凝固検査における塩化カルシウム濃度について

FAQ(血栓・止血)
凝固検査における塩化カルシウム濃度について
Q APTT検査に用いる塩化カルシウム濃度はどれが適切な濃度でしょうか。
カルシウムイオンの過不足により凝固時間はどのように変動するでしょうか。
A
カルシウムイオン:
カルシウムイオンは凝固因子として、血液が凝固する際に大きな役割を果たします。カルシウムイオン
が無ければ凝固反応が進みません。凝固検査に用いられる抗凝固剤のクエン酸ナトリウムは、血液中の
カルシウムイオンと反応し、抗凝固作用を示します。また、凝固検査においては、試薬として添加され
ます。
APTT検査における塩化カルシウム濃度:
市販APTT試薬には、リン脂質(ウサギ脳,ウシ脳,サル脳,ヒト胎盤,大豆由来等)と活性化剤(カオリン,
セライト,エラジン酸,無水ケイ酸,シリカ等)の組合せにより約20種類の試薬があります。塩化カルシウ
ムの濃度には、0.025mol/Lと0.020mol/Lの2種類があり、各試薬により指定された濃度を使用します。
測定時のカルシウムイオン過不足による問題点:
凝固検査に用いられる試薬は、測定反応液中のカルシウムイオン濃度が最適になるように調製されてい
ます。何かの要因で、このバランスが崩れて過不足が生じると測定結果に影響を与えます。次のような
場合は、カルシウムイオン濃度が最適量から外れ凝固時間が変動します。
1.採血時の抗凝固剤と血液の混合比が異なる場合
2.測定時の検体量が異なる場合
図:反応液中のカルシウムイオン濃度