軟骨移植：自家培養軟骨移植（ジャック；JACC） 膝関節の外傷性軟骨損傷に対して、2014 年 4 月より JACC を始めています。 京都下鴨病院は自家培養軟骨使用認定施設と認められています。 関節軟骨はひとたび傷むと、自己修復能力に乏しく、再生することがありま せん。これまではドリリング（Drilling）やマイクロフラクチャー（Microfracture） などの骨髄刺激法といわれる手術方法が選択されてきましたが、これらの方法 で再生される組織は線維性軟骨と呼ばれる強度に乏しい柔らかい軟骨で、膝関 節などの荷重関節には十分な成績が得られないとされていました。 そこで、患者さん自身の膝関節の非荷重部（体重がかからない場所）から 0.4g 程度のわずかな軟骨をあらかじめ採取して、コラーゲンとともに３次元的に培 養し、出来上がった培養軟骨を４週間後に戻す方法‐いわゆる自家培養軟骨移 植術（ジャック）が開発され、保険適応となりました（図参照）。 （J-TEC 株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング ホームページ http://www.jpte.co.jp/business/regenerative/cultured_cartilage.html より） この方法は年齢的な変化で関節が傷んでくる変形性関節症には適応がなく、 あくまで外傷（怪我）により軟骨が損傷された、外傷性軟骨損傷がその適応と なります。原因のわからない膝痛に悩んでいらっしゃる方は一度当院でご相談 ください。
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