資本割・均等割の課税標準の見直し

ついては、法人事業税に占める外形標準課税の割
合を増加させる改正が行われます。
(※)所得割欄( )の割合は、地方法人特別税等に関する暫定措置法適用後税率。
表数値単位:%。 「H27 年度」:平成 27 年 4 月 1 日以後開始事業年度。 「H28 年度以降」:平成 28 年 4 月 1 日以後開始事業年度。
また、所得拡大促進税制による給与等支給増加額
分について、外形標準課税の対象となる付加価値割
の課税標準から控除することができることとなりま
す。なお、事業税額(所得割)を基礎に計算される
地方法人特別税については税率が引き上げられます。
2.改正による影響
このように事業税の課税標準のうち、付加価値割
および資本割に対する税率は上がり、所得割に対す
る税率は下がるため、資本金 1 億円超の赤字法人の税
額が増加することになります。
■資本割・均等割の課税標準の見直し
1.事業税(外形標準課税)
「資本金等」の額(現行の課税標準)が、資本金に
資本準備金を加えた額を下回る場合、「資本金に資本
準備金を加えた額」を課税標準とすることとされま
した。
2.地方税均等割
地方税均等割りの課税標準についても、事業税(外
形標準課税)と同様に改正されるほか、無償減資等
の金額を加減する措置が講じられます。
3.今後の対策等
「資本金等」の額(現行の課税標準)が資本金に資
本準備金を加えた額を下回る場合には、資本準備金
の取り崩しを行い、「その他の資本剰余金」に振替え
るなどの対策が有効になると思われます。なお、資
本準備金の取崩しを行う際には、株主総会決議や債
権者保護手続が必要となりますので、予め準備が必
要です。
執筆(文責)税理士法人東京総合経営
税理士 上條 香織