2016 年 8 月 2 日 「金融論(Ⅱ部)」(7 月 19 日実施) 解答と結果

 2016 年 8 月 2 日
堀田 真理 「金融論(Ⅱ部)
」(7 月 19 日実施) 解答と結果について
(解答)
(1) E (2) D (3) C (4) B (5) A
(6) A (7) B (8) C (9) D (10) E
(11) B (12) B (13) C (14) C (15) D
(16) C (17) D (18) B (19) A (20) C
(結果について)
今回の試験結果に関する詳細な分布グラフは示していないが、履修者の人数
が少なく、関心度の高い履修者が多かったためか、例年と比較して、大変良く
出来ていた。 平均点は、78.3 点と、かなり高い結果となった。したがって、
合格ラインおよび評価の基準については、ほぼ規定の通りとし、60 点以上を合
格とした。数人ほど、この合格ラインに達していない人も見られたが、3 回の出
席状況を考慮すると、結果として全受験者が合格となった。
なお、未受験者については、試験の日程等を Toyonet-ACE 上を通じても通知
しており、代替措置としてのレポート等の実施は行わない。
各評価の基準となる点数は以下の通りである。
S:90 点以上
A:80 点以上 90 点未満
B:70 点以上 80 点未満
C:60 点以上 70 点未満
D:60 点未満
(平均点:78.33 点) 受験者数:36 名、未受検:11 名、履修者総数:47 名
1
「金融論」という科目の性質上、経済学に関する独自の部分は最小限に留め
たが、それでも、ミクロ理論、マクロ理論の両方を含めて、経済学としても最
低限必要な基本的考え方については伝えたつもりである。履修者の経済学や金
融に関するバックグラウンドも、それぞれ多様であったようだが、普段の仕事
やアルバイト等を通じて、自然と、経済の動きに関心を寄せていた方が多く履
修されていた。そうした経験を通じて何となく理解できることは存在していて
も、こうした体系的な理論を改めて知ることで、これからの見方も変わってく
るのではないだろうか。今年度は、最後の数回の講義を通じて、実際の金融政
策についても触れることが出来た。現状の金融政策が、わが国に限らず、他国
においても難しい状況下にあることは確かであるが、こうした現実の政策に関
わる内容は、今後、長期的には変化していくものである。経済の状況に応じて、
その時々の政策も異なってくるであろうが、基本的な経済学の知識があれば、
自分で現状を理解することは可能であり、この講義が世の中の動きを理解する
助けとなれば幸いである。なお、先日(7 月 29 日)の金融政策決定会合におい
ては、ETFの購入額増加など「追加緩和」の方向が決定され、
「財政政策と金
融政策による相乗効果」(毎日新聞 7 月 30 日)を目的としていることが明らかと
なった点は、講義内での内容とも重なる部分でもあり、興味深いのではないだ
ろうか。
最後に発展的な理論として、レジュメのみの配布を通じて紹介した「IS−
MP分析」は、見かけ上は、「IS−LM」分析と変わらないようにも見えるが、
金融政策を「行動式」として捉えるか、これまでのような「均衡条件」として
捉えるかで、まったく異なっているものである。現状の金融政策は、わが国に
限らず、多くの主要国がそうであるように量的な緩和が行われており、これら
は、あくまでも「異例」の政策である。本来の金融政策は「政策金利」の誘導
であり、経済の状況に応じて、その金利水準を中央銀行が変化させていると考
えるのであれば、こうした「行動式」としての分析が、本来の在り方であると
も考えられる。現状の金融政策下では、その存在感が薄れてきてしまっている
ようにも感じられるが、金融論を学ぶ上では、興味深い理論上の論点でもあり、
こうした考え方が存在していることは知っておいて欲しいと思う。
(成績優秀者) (※ 個人情報の関係上、学科と学籍番号のみの記載とします)
経営学科1年 2310160075 100 点
経営学科1年 2310160065 95 点
経営学科 2 年 2310150048 95 点
経営学科 2 年 2310150056 95 点
経営学科 2 年 2310150115 95 点
経営学科 3 年 2310140085 95 点 以上
2