慶應義塾大学矢上キャンパス 授業概要 (シラバス) 2015 年度 春学期 科目名 : フィナンシャル・エンジニアリング第 1 担当者氏名 : 枇々木 規雄 1 講義の目的と進め方 金融工学とは、金融市場や金融取引における 様々な問題に対して、工学的な手法を用いて解決 を試みる学問分野である。具体的には、問題解決 のための理論や数理モデルを構築し、投資など に伴うキャッシュ・フロー(お金の流れ)に関す るリスクマネジメント(評価と制御)を行うこと が主な役割である。最近では金融機関だけでな く、広く企業活動において活用されてきており、 金融工学の果たす役割は大きくなってきている。 これらの問題に対して適切に対処するためには 金融工学に関する理論武装をしていることがま すます重要になってくる。本講義では、金融工学 における標準的な教科書を用いて、ファイナンス に対する工学的なアプローチを試みるための基 礎的な考え方を学ぶ。そして、具体的な例題や 教科書の章末問題のいくつかを解くことにより、 ファイナンス理論の知識と技法に対する理解を 深めることを目標とする。 2 講師 ◇ 枇々木 規雄(ひびき のりお) ◇ オフィス : 25-610B, 内線 42660 ◇ メールアドレス : [email protected] ◇ ホームページ : http://www.ae.keio.ac.jp /lab/soc/hibiki/lecture/fe 2015 /index.htm 3 教材 • 以下の教科書を持参の上、出席すること。 • 講義資料は配付しない。 • 一部教科書に載っていない内容に関する資料 はホームページからダウンロードし、持参す ること。 教科書 [L-KSH] ルーエンバーガー著, 今野浩、鈴木賢 一、枇々木規雄共訳 : 金融工学入門 (第 2 版), 日本経済新聞社, 2015. (原著: D. Luenberger, Investment Science, 2nd Edition, Oxford University Press, 2013.) 4 授業計画 (予定) 以下のスケジュールに従って、今野、鈴木、枇々 木 [L-KSH] の第 1 章∼第 8 章を行う。事前に、教 科書を読んできたことを前提にして講義を行う。 (1) イントロダクション : 4/7 (2) 基本的な金利理論 : (4/7), 4/14 (3) 確定利付証券 : 4/21, 4/28 (4) 金利の期間構造 : 5/12, 5/19 (5) 応用金利分析 : 5/26, 6/9 (6) 平均・分散ポートフォリオ理論 : 6/16, 6/23 (7) 資本資産価格付け理論 : 6/30, 7/7 (8) その他の価格付けモデル : 7/21 ※ 7/14: 学会出張のため、休講 ※ 小テストのために、関数電卓 (PC も可) を持 参してください 5 成績評価の方法 成績は毎回の小テスト (12 回) 、6 回の課題レ ポートによって評価する。事前に教科書を読ん でこないと、講義を十分に理解できずに、小テ ストも解答できない可能性があります。小テスト のウェイトは 50 点 (4 点× 10 回+ 5 点× 2 回)、 課題レポートの合計ウェイトは 50 点 (8 点× 5 回+ 10 点) とする。得点によって下記の評点を 付ける。ただし、小テストは 7 回以上、課題レ ポートは 4 回以上、提出しない学生は合計得点 に関係なく、成績を D とする。 成績 100 点満点 A 75 点以上 B 55 点以上 75 点未満 C 40 点以上 55 点未満 D 40 点未満
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