プロフェッサー石井と 女子大生ランナーの 実証マラソン・ トレーニング 科学の チカラで 速くなる スポーツ科学 者でありランナーである石井好二 郎 教授のもとで学ぶ女子大 生・久 須 美 舞 が、来年2月の 京都マラソンでの初フルを目指して、自らをランナーにしていくためのトレーニング理 論と科学を研究、 実践していきます。ランナーのための科学のチカラ、あなたも一 緒に体感してください。 #1 今月の実験 全身持久能力を測定して 現状把握からスタート これからのトレーニングに先立ち、現在の私が どれだけの全身持久力を持っているのかを知る ために、運動負荷試験を実施しました。トレッ ドミルで分速 113m からスタートし、1 分毎に 分速 7m ずつ速度を漸増させ、その際の酸素摂 取量、二酸化炭素排出量、心拍数などを計測し ました。私は分速 200m で走り続けることがで きなくなり、その時に記録された酸素摂取量の 最大値が最大酸素摂取量です。 久須美 舞の有酸素能力/第1回測定結果 最大酸素摂取量 42 . 0 ml/kg/ 分 ( V O 2 max ) か 完 走 で き た も の の 、 ト レ ー ニ ン グ だ け 走 っ た ハ ー フ マ ラ ソ ン は 、 何 と 上 が っ て し ま い ま す 。 3 年 前 に 一 度 れ し 、 1 ㎞ も 走 る と 心 拍 数 が か な り か し 最 近 で は 少 し 走 っ た だ け で 息 切 し 、 体 力 に は 自 信 が あ り ま し た 。 し た 、 高 校 で は バ ド ミ ン ト ン 部 に 所 属 す 。 中 学 校 で は ソ フ ト テ ニ ス 部 、 ま と は い え 私 は 今 、 不 安 で い っ ぱ い で い き ま す の で よ ろ し く お 願 い し ま す 。 ト レ ー ニ ン グ に 励 み 、 リ ポ ー ト し て ナ ー に な る た め に こ れ か ら 約 1 年 間 つ な げ て い き た い と 思 い ま す 。 ラ ン た の で 、 ど ん ど ん 知 識 を 得 て 実 践 に 下 で 研 究 で き る と い う 機 会 を 得 ら れ 自 身 が ラ ン ナ ー で す 。 そ ん な 教 授 の っ て い ら っ し ゃ い ま す 。 ま た 、 教 授 役 員 で あ り 、 多 岐 に わ た る 知 識 を も 学 会 ・ 日 本 ス ポ ー ツ 栄 養 学 会 な ど の 会 ・ 日 本 体 力 医 学 会 ・ 日 本 抗 加 齢 医 今月の科学用語 VO 2 max 最大酸素摂取量 エネルギー生成に使われる最大の酸素量のこと。一般的に体重1kg 当たり1分間に摂 取できる最大量で表す。トップレベルの女性ランナーだと70 ∼75 ml/ kg/分といわれる。 % VO 2 max 最大酸素摂取量の何パーセントであるのかを表します。一般的な市民ランナーは60 ∼ 70 %V O 2 maxでマラソンを走りますが、優れたエリートランナーは約 85 %V O 2 max での走行が可能です。 LT 乳 酸性作業閾値 体内の乳酸蓄積量が乳酸消費量と逆転して、血中乳酸度が上がり始めるポイント。筋 肉がエネルギー生成のための酸素使用をスムーズに維持できるゾーンで、トレーニングに よりこの地点を高めることができる。 研 究 室 の 石 井 教 授 は 、 日 本 肥 満 学 実 践 を す る こ と に し ま し た 。 を ラ ン ナ ー に し て い く た め の 研 究 ・ 究 室 に 所 属 す る こ と を 契 機 に 、 自 ら LT 時の % V O 2 max 71 . 4 % LT 時の 走速度 時速 8 .14 km/キロ7分 22 秒 こ で 、 春 か ら 石 井 教 授 の 運 動 処 方 研 い と 強 く 思 う よ う に な り ま し た 。 そ と も に 、 健 康 的 な 身 体 を 手 に 入 れ た が 、 ス ポ ー ツ の 本 質 を 知 っ て い く と が ほ と ん ど な く な っ て し ま い ま し た た 。 高 校 を 卒 業 後 、 運 動 を す る 機 会 す 。 大 学 に 入 学 し て か ら 様 々 な 観 点 ツ 健 康 科 学 部 2 年 生 の 久 須 美 舞 で は じ め ま し て 、 同 志 社 大 学 ス ポ ー ﹁ と長 人 い距 う離間 論走の 文に体 を適は 励し みて にい る ﹂ プロフェッサー石井/石井好二郎(いしいこうじろう) 同志社大学スポーツ健康科学部教授、同志社大学体力医 科学研究センター長。博士(学術)。生理学・生化学的手法 を用いて生体情報を読み取り、スポーツ科学や健康科学へ の応用を研究している。日本肥満学会・日本体力医学会・日 本抗加齢医学会・日本スポーツ栄養学会・日本健康支援学 会等の理事・評議員、同志社大学体育会陸上競技部コーチ。 フルマラソンの自己ベストは3時間10分19秒 女子大生ランナー/久須美 舞(くすみまい) 同志社大学スポーツ健康科学部2年生。2015年4月より石 井教授の運動処方研究室に所属。自らをランナーにするた めの研究、実践をスタートさせた。3年前に1度、ハーフマラ ソンを走った経験あり。その際のタイムは2時間27分57秒。 2015 May 78-79 マラソン科学.indd 78 か ら ス ポ ー ツ の 知 識 を 学 ん で き ま し 78 15.3.6 6:43:09 PM
© Copyright 2024 ExpyDoc