議会のICT化戦略を考える

目次
議会議員研修会向け
北海道大学公共政策大学院
北海道大学公共政策大学院
1.住民・議会・執行部門の関係
2.地方議会と執行部門との比較
3.地方議会の問題の所在
4.住民参加と情報通信技術の地方議会議論への活用
議会のICT化戦略を考える
5.先進地方議会での実践例
6.情報通信技術(地域・政策情報収集・分析・共有方法)
7.情報通信技術(住民意見収集・集約方法)
8.情報通信技術(審議情報公開方法)
9.情報通信技術(審議結果・政策監視方法)
10.まとめ
2012年12月6日(木)
北海道大学公共政策大学院
専任講師 若生幸也(わかおたつや)
[email protected]
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1.住民・議会・執行部門の関係
北海道大学公共政策大学院
 住民・議会・執行部門との関係は以下のとおり
行政サービス
住民
選挙
議会
議決・調査・検査
2.地方議会と執行部門との比較
北海道大学公共政策大学院
 地方議会は合議制・執行部門は独任制
 議会の監視機能:調査・検査等を背景とした執行部門の監視機能
 議会の政策立案機能:条例制定・改廃等を背景とした政策立案機能
(予算の調製・提案・執行は執行部門の機能)
請願・陳情
選挙
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執行部門
 早急な対応が必要な政策(産業政策):独任制の執行部門で対応
 熟慮の対応が必要な政策(施設整備?):議会の合議を活用
 多様な住民意思の反映は、本来地方議会の役割
 現実的には、議会の代表制には多くの課題あり(職業・年齢・性別構成等)
 執行部門は議会を頼らず住民意思を反映させるために住民参加を活用
議会
比較要素
執行部門
合議制
組織形態
独任制
公選議員・議会事務局
組織構成
公選首長・縦割りの補助機関
長期
政策案立案期間
短期
議会そのもの
(一部議会による住民参加)
住民意思代表機能
公選首長
(一部執行部による住民参加)
予算条例等提案
意見書
国・県
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3.地方議会の問題の所在
4.住民参加と情報通信技術の地方議会への活用(1)
北海道大学公共政策大学院
北海道大学公共政策大学院
 問題:住民意思代表機能の低下及び議員間討論の不足
 解決のカギ:住民参加、議論方法の定式化、基盤となる情報化
 政策形成プロセスを定め、住民参加・情報通信技術を導入
 各プロセスに合致した住民参加手法を取り込むことが重要
議会における政策形成プロセス
(会津若松市の例)
政策研究
問題発見
意見交換会(意見聴取)
広報広聴委員会(意見整理)
課題設定
広報広聴委員会(課題設定)
問題分析
政策討論会(重要性等分析)
意見交換会(問題所在議論)
住民アンケート調査
・意見交換会・パブリックコメント
・モニター制度
政策立案
政策討論会(政策づくり)
意見交換会(意見聴取・分析)
意見交換会・パブリックコメント
・モニター制度
政策決定
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請願・陳情・意見交換会・
パブリックコメント・モニター制度
住民投票・住民アンケート調査・意見交換会
意見交換会(意見聴取・意思決定)
・パブリックコメント・資料事前公開・傍聴
本会議・委員会(議案等議決)
・会議・委員会での住民スピーチ
政策執行
執行機関の執行
(議会審議終了)
審議結果報告会
政策評価
一般質問・決算特別委員会など
資料事前公開・傍聴
・一般質問での住民スピーチ
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4.住民参加と情報通信技術の地方議会への活用(2)
住民参加
(一般例)
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4.住民参加と情報通信技術の地方議会への活用(3)
北海道大学公共政策大学院
意思決定材料
 活用方法を見据え手法を選択すべき(意思決定材料orアイディア)
 人数の多寡・適切な属性の分散に配慮すべき
北海道大学公共政策大学院
 政策形成プロセスを定め、住民参加・情報通信技術を導入
 特に政策立案までのプロセスでの活用と決定後の活用に分かれる
住民投票
議会における政策形成プロセス
(会津若松市の例)
住民アンケート調査
政策研究
モニター制度
活用方法
アイディア
パブリックコメント
住民スピーチ
少
人数・属性
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問題発見
意見交換会(意見聴取)
広報広聴委員会(意見整理)
課題設定
広報広聴委員会(課題設定)
問題分析
政策討論会(重要性等分析)
意見交換会(問題所在議論)
政策立案
政策討論会(政策づくり)
意見交換会(意見聴取・分析)
政策決定
意見交換会(意見聴取・意思決定)
本会議・委員会(議案等議決)
政策執行
執行機関の執行
(議会審議終了)
政策評価
一般質問・決算特別委員会など
多
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情報通信技術
(事例)
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(日本)
・データボックス
・アイデアボックス
・Twitterによる情報受発信等
(米国)
・Data.gov
・Reguration.gov 等
(日本)
ネット上での情報公開
・資料事前公開
・審議内容動画公開
・審議結果・賛否公開
・Twitterによる情報受発信等
(米国)
・USAspending.gov
・Recovery.gov 等
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4.住民参加と情報通信技術の地方議会への活用(4)
4.住民参加と情報通信技術の地方議会への活用(5)
北海道大学公共政策大学院
 地方議会における政策議論のあるべき姿は以下のとおり
アイディア
討論促進
情報通信技術
情報通信技術
(b)住民意見収集
・集約方法
 議会のICT化先進地・流山市議会・鳥羽市議会の進展度は…
(c)審議情報公開方法
(d)審議結果
・政策監視方法
意見集約・
投票促進
住民参加
住民参加
アイディア
レベルの方法
意思決定材料
レベルの方法
決定結果
公開・監視
実施結果
公開・監視
意思決定
材料提供
議員間討論
政策決定
政策実施
推移・推計
情報等
情報通信技術
(a)地域・政策情報
収集・分析・共有方法
タブレットPC等による資料共有
電子採決(スマートフォン活用)
推移・推計
情報等
政策形成における時間経過
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統合機能 未来意思反映
統合機能 未来意思反映
アイディア
討論
審議公開
・監視
現在意思反映
現在意思反映
情報通信技術
北海道大学公共政策大学院
情報通信技術
情報通信技術
(b)住民意見収集
・集約方法
アイディア
討論促進
(d)審議結果
・政策監視方法
意見集約・
投票促進
住民参加
住民参加
アイディア
レベルの方法
意思決定材料
レベルの方法
アイディア
討論
審議公開
・監視
決定結果
公開・監視
実施結果
公開・監視
意思決定
材料提供
議員間討論
政策決定
政策実施
推移・推計
情報等
情報通信技術
(a)地域・政策情報
収集・分析・共有方法
タブレットPC等による資料共有
電子採決(スマートフォン活用)
推移・推計
情報等
政策形成における時間経過
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5.先進地方議会での実践例(流山市議会(1))
5.先進地方議会での実践例(概要)
北海道大学公共政策大学院
 流山市と鳥羽市を中心として先進地方議会での実践例を整理
流山市
情報通信技術
(c)審議情報公開方法
鳥羽市
北海道大学公共政策大学院
 流山市議会ウェブサイト(有償対応)
 ウェブサイトを全面的に事務局で簡易に更新できるよう再構築(CMS化)
住民と議会との
接点拡充
 NTTアドバンステクノロジと早稲田大学マニフェスト研究所の共同研究による成果
(1)ウェブサイト(CMS導入)
(2)ツイッター(140文字での情報発信)
(3)フェイスブック
(SNSでの情報発信)
(4)ユーストリーム(動画中継・録画保存)
議会内部
の効率化
(5)電子採決
(1)議会内無線LAN化と
データ共有フォルダの構築
(6)オープンデータトライアル
(2)議場内での電子データ投影
(資料配付電子化・共有化)
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5.先進地方議会での実践例(流山市議会(1))
5.先進地方議会での実践例(流山市議会(2))
北海道大学公共政策大学院
 流山市議会ウェブサイト
北海道大学公共政策大学院
 流山市議会ツイッター(無償対応可)
 システム構築費用15万円-、月額運用費用3万円-(クラウド化のため)
 会議録検索システムとの円滑な連携により、議員個人の発言・用語検索も容易
 フォロー(140文字の投稿を読むことを同意すること)したフォロワーに日程・通告
書・動画中継等の情報を機動的に発信
 運用ルールが定まっていないため、フォロワーからの意見は受け付けていない
 フェイスブック、ツイッター等との連携も
 NTTアドバンステクノロジはノウハウをパッ
ケージ化し「DiscussWeb」として製品化
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5.先進地方議会での実践例(流山市議会(3))
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5.先進地方議会での実践例(流山市議会(4))
北海道大学公共政策大学院
 流山市議会フェイスブック(無償対応可)
北海道大学公共政策大学院
 流山市議会ユーストリーム(無償対応可)
 SNSのフェイスブックにも情報を掲載
 動画生中継サイトユーストリームにも情報を掲載
 画像や動画等を簡便に掲載することが可能
 本会議のみならず、委員会、議会報告会等の様子も中継・録画再生可能
 意見のやりとりはツイッタ
ー同様行っていない
 意見のやりとりをする機能もあるがツイッター、フェイスブック同様行っていない
 初期費用はウェブカメラ代1万4000円程度
 閲覧者数や「いいね」ボ
タンを押した数等も把握
可能であり、どのような事
象に住民等の利用者が
関心を持っているのかが
分かる
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5.先進地方議会での実践例(流山市議会(5))
5.先進地方議会での実践例(流山市議会(6))
北海道大学公共政策大学院
 スマートフォンによる電子採決(有償対応)
北海道大学公共政策大学院
 議会オープンデータトライアル
 投票結果の確認等の迅速化・正確化・データ化のため電子採決を導入
 議場外部から採決できないように出席認証システムとともに構築
 議会基本データ、委員会関連データ、各種統計・調査データ、市民からの意見
などをExcel等加工可能な状態で掲載(現状は定例会審議結果のみ掲載)
 研究者の調査分析等、外部からのチェック機能を担保するには加工可能なデ
ータ掲載が不可欠
 流山市議会フェイスブックより
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5.先進地方議会での実践例(鳥羽市議会(1))
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5.先進地方議会での実践例(鳥羽市議会(2))
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 議会内無線LAN化とデータ共有フォルダの構築
 議員作業環境改善を企図し、データを議会・自宅で共有するサービスを利用
北海道大学公共政策大学院
 議場内での電子データ投影
 議場内にタブレットPC等を持ち込み、資料を投影
 議員14名中10人が個人PCを保有するため、議会資料の電子配布も検討(佐
賀県議会で実施済:端末は無料、通信費は政務活動費負担)
 鳥羽市議会プレスリリースより
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 鳥羽市議会プレスリリースより
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5.先進地方議会での実践例(概要)(再掲)
4.住民参加と情報通信技術の地方議会への活用(4)(再掲)
北海道大学公共政策大学院
 流山市と鳥羽市を中心として先進地方議会での実践例を整理
鳥羽市
(2)ツイッター(140文字での情報発信)
(3)フェイスブック
(SNSでの情報発信)
(4)ユーストリーム(動画中継・録画保存)
議会内部
の効率化
(5)電子採決
(1)議会内無線LAN化と
データ共有フォルダの構築
(6)オープンデータトライアル
(2)議場内での電子データ投影
(資料配付電子化・共有化)
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6.情報通信技術((a)地域・政策情報収集・分析・共有方法)
統合機能 未来意思反映
住民と議会との
接点拡充
(1)ウェブサイト(CMS導入)
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 地方議会における政策議論のあるべき姿は以下のとおり
現在意思反映
流山市
北海道大学公共政策大学院
情報通信技術
情報通信技術
(b)住民意見収集
・集約方法
アイディア
討論促進
情報通信技術
(c)審議情報公開方法
(d)審議結果
・政策監視方法
意見集約・
投票促進
住民参加
住民参加
アイディア
レベルの方法
意思決定材料
レベルの方法
アイディア
討論
審議公開
・監視
決定結果
公開・監視
実施結果
公開・監視
意思決定
材料提供
議員間討論
政策決定
政策実施
推移・推計
情報等
情報通信技術
(a)地域・政策情報
収集・分析・共有方法
タブレットPC等による資料共有
電子採決(スマートフォン活用)
推移・推計
情報等
政策形成における時間経過
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6.情報通信技術((a)地域・政策情報収集・分析・共有方法)
北海道大学公共政策大学院
 経済産業省の統計データ公開サイト「データボックス」
 動的な統計データが取り扱えることが魅力
(OLAP:Online Analytical Processing技術の活用)
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北海道大学公共政策大学院
 財務省「財務大臣になって財政改革を進めよう」
 各事業予算の増減及び税率等を決定し、財政改革を進めるゲーム
 自治体の事業分野に対する住民の意思として、「あれかこれか」を表出させるの
に有効な手法になりうる
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6.情報通信技術((a)地域・政策情報収集・分析・共有方法)
6.情報通信技術((a)地域・政策情報収集・分析・共有方法)
北海道大学公共政策大学院
 NTTドコモのモバイル空間統計
北海道大学公共政策大学院
 地域情報を活用し、有用な地図データを表示する機能
 携帯電話の電波および属性情報をクロスさせ人口分布等の分析
 経路や自転車盗難の多い地域を表示する「DC Bikes」
 携帯電話の電波による通信で動的な地図データを表示可能
 夜遊び後に安全な道を表示する「DC Stumble Safely」
 これらの取り組みはコンペ「Apps for Democracy」による入賞作
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7.情報通信技術((b)住民意見収集・集約方法)
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 経済産業省の意見募集サイト「アイディアボックス」
 掲示板機能に投票機能およびキーワード表出機能を付加
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8.情報通信技術((c)審議情報公開方法)
北海道大学公共政策大学院
 政府・地方自治体のツイッター活用集「がばったー」
 活用事例を一覧で表示可能
 動画サイト等による議会のストリーミングも開始(流山市議会等)
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9.情報通信技術((d)審議結果・政策監視方法)
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 アメリカ政府による「USA Spending Gov」
9.情報通信技術((d)審議結果・政策監視方法)
 アメリカ政府による「Recovery.gov」
 政府調達・契約の詳細データを表示する
 政府の景気刺激策が実施された場所とともにデータを提供
 地形単位・年度単位・企業単位等で表示ができ、監視が可能
 分野別・州別・規模別等でランク付けしデータを表示し、監視が可能
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9.情報通信技術((d)審議結果・政策監視方法)
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 アメリカ政府による「IT DASHBOARD」
 政府による情報システムの責任者であるCIOに現在のシステム開発の進捗度・
資金の費消程度を調査し、四半期ごとに進捗率を公開
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9.情報通信技術((d)審議結果・政策監視方法)
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 税金はどこへ行った?
 最優秀作品:英国の同サービスを横浜市に転用
 各項目の増減率を決定し、「あれかこれか」の市民意識調査になる可能性も
 適切なIT投資マネジメントが行われているかを監視することが可能
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9.情報通信技術((d)審議結果・政策監視方法)
北海道大学公共政策大学院
 ボートマッチ
9.情報通信技術((d)審議結果・政策監視方法)
北海道大学公共政策大学院
 住民本位型政治情報システム
 設問に答えることで自分の主義主張と合致する政党や議員を表出する
 小樽商科大学商学部 木村泰知准教授の研究による成果
 審議結果をボートマッチとリンクさせることで、投票行動の変化を促す
 回答者と考え方の近い議員を地方議会議事録でマッチング(帯広市議会等)
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4.住民参加と情報通信技術の地方議会への活用(4)(再掲)
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 地方議会における政策議論のあるべき姿は以下のとおり
現在意思反映
情報通信技術
情報通信技術
(b)住民意見収集
・集約方法
アイディア
討論促進
情報通信技術
(c)審議情報公開方法
(d)審議結果
・政策監視方法
意見集約・
投票促進
住民参加
住民参加
アイディア
レベルの方法
意思決定材料
レベルの方法
統合機能 未来意思反映
アイディア
討論
審議公開
・監視
決定結果
公開・監視
実施結果
公開・監視
意思決定
材料提供
議員間討論
政策決定
政策実施
推移・推計
情報等
情報通信技術
(a)地域・政策情報
収集・分析・共有方法
タブレットPC等による資料共有
電子採決(スマートフォン活用)
推移・推計
情報等
政策形成における時間経過
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10.まとめ
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 まずはできることからはじめることが重要
 議会内部の効率化の観点からは、タブレットPC等を活用した資料の
電子化等は緊急時対応等のFAX送信など事務局の負担を軽減する
可能性があり有効(電子投影も住民の理解度を高めるには必要)
 情報発信の観点からは、最も中心となるのはウェブサイトの再構築
ただしおおむね有償となることから、即時的な情報発信が必要なもの
はツイッター・フェイスブック等の利活用が現実的
 ただしツイッター・フェイスブック等で一方的に情報を流すだけでは、
あまり情報通信技術活用が進んでいるとは言えない
 本来的には住民参加拡充の手段として情報通信技術活用を位置づ
け、住民との意見のやりとりをどのように行うかが検討されるべき。少
なくとも住民が意見を書き込むフォーラム的機能が必要
 執行部門も含めて、データを加工可能な状態で開いていくことも関心
を高めるには重要(個人情報保護との整理が必要)
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参考資料
北海道大学公共政策大学院
おわりに
北海道大学公共政策大学院
 「住民参加とオープンガバメントを活用した地方議会改革」
http://www.pppnews.org/files/research/2010/re2010_07_101025.pdf
 オープンガバメントラボ
http://openlabs.go.jp/
 「海外におけるオープンガバメントの取り組み」
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/e-meti/opengov/opengovreport.html
 「オープンガバメントギャラリー」
ご清聴ありがとうございました
今後ともよろしくお願いいたします
http://openlabs.go.jp/gallery/
 「流山市議会ウェブサイト」
http://www.nagareyamagikai.jp/
 「鳥羽市議会ウェブサイト」
http://www.city.toba.mie.jp/shisei/shigikai/index.html
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e-mail: [email protected]
Twitter: http://twitter.com/twakao
Blog: http://twakao.wordpress.com
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