第59回 日本リウマチ学会総会・学術集会 ランチョンセミナー4(2015.4.23)

第 59 回日本リウマチ学会総会・学術集会
The 59th Annual General Assembly and Scientific Meeting of the Japan College of Rheumatology
ランチョンセミナー 4
新JCR ガイドラインからみる
関節リウマチの薬物療法
〜日常診療への応用と今後の課題〜
座長
名古屋大学医学部附属病院
整形外科
小嶋 俊久 先生
演者
京都府立医科大学大学院医学研究科
免疫内科学
川人 豊 先生
4/23
木
12:30-13:30
第 5 会場
名古屋国際会議場
会議室 141+142
共催:第 59 回 日本リウマチ学会総会/日本化薬株式会社
新JCRガイドラインからみる関節リウマチの薬物療法
〜日常診療への応用と今後の課題〜
演者
京都府立医科大学大学院医学研究科 免疫内科学 病院教授
川人 豊 先生
近年、関節リウマチ(RA)は早期に診断し MTX の十分量の使用に加え本邦でも 7 剤の生物学的製剤を使用すること
で、臨床的寛解を目指すことが現実的な目標となり、長期罹病患者においても少なくとも低疾患活動性の状態を目指す
など、
治療戦略が徐々に洗練された理想形に近づいてきている。米国リウマチ学会(ACR)や欧州リウマチ学会(EULAR)
のリコメンデーションの治療のアルゴリズムが改訂されるなか、本邦でも昨年 10 月、10 年ぶりに関節リウマチ診療ガ
イドラインが日本リウマチ学会(JCR)から発刊された。
本ガイドラインは、ACR や EULAR に先んじて GRADE 方式を使用して作成されたもので、専門家や文献検索によ
るエビデンスに加え、患者の価値観や好み、リスクとベネフィットのバランス、医療経済的側面を踏まえたものである。
関節リウマチの治療戦略はグローバル化されつつあり共通項も多いが、医療制度や人種の特性による薬剤反応性の違い、
日本独自の csDMARD(従来型合成抗リウマチ薬)の存在を含めると、日本の関節リウマチ治療における本ガイドライ
ンの重要性が見えてくる。しかし、MTX の使用法や他の csDMARD 併用療法、ステロイドの使用法、生物学的製剤の
選択法などについては未だに詳細なものではなく、検討課題として残っている。また今後、人口の高齢化、高騰する医
療費を受けて、薬剤費をいかに抑制し個人のコストや医療経済を考え寛解状態を維持していくのかが関節リウマチ治療
の焦点で、早期に生物学的製剤を使用すべきなのか、生物学的製剤を休薬・中止・減量しても寛解維持は可能なのか、
バイオシミラーをいかに応用するのかなど課題が多い。
本講演では、現時点でのエビデンスと JCR の新ガイドラインに基づき、欧米のリコメンデーションと比較しながら、
日常臨床でどのように薬物を使用していくかをふまえて、関節リウマチの薬物治療全般について概説する。
<略歴>
1987 年 3 月
島根大学医学部 卒業
1995 年 3 月
京都府立医科大学大学院 修了(医学博士)
1995 年 10 月
米国国立衛生研究所(NIAMS・リウマチ部門)Research Fellow(1998年3月まで)
2000 年 4 月
京都府立洛東病院 第 4 内科副医長
2002 年 4 月
京都府立医科大学大学院医学研究科 生体機能制御学 助手
2004 年 4 月
京都府立医科大学大学院医学研究科 免疫内科学 講師
2010 年 7 月
京都府立医科大学大学院医学研究科 免疫内科学 准教授
2011 年 3 月
京都府立医科大学大学院医学研究科 免疫内科学 教授
(学内)
2012 年 4 月
京都府立医科大学大学院医学研究科 免疫内科学 病院教授
現在に至る
本セミナーでは下記の日本整形外科学会単位の内 1 つを取得できます。
● 専門医資格継続単位(N)
【06:リウマチ性疾患、感染症】
● リウマチ医資格継続単位(R)
ランチョンセミナーはチケット制です
【 事 前 参 加 登 録 を さ れ た 方 】 学会参加証と一緒にチケットを発券いたします。
【 当 日 参 加 の 方 】 学会参加証に記載の QR コードを使用し、チケットを発券してください。
発券日時:4月23 日(木)7:15 - 12:00(定員になり次第終了)
発券場所:名古屋国際会議場1号館 2 階
※チケットはお弁当の引換券です。聴講を制限するものではございません。
※会場にはチケットをお持ちの方から優先的にご入場いただけます。
※セミナー開始後、チケットは無効となります。