第 52 回 日本リハビリテーション医学会学術集会 2015.5.28 朱鷺メッセ 木 − 30 足圧分布解析装置 マイオプレッシャー T 土 ポータブル 3 次元動作解析装置 マイオモーション 無線式筋電図計測装置 テレマイオ DTS ノラクソン製品各種 起立から歩行におよぶ動作習得を 幅広くサポート。 物療機器各種 東京都新宿区山吹町 358 番地 6 号 〒162-0801 可動式免荷装置 アンウェイシステム 第 52 回日本リハビリテーション医学会学術集会 ランチョンセミナー 9 「最新テクノロジーによる 動作分析イノベーション」 ∼ Motion and Gait Analysis using 3D inertial sensor systems in combination with sEMG, pressure/force and video analysis ∼ 座長 江原 義弘 先生 Yoshihiro Ehara 新潟医療福祉大学 教育担当副学長/教授 演者 Dr.Peter Konrad Noraxon INC, USA Lead Software and Application Designer 1995 年ケルンスポーツ大学にてスポーツ科学の博士号取得。 1992 年フィンランドノラクソン社研究開発部に入社し、1994 年より米国ノラクソン社研究開発部顧問。 1996 年∼ 2000 年ケルンプリベンションリハビリテーションセンター ( 歩行クリニック ) サイエンティフィックディレクター。 1998 年∼ 2002 年ドルトムント大学スポーツ学部運動学研究所の共同研究者。 2000 年よりノラクソン社ソフトウエアデザインの責任者として、研究者、臨床家が使いやすいソフトウエア のデザイン、評価機器類をより有効に活用するためのプロトコル開発などを全世界のリサーチャーと協 同で行っている。また、ドイツ、アメリカをはじめインド、中国、日本等でバイオメカニクス解析手法、 動作筋電図について講演、ワークショップなどを行っている。 日時 2015 年 5 月 29 日(金) 会場 第4会場 12:40 ∼ 13:40 (朱鷺メッセ 3 階 中会議室 301) 教育講演受付を済まされた方は、本セミナーにて下記単位の取得が可能です。 ・日本リハビテーション医学会 教育研修講演: 10 単位 ・日本整形外科学会 教育研修講演 必須分野: N-13 ,Re ※受講受付:朱鷺メッセ 2F アトリウム 共催:第 52 回日本リハビリテーション医学会学術集会/酒井医療株式会社 「最新テクノロジーによる動作分析イノベーション」 ∼ Motion and Gait Analysis using 3D inertial sensor systems in combination with sEMG, pressure/force and video analysis ∼ Peter Konrad, PhD. Noraxon INC, USA Software and Application Developer 本セミナーでは、最新の機器のデモンストレーションを交え、これからの動作解析の可能性、 トレンドについて臨床活用例を紹介する。 1.慣性センサーシステム技術 Inertial Movement Unit: 慣性測定装置(以下 IMU)センサーは3軸の加速度・ジャイロ・地 磁気センサーで構成されており、多関節3次元ゴニオメーターのように活用できる。従来のカメ ラを用いた動作解析システムとは違い、全ての構成品がポータブルなので、測定場所を選ばない フィールドスタディーが可能になる。また筋電計、足圧分布装置、そしてビデオとの同期も簡便 に可能である。操作の簡便性やリアルタイムでの結果表示はとりわけ臨床での評価、治療過程に おいて有益である。IMU センサー 1 つを使用すれば、姿勢やバランス、歩行トレーニングにお ける骨盤の回旋、傾斜の測定ができる。また2つのセンサーを使用すれば、相対的な位置関係か ら3次元動作軸で肩関節、股関節の屈曲 / 伸展、内転 / 外転、回旋の解剖学的角度が測定される。 IMU センサーは最大16個装着することで全身を測定することができ、歩行分析はもちろん、 スポーツパフォーマンス評価に活用可能である。 2.IMU テクノロジーと足圧分布解析装置の融合 IMU センサーと足圧分布解析装置の融合は臨床歩行や姿勢 / バランス解析の際に非常に有効で ある。プレート型やトレッドミル型の足圧分布解析装置は、連続した足の接地をたとえ歩行パター ンに問題がある患者の場合でも正確に検知する。各ステップの垂直フォースカーブは膝や股関節 の屈曲 / 伸展、内転 / 外転、回旋などの計測パラメーターと同様に平均カーブ(歩行サイクルに 対する時間の正規化 / 平均)で表示することが可能である。 3.筋電計を用いた筋活動の解析 筋電計を用いた筋活動の観察は神経筋の異常などの分析、治療において大きな役割を果たす。筋 電計を用いれば、歩行や姿勢改善トレーニングでは筋収縮のタイミングと動作または歩行サイク ルにおける筋活動を簡便に観ることができ、治療方法や機能異常をきたしている筋への最適なエ クササイズの決定時に役立てることができる。最新の筋電計は神経筋活動(EMG)データを電 極部分から直接無線転送することが可能である。これは被験者へケーブルを付ける手間を省き、 筋電図のセットアップ時間を劇的に簡素化し、臨床現場で非常に簡便に筋電計を使用することが できるようになった。 4.ビデオを用いた解析 IMU センサーと標準的なビデオ記録テクノロジーとの融合はとりわけ患者のパフォーマンスを視覚的に記録するのに有効である。カメ ラを正しく設置(動作軸に対してカメラ向きを垂直にする)すれば、ビデオで全身のセグメントの距離や変位の解析が可能になる。 5.まとめ 今までこれら IMU センサー、 筋電計、 足圧分布解析装置を用いて総合的に評価する際は、 計測機器ごとにパソコン操作が必要であったが、 現在はワンパッケージ(ひとつのパソコン、ソフトウエア)で同期し、簡便にデータをリンクさせることも可能となった。 そしてこのテクノロジーは、近年関心が高まる根拠に基づくリハビリテーション(EBR)や治療コンセプトという需要に応えるものと して非常に有効であり、今後新たな臨床研究、人間工学研究、臨床活用の可能性がさらに広がると考える。
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