シェーグレン症候群の 診断と治療:トピックス2015

The 59th Annual General Assembly and Scientific Meeting of the Japan College of Rheumatology
第59回日本リウマチ学会総会・学術集会
ランチョンセミナー 21
日時
2015年 4 月 24 日(金)
11:45~12:45
会場
名古屋国際会議場 4 号館 1 階
白鳥ホール南(第 12 会場)
名古屋市熱田区熱田西町1-1 TEL. 052-683-7711
シェーグレン症候群の
診断と治療:トピックス2015
聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科 教授
座 長
尾崎 承一 先生
筑波大学医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー)教授
演 者
住田 孝之 先生
■ 本セミナーでは下記の日本整形外科学会単位の内1つを
取得できます。
● 専門医資格継続単位
(N)
【06:リウマチ性疾患、感染症】
● リウマチ医資格継続単位
(R)
■ ランチョンセミナーはチケット制です。
【事前参加登録をされた方】
学会参加証と一緒にチケットを発券いたします。
【当日参加の方】
学会参加証に記載のQRコードを使用し、
チケットを発券してくだ
さい。
発券日時:4月24日(金)7:15-11:15
(定員になり次第終了)
発券場所:名古屋国際会議場1号館2階
※チケットはお弁当の引換券です。
聴講を制限するものではござ
いません。
※会場にはチケットをお持ちの方から優先的にご入場いただけ
ます。
※セミナー開始後、チケットは無効となります。
共催 第59回日本リウマチ学会総会・学術集会/キッセイ薬品工業株式会社
The 59th Annual General Assembly and Scientific Meeting of the Japan College of Rheumatology
第59回日本リウマチ学会総会・学術集会
ランチョンセミナー 21
シェーグレン症候群の
診断と治療:トピックス2015
聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科 教授
座 長
尾崎 承一
先生
筑波大学医学医療系内科
(膠原病・リウマチ・アレルギー)教授
演 者
住田 孝之
先生
シェーグレン症候群(Sjögren’s syndrome, SS)は、 研難治性疾患調査研究班による上記3疾患の診断
慢性唾液腺炎と乾燥性角結膜炎を主徴とし、多彩な
基準の検定により、
日本人SS患者に関しては、旧厚労
自己抗体(抗核抗体、
リウマトイド因子、抗SS-A抗体、 省基準が感度、特異度において最も優れている事が
抗SS-B抗体など)の出現や高ガンマグロブリン血症を
判明した。
きたす自己免疫疾患である。病因として自己免疫応答
本症候群は、2015年1月から厚労省の指定難病の
が推定されている。
ドライアイやドライマウスに加えて
一つとなり、臨床調査個人票の提出により認定される
全身の諸臓器病変を呈する。他の膠原病を合併してい
と医療費補助が得られる疾患となった。
しかし、他の
ない一次性SSと関節リウマチや全身性エリテマトー
指定難病と同様に、重症度により医療費補助が得ら
デスなどの他の膠原病を合併した二次性SSに大別さ
れるか否かが決まる。本セミナーでは、ESSDAIに基づ
れる。2010年度のSS患者を対象として行った厚労科研
いた日本の重症度分類についても紹介する。
難治性疾患調査研究班の疫学調査により、患者の
治療に関しては、
ドライアイやドライマウスに対し
平均年齢は60歳、男女比は1:17.4、患者数は約7万人
て、人工涙液やムスカリン作働性アセチルコリン受容
であることが判明している。
体M3(M3R)のアゴ二スト
(塩酸ピロカルピン、塩酸
日本における診断は、1999年に制定された旧厚生
セビメリン)によるQOLを高める対症療法が中心と
省改訂診断基準による。診断基準は、1)口唇唾液腺や
なる。活動性が高い臓器病変に対しては、副腎皮質
涙腺の生体病理組織検査、2)唾液腺管造影やガムテ
ホルモン
(ステロイド)薬や免疫抑制薬を投与し、生命
スト・シンチグラフィーによる口腔検査、3)
シャーマー
予後を改善する治療が必要である。
ステロイドや免疫
試験やローズベンガル染色・蛍光染色による眼科
抑制薬に抵抗性の難治性病態に対しては、B細胞標的
検査、4)抗SS-A抗体あるいは抗SS-B抗体に関する
治療(rituximab、抗BAFF抗体)やT 細胞標的治療
血清検査、の4項目から構成され、2項目以上が陽性で (CTLA4-Ig)による臨床治験やパイロット研究が進行
あればSSと診断される。一方、2002年にはアメリカ・
中であり、有効性が報告されつつある。
ヨーロッパ分類基準、2012年にはアメリカリウマチ
本ランチョンセミナーでは、
SS の診断、
治療に関する
学会分類基準が報告され世界で普及している。厚労科
トピックスについて概説する。