近い候補地が選ばれる 22 結論 新提案の場合、通常の施設配置問題とは候補地が変 わることがわかった。(需要量によっては同じ場合もあ る。) 23 ご清聴ありがとうございました。 24
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