■ 不良ゼロを目指す「外観検査システム」 株式会社デクシスにおける 外観検査システムの提供 株式会社デクシス/新田雅康 株式会社デクシスは、画像処理装置メーカでありながら、様々な分野の外観検査装置を手掛けて きた。画像処理装置メーカが提供する外観検査装置の経緯や特徴はどのようなものかを、具体 例を挙げて紹介する。 1 自動外観検査装置開発の経緯 弊社は、画像処理ユニットや画像処理ボードの メーカとして 1998 年に創業した。創業当初は、主 に半導体製造にかかわる装置の位置決めや計測と いった用途の装置メーカ向けに汎用画像処理機を 提供、特定顧客向けの専用画像処理機の受託製造 を行っていたが、2000 年後半から始まった国内で の半導体不況以降、半導体製造装置搭載用の画像 処理機の出荷台数も減少した。これを受けて、弊 社では 2001 年から「人の目に近づく新時代へ」を キャッチコピーとし、当時でも多数の人員を要し て各種工場で行われている目視外観検査の自動化 プロジェクトを立ち上げた。目視外観検査の自動 化を手掛けるにあたって、外観検査パッケージソ フトウェアの開発だけでなく、周辺光学機器を含 織設立を行うことにより、リスクに関しても顧客 めた検証・選定も必要となった。従来の半導体製 満足を得ることができた。 造装置搭載用の画像処理機では、画像処理ハード 人手による目視外観検査の自動化において、欠 と画像処理ライブラリを提供し、ユーザ側でソフ 陥が画像処理で容易に切り分けられるケースはす トウェアを作成するスタイルが主流だったため、 でに自動化がなされており、当該分野において後 リスクは比較的軽微であったが、外観検査パッケー 発である弊社には、比較的難易度の高い自動化 ジとして提供した場合には欠陥検出能力や調整に テーマを多く手掛けることとなった。そういった 伴うリスク対策も必要となったが、システムアッ テーマをこなせたのも、現在でも弊社の外観検査 プ、営業技術、サービスメンテ等を主とする新組 アルゴリズムの中核となっている、欠陥に対する 70 ︱April 2015 eizojoho industrial
© Copyright 2024 ExpyDoc