霊芝の脂質過酸化への影響 彭紅麗 江明華 鄭恵華 関天強 伍 康 森昌夫

霊芝の脂質過酸化への影響
彭紅麗
江明華
鄭恵華
関天強
伍
康
森昌夫
霊芝の薬用は長い歴史があり、広範囲に渡って治療効果のある生薬とされ
ている。霊芝中アセトン抽出物は in vitro に於いて抗過酸化脂質形成作
用があると報告されている。本研究では霊芝エキス(0.5∼4.0mg/ml)
は in vitro に於いて Fe2+−vitC 実験系より誘発された過酸化脂質抑制
作用があると証明され、最高濃度の霊芝の抑制作用は100%に達する 。
vitE は抗酸化剤として重要な物質であり、GSH−PX を介して細胞膜
を保護し脂質の過酸化による傷害を避ける。本実験の結果よりvitE は in
vitro に於いて Fe2+ −vitC 実験系より誘発された過酸化脂質反応を9
0%まで抑制した。
CCL4 、アルコール等の有害物質は体内で CCL3 、CCLO、C2 H5 O 等
活性フリーラジカル産生する為、広範な細胞及び細胞小器官の脂質膜の過
酸化が引き起こされ、細胞の死滅、組織傷害を起こす。とりわけ肝傷害が
顕著である。本研究では霊芝の経口投与(0.75∼3.0g/kg)によって
多量のアルコールより誘発された心、肝臓の過酸化脂質を完全に抑制し、
CC@@中毒より誘発されたマウス血清中の過酸化脂質の産生を減らし、
正常マウス血清中の過酸化脂質をも減らした。
以上の結果は霊芝に細胞膜脂質を安定させ、組織損傷を減らし、老化防
止に役立つ作用があることを示している。
総じれば、霊芝には単に治療作用だけでなく、保健(健康増進)作用も
兼ね備えていることが言えるであろう。