150529根本直人セミナー - 大阪府立大学理学部 生物科学科

第 22 回 ケミカルバイオロジー研究所セミナー
第 79 回 生物科学フロンティアセミナー
埼玉大学大学院 理工学研究科物質科学部門
根本 直人 教授
「cDNA display 法による機能分子創出」
平成 27 年 5 月 29 日(金)14:00∼15:00
理学系研究科 A13 サイエンス棟 323 号室
cDNA display 法は「遺伝子型-表現型対応付け技術」の元祖「ファージディ
スプレイ法」の試験管(in vitro)版である In vitro virus の改良型である。In
vitro virus は mRNA display とも呼ばれ、無細胞翻訳系を用いてピューロマイ
シンを介して最もシンプルに mRNA とそれにコードされたタンパク質を共有結
合させる手法である。そしてファージディスプレイの 1000 倍以上のライブラリ
サイズを一度に淘汰できることが最大の強みである。しかしながら、mRNA は分
解されやすく淘汰方法に多くの制限が加わる。この課題を克服すると同時にペプ
チドライブラリ全体の翻訳後修飾も可能な手法として cDNA display 法が開発さ
れた。いくつかの改良を経て cDNA display 法は、現在、他の無細胞系ディスプ
レイ技術(ribosome display 等)と比べても、簡単で効率の良い汎用性の広い
技術となってきたと考えている。本セミナーでは他の display 技術と比較しなが
ら、これを用いたいくつかの応用について議論する。
世話人・連絡先 藤井 郁雄
大阪府立大学大学院理学系研究科
TEL/FAX : 072-254-9834 [email protected]