2014年 No.45 Spring

ききんだより
日立国際電気企業年金基金
※ ご家庭にお持ち帰りください
2014年
Spring
No.45
平成26年度
基 金 予 算 の お 知 ら せ
2月20日に開催されました第28回代議員会で、当基金の平成26年度事業計画およ
び予算が決まりましたので、お知らせします。
事 業 計 画 と 予 算 編 成
平成26年度の事業計画および予算は、年金財政をより安定させるため、財政健全化や制度運営
の効率化などを重点に編成しました。
平成25年度は、アベノミクスによる国内景気回復、米国経済の回復、欧州金融不安の沈静化な
どにより総じて景気上昇基調の1年でしたが、一方で、新興国経済の停滞や地政学的リスクの高
まりなど不安要素を抱えた1年でもありました。
平成26年度は、先進国は堅調ですが、新興国はまだら模様であり地政学的なリスク要因もあり
ます。
そのような環境の中、当基金においては、目標とする運用収益(年金資産運用利回り4.0%)を
確保するため、全力を尽くしてまいります。
● 事業計画の重点的事項 ●
1. 財政健全化
4. 広報活動のサービス向上
2. 制度運営の効率化
5. 運営リスク回避体制の構築
■資産運用の安定化・効率化
■PLPセミナーの充実
■掛金、年金請求、給付、経理等業務の効率化
■個人情報管理の徹底
3. 事務費掛金の減額
■加入者一人当たりの月額掛金を1,300円から1,200円に100円減額
予算の基礎数値
●予算の基礎数値
予算で計上されている収益や費用などの各項目は、次の推計値をもとに算出されています。
設立事業所数
年度平均加入員数
年度平均標準給与月額*
8事業所
合計3,991人
合計17,310円
*平成26年2月現在の
設立事業所数で策定
一時金給付
男性 3,585人
女性 406人
7,500万円
6,800万円
4,700万円
年金額(老齢給付金)
21億3,600万円
男性 17,880円
女性 12,290円
*月間年金付与ポイントにポイント
単価1,000円を乗じた額
(人)
●受給者の状況
中途脱退者移換金
区 分
選択一時金
脱退一時金
遺族一時金
年金給付
8人/1,100万円
26年度の増減見込み
27年
3月末見込み
増
減
年金受給権者数 2,689
47
56
2,680
年金受給者数 2,193
47
32
2,208
0
24
472
年金受給待期者数
2
26年
3月末
496
グラフで見る平成26年度予算
【年金経理】
予定損益計算書
当年度剰余金
費用
36億2,100万円
1年間の収支見込み 予定損益
計 算 書
収益
36億2,100万円
当年度収支は1億800万円
の剰余金発生の見込み
(1億800万円)
当年度予算では、年金資産運
責任準備金
増加額
用利回りを4.0%として、収入総
額 を36億2,100万 円、支 出 総 額 を
(10億4,200万円)
標準・特別掛金
35億1,300万円と見込んでいます。
(24億8,000万円) こ の 結 果、当 年 度 は1億800万 円
の剰余金が発生する見込みです。
給付費プラス
移換金
(23億3,700万円)
運用報酬等
運用収益
(1億600万円)
(11億4,100万円)
業務委託費
(2,800万円)
予定貸借対照表
資産勘定
273億6,400万円
負債勘定
273億6,400万円
年度末時点の積立額(見込み)予定貸借
対 照 表
年金資産 (固定資産)は269億
5,100万円、繰越剰余金は3
億2,900万円の見込み
予算では、年度末時点における
年金資産
(固定資産)
269億5,100万円
責任準備金
266億6,300万円
資産と負債の見込み額を推計し、
そのバランスをチェックします。平
成26年度末時点では、年金給付に
積み立てられるべき責任準 備金
266億6,300万円および 支払備金3
支払備金
流動資産 4億1,300万円
3億7,200万円
別途積立金
2億2,100万円
億 7,200万 円、別 途 積 立 金 2億
2,100万円、当年度 剰余金1億800
万円を含めた負債総額273億6,400
万円に対し、数理上の資産は年金
当年度剰余金
資産269億5,100万円、流 動 資産4
1億800万円
億1,300万円を含めた総額は273億
6,400万円となります。
3
グラフで見る平成26年度予算
収入
7,004万円
【業務経理・業務会計】
基金の業務運営に要する事
務局の人件費および経費を
処理する会計
支出
7,004万円
平成25年度末の剰余金総額は、
8,633万円(見込み)と過大にな
事務費
り剰余金の適正化を図る目的か
(6,260万円)
業務運営に要する ら、平成26年4月から事務費掛金
人件費・物件費
(全 額 会 社 負 担)を 一 人 当 た り
1,300円から1,200円に100円減額し
代議員会費
ます。
(109万円)
代議員会開催に伴う 当年度収支は、775万円の不足
諸費用
金が見込まれますが、繰越剰余
金より充当します。これにより、
福祉施設
平 成26年 度 末 の 繰 越 剰 余 金 は
会計繰入
(500万円)
7,858万円が見込まれます。
執行に当たっては、各種費用
その他
(47万円)
の見直しを行い、引き続き経費
削減・効率運営に努めてまいり
連合会への
会費等
ます。
掛金収入
(5,747万円)
事業主からの
掛金収入
(加入者1人当たり
月額1,200円)
雑収入
(482万円)
退 職 金・年 金シ
ステムの管 理を
事業主より受託
します。
当年度不足金
(775万円)
(88万円)
【業務経理・福祉施設会計】
収入
708万円
基金の福祉事業の経費を処
理する会計
支出
708万円
ライフプラン
セミナー費
(140万円)
ライフプランセミ
ナー開催費用
業務会計から
受入
(500万円)
福祉施設費
(227万円)
契約保養所
年会費
積立金繰入
(208万円)
積立金からの
繰り入れ
事務費等
(341万円)
『ききんだより』の
発行費、送料等
この 結 果 、平 成
26年度末の積立
金総額は、85万
円の見通しです。
4
当年度は以下の事業を行います。
①ライフプランセミナーの開催
平成26年4月1日現在、原則満56
歳以上の加入者を対象に、定年後
の年金生活設計の「ライフプラン
セミナー」開催を5回予定します。
②契約保養所
日立国際電気健康保険組合か
ら移管されたセラヴィリゾート
泉郷と本年度も契約します。
③『ききんだより』を年4回発行
基金業務概況の周知や広報を
図るために、
『ききんだより』を
年4回発行します。
④ライフプランセミナー 40歳代
コースの新設
ライフプランセミナーの充実
として、40歳代コースを新設し
ます。
●●● 平成26年度
資産運用計画 ●●●
年金資産を効率的に運用し、安定した収益の確保を図ります
基金の年金資産の運用においては、
「年金資産運用の基本方針」を策定し、これに基づき資産の構
成割合の決定や運用を委託する運用機関の選定を慎重に行っています。
運用環境は、国内外市場において依然として不透明ではありますが、当基金では、安全かつ効率
的な運用をめざしてまいります。
平成 26 年度の資産運用計画における資産構成割合は次のとおりです。
■運用資産の構成割合(政策的資産配分)
国内債券 39%
平成26年度
ライフプランセミナー
開催のご案内
セミナーの
お問い合わせ先
外国株式ヘッジ付
外国債券
ヘッジ付
12%
国内株式
10%
(
日立国際電気企業年金基金 ☎050-3383-3390
指標利率
期 間
加入期間中の給付原資を積み立てるために用いる
価率は、
「10年国債応募者利回り」の直近5年平均(平
平成16年12月31日以前に退職された方は、年金
額が変わらない旧厚生年金基金での算定方式で算出
されているため、年金額の変更はありません。
成21年〜25年)が1.1%(表参照)となりましたので、
下限利率(保証利率)の1.5%を適用します。再評価
率は毎年4月1日に見直しを行います。
平成17年1月1日以降に定年退職もしくは退職時に
表●10年国債応募者利回り(推移)
年金を選択されて60歳に達した方の年金額算出に用
平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年
0.860%
指標利率
平成22年4月1日〜
2.0%(保証利率)
平成27年3月31日
利率を「再評価率」といいます。平成26年度の再評
1.147%
平成17年1月1日以降の定年退職もしくは
退職後60歳に達した方は、
平成26年4月1日から受ける
基金の年金額算出に用いる利率に
変更はありません
再評価率
平成26年4月1日〜
1.5%(保証利率)
平成27年3月31日
1.187%
)
内線: 833-21992、
21994
年金受給者の皆さまへ
平成26年度キャッシュバランス
プランの再評価率は1.5%
期 間
1.358%
オルタナティブ
15%
定年退職後の生活設計の準備を図ることを目的として、
「平成26
年度ライフプランセミナー」を開催します。対象者の方には、実施事
業所より案内を送付しますので、全員のご参加をお待ちしています
(実施事業所、会場、開催日につきましては、現在調整中のため、決
定次第、日立国際電気企業年金基金ホームページにてご案内します)。
対象者は平成26年4月1日現在、原則として満56歳以上の日立国際
電気企業年金基金加入者とします。ただし、既受講者は除きます。
基金加入者の皆さまへ
再評価率
不動産 2%
新興国 グローバル
外国株式
5% 株式
PE
6%
5%
6%
いる利率を「指標利率」といいます。指標利率は第
0.721%
1回目が新制度スタート時の平成17年1月1日、第2
回目以降は5年ごとに行うもので、平成22年4月1日
平成21年〜平成25年
5年平均(小数点第2位四捨五入)
にその見直しを行いました。現在受給されている方
1.1%
の平成26年4月からうける年金額(第1年金、第2
年金)を計算する指標利率は保証利率の2.0%で計算
しますので、年金額に変更はありません。指標利率
の次回見直し時期は、平成27年4月1日です。
5
国の年金
平成
26年 4月から 国の年金制度が変わります
平成24年8月に公布された「年金機能強化法」により、26年4月から国の年金制度が一部見直されます。
主な内容は以下のとおりです。
産前産後休業期間中の
厚生年金の保険料免除
育児休業と同様、産前産後休業期間中
未支給年金請求の
遺族範囲の拡大
※
これまで年金受給者が死亡した場合、死亡月
も厚
生年金保険料が本人・会社とも免除されます。
分の年金は、死亡した受給者と生計を同じくし
健康保険の保険料も同様です。
将来の年金額は、
ていた2親等以内の親族(配偶者、子、父母、孫、
産休期間中も産休前の標準報酬月額で計算され
祖父母、兄弟姉妹)に「未支給年金」として支
ます。保険料免除の申請を行う場合などは、育
給されていました。その遺族の範囲が生計を同
児休業と同様、事業主経由で届出が必要です。
じくしていた3親等以内(おい・めい、子の配
手続き等の詳細は、事業所総務にお問い合わせ
偶者、おじ・おば、ひ孫、曾祖父母など)に拡
ください。
大されます。うけられる順位は、配偶者、子、
父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、3親等の親族の
※産前6週間
(多胎妊娠の場合は14週間)
、
産後8週間のうち、
就労しなかった期間。
順です。
60歳台前半の老齢厚生年金の
障害特例の改善
遺族基礎年金の
父子家庭への支給
これまで遺族基礎年金は亡くなった人に生計
を維持されていた子
※
60 歳台前半の老齢厚生年金(報酬比例部分)
のある妻または子に支給
の受給開始年齢に達しており、障害等級の1級
されていましたが、子のある夫にも支給されま
~3級に該当する場合は、本人が請求すれば、
す。ただし、平成 26 年4月前に父子家庭となっ
その翌月から報酬比例部分と定額部分が受給で
ているケースには適用されません。
きました(=障害特例)。それが、請求時点で
はなく、障害状態にあると判断されたときにさ
※18 歳の到達年度の末日までの子または 20 歳未満で障害等
級1級・2級の子。
かのぼって、報酬比例部分と定額部分の受給が
可能になります。
70 歳後の繰り下げ受給の
改善
国民年金保険料免除の
遡及期間の拡大
これまでは、70 歳に達した後に繰り下げ受
給の申し出をすると、申し出のあった翌月分以
国民年金保険料の申請免除のサイクルは7月
降の年金しか受給できませんでした。しかし、
から翌年6月までです。1月から6月までに申
70 歳以降の繰り下げ増額率は 42%で一定のた
請した場合は、前年7月から6月までです。そ
め、70 歳後(たとえば 72 歳)に申し出たとし
れが、保険料の納付が可能な過去2年分までさ
ても、70 歳になった月の翌月分からの年金が
かのぼって免除をうけることが可能になります。
受給できるようになります。
6
企業年金税制の見直しを含む
26年度税制改正の方向
CLOSE
企業年金積立金の特別法人税の課税停止延長、
企業型確定拠出年金の拠出限度額引き上げなどが実施されます。
企業年金の特別法人税は
平成29年3月まで課税停止延長
も含まれます。しかし、特別法人税の課税停止期
間中は課税されないことになっています。
綱」を閣議決定しました。今通常国会での法案審議
確定拠出年金の拠出限度額は
企業型に限って引き上げ
を経て実施に移されています。
企業型確定拠出年金の掛金は、一定の範囲内で
政府は昨年12月24日に「平成26年度税制改正大
従業員の拠出も可能ですが、原則は事業主が負担
企業年金の積立金には特別法人税(1.173%)が課
します。事業主が拠出する掛金は損金算入の対象
税されることになっています。
当基金のような確定給付企業年金は、加入者負
となるため、限度額が決められています。企業型
担分を除いた積立金の全額(当基金の加入者負担分
では、①厚生年金基金や確定給付企業年金など他
はありません)に、確定拠出年金は個人別管理資産
の企業年金制度がない場合は月額5.1万円、②他の
の全額が対象となっています。
企業年金制度がある場合は月額2.55万円、となって
います。
しかし、特別法人税は、経済状況や運用環境を
勘案し平成11年から課税停止措置が繰り返されて
しかし、拠出限度額が自由な制度設計の阻害要
きました。直近では、平成23年に改正された租税
因になっているとの指摘もあり、制度創設当初か
特別措置法により、平成26年3月までの課税停止
ら廃止や引き上げを要望する声がありました。今
が決められています。もし特別法人税が復活する
回の改正では、上記①が5.5万円に、②が2.75万円に、
と、企業年金財政の悪化や年金受給額の低下につ
それぞれ引き上げられます。加入者が掛金を負担
ながるため、企業年金連合会をはじめ経済団体な
する個人型の拠出限度額は、従来どおりです。
どからは撤廃を求める要望が出されていました。
●企業型確定拠出年金の拠出限度額
そうした背景を踏まえ、課税停止が平成29年3
改正前
月まで3年間延長されることになりました。なお、
他の企業年金制度が
ない場合
今回の税制改正では、地方税である法人住民税率
を引き下げ、その分を国税として活用する地方法
他の企業年金制度が
ある場合
人税が新たに創設されます。課税対象は法人税を
納める法人とされ、特別法人税を納める企業年金
改正後
月額 5.1 万円
(年額 61.2 万円)
月額 2.55 万円
(年額 30.6 万円)
月額 5.5 万円
(年額 66 万円)
月額 2.75 万円
(年額 33 万円)
基金事務局からのお知らせ
〜基金代議員・役員の就退任及び変更について〜
⒈今回就任する代議員(平成26年4月1日付)
氏 名
所
属
事
業
所
の
名
称
○今回退任する代議員(平成26年3月31日付)
氏 名
所
属
事
業
所
の
名
称
小野寺 隆
㈱日立国際電気
織田 富造
㈱日立国際電気
長谷川 勝
㈱日立国際電気
篠崎 勝巳
㈱日立国際八木ソリューションズ
阿部 亨
㈱五洋電子
塙 猛
㈱五洋電子
⒉所属事業所の変更(平成26年4月1日付)
氏 名
穴沢 雅朗
所
属
事
業
所
の
名
どうぞよろしく
お願い申し上げます。
称
㈱日立国際八木ソリューションズ
※変更前は㈱日立国際電気
7
基金の年金・一時金についての質問等は「日立国際電気企業年金基金」へ
◆ウェブサイト/ http://www.hitachi-kokusai.co.jp/kikin/
◎ウェブサイト上にお問い合わせフォームを用意しております。上記アドレスにアクセスしてお問い合わせください。
ききんだより No.45 日立国際電気企業年金基金
表紙写真/「くじゅう花公園」〈大分県〉
〒187-8511 東京都小平市御幸町32 ㈱日立国際電気 東京事業所内
TEL 050-3383-3390 FAX 042-326-1160
制作/社会保険研究所