|循環器カテーテル検査・治療| |看護師・コメディカル研修|

|循環器カテーテル検査・治療|
|看 護 師・コメディカ ル 研 修|
監修
南都 伸介 先生 西宮市病院事業管理者
顧問
一色 高明 先生 上尾中央総合病院
心臓血管センター特任副院長・循環器内科科長
概要
期 間
第7期:関西 2015年7月∼12月
1日6時間(9:00 -16:00・休憩含む)
*第5回のみ3時間
(13:00 -16:00)
研修時間
会 場
大阪市内を予定 *第5回を除く
詳細はお申込後、順次ご案内いたします。
対 象
循環器に携わる看護師・コメディカル
研修費
10万円
(消費税含む)
*厚生労働省の助成金制度を利用できる場合があります。
(詳しくは裏面をご覧ください)
最小開催人数
35名
■日本血管撮影・インターベンション専門診療放射線技師認定機構
認定講習会
(合計10単位)
■日本インターベンショナルラジオロジー学会・日本心血管インターベンション
治療学会合同認定
インターベンションエキスパートナース更新単位
(合計10単位)
本研修の特色
「基礎」から「応用」までを体系的に学ぶことができ、理論と実践の橋渡しを目的
とした講座です。
●豊富なPCI治療経験を有した講師陣による即戦力講座
●実務に活かせるカリキュラム内容
●講義で習得した知識をワークショップや演習・治療見学で確認
●受講生同士の交流の場
第7期
関西地区
2015年4月より
受付開始
■主 催 一般社団法人コメディカル エキスパートトレーニング
■事務局 株式会社ハート・オーガナイゼーション
〒564 - 0051 大阪府吹田市豊津町1 - 18 エクラート江坂ビル 3階
TEL : 06 - 6319 - 8961 FAX : 06 - 6319 - 8971
E-mail:[email protected] web:http://www.co-met.jp
はじめに
循環器系疾患の多くが、カテーテル検査や治療の対象となる現代では、このような症例の看護において、カテーテル検査や治療に対す
る正しい理解は大変重要である。コメディカルの皆さんと話をしていると、心臓病の看護は大変怖いと言われる方が多い。確かに、心臓
は機能が停止すると直ちに生命が維持できなくなる。すなわち急変が多い疾患である。しかしながら、適切な医療の介入によりただちに
劇的な回復が期待できる臓器でもある。心疾患に対する十分な知識と確実な手技がこの必要条件であることは言うまでもないが、チー
ム医療がもう一つの要である。心疾患治療には、複数の医師のみならず、高度な専門性を備えた看護師を欠くことはできない。
本研修コースでは、循環器疾患の中でとくに対象疾患の多い虚血性心疾患をとりあげ、カテーテル検査・治療において必要な知識を学
んでいただくことに重点を置いた。すなわち、心臓とくに冠動脈の解剖と冠循環の生理、虚血性心疾患の疫学から病態・治療までの幅
広い知識の学習の後に、カテーテル検査・治療の講義を予定した。冠動脈カテーテルインターベンションの第一線で活躍中の先生方に
講師を依頼しており、ただちに現場で役に立つ実践的な教育をしていただけると確信している。
本研修コースの特徴として、座学による学習のみならず多彩な企画を用意していることがある。解剖学は所詮退屈なものであるが、実際
に冠動脈模型を皆さん方に作製してもらうことにより、楽しみながら解剖学が身につくように工夫した。虚血性心疾患の理解のセッション
でも、心カテ室の実際を皆さん方にも参加していただいて議論し、各カテラボの交流を深めることにより、レベルの高い標準化がなされ
ることを期待した。さらに、他の施設のインターベンション治療を見ることでも同様なことが期待しうると考えている。
インターベンション手技に対するより深い知識の習得を期待し、ハンズオンによる実技実習も企画した。看護師の皆さんが実際にカテー
テル手技をおこなう場面はあり得ないが、実際にカテーテル手技を行っていただくことにより、デバイスの理解を深め、手技の難度を実
体験することにより、手技を行っている術者が何を考えているのかをより正しく把握できるようになる。このことは、より安全、確実に治療
手技を終えることに、おおいに役立つと考えている。
本研修コースを終えられて、心疾患の治療の上で、各自が大いに貢献されることを期待している。
南都 伸介 先生 西宮市病院事業管理者
カリキュラム
1 回 2015年 7月18日
第●
(土)
9:00∼12:00 ❶冠状動脈の解剖:あなたも読める動脈造影像
南都 伸介 先生 西宮市病院事業管理者
冠動脈(かんどうみゃく、coronary artery)は、大動脈起始部のバルサルバ洞からおこり、心筋に酸素を供給する動脈のことである。冠状
動脈ともいう。心臓を取り囲むようにして走行している。右冠動脈(RCA)は通常右のバルサルバ洞から起始して、洞房結節、房室結節、
右心室、心臓の後壁および下壁を栄養している。左のバルサルバ洞から起始する左冠動脈主幹部(Left main trunk ; LMT or LM or MT)
は、その 後 左 冠 動 脈 前 下 行 枝(Left anterior descending coronary artery ; LAD)
と左 冠 動 脈 回 旋 枝(Left circumflex coronary artery ;
LCX)に分かれる。左冠動脈前下行枝(LAD)は心室中隔、心臓の前壁、心尖部を栄養し、左冠動脈回旋枝(LCX)は心臓の左側壁、左後
壁を栄養している。
13:00∼16:00 ❷ワークショップ
(冠動脈模型の作製)
田邊 智晴 先生 大阪府立精神医療センター 医務局研究検査科 主査
西洋医学の基本は解剖学である。特に冠動脈撮影では他の血管とは異なり幾多もの方向から造影検査が行われる。各撮影
角度でどの血管が描出されているかを理解することは重要な課題でもある。ワークショップでは、❶で学んだ冠動脈解剖を
より深く理解するために冠動脈の模型を作製する実習を行う。血管の分枝や走行の立体的な構造を目で確認することで冠
動脈解剖の理解を深めることができる。また作成された模型は職場でのカンファレンスや患者の説明に用いる等有用な
ツールとなる。
2 回 2015年 8月23日
第●
(日)
9:00∼12:00 ❸虚血性心疾患の疫学、病態、診断
上田 恭敬 先生 国立病院機構大阪医療センター 循環器内科 科長
虚血性心疾患の病態を理解することによって、起こりうる合併症や注意すべき点を理解でき、心臓カテーテル検査・治療を安全におこ
なうためのチーム医療に貢献することができると考える。虚血性心疾患には、安定労作性狭心症、不安定狭心症、急性心筋梗塞、無症
候性心筋虚血、冠攣縮性狭心症など様々な病態があるが、その病態の違いやカテーテル施行前におこなわれる各種検査結果からその
病態をどのように考えるか、さらにはその結果何に注意すべきかを理解できるようになることを目標とする。この内容はカテ室で何をす
べきかを考える際の基礎となるが、単に知識として覚えるのではなく、応用が利くように思考過程のトレーニングをして欲しい。
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2 回 2015年 8月23日
第●
(日)
13:00∼16:00 ❹冠動脈インターベンション治療
小林 智子 先生 京都桂病院心臓血管センター 循環器内科 部長
冠動脈インターベンション治療とは、冠動脈硬化症に対するカテーテルを用いた治療のことをさす。カテーテル治療は、1978年にバルー
ンによる冠動脈拡張術が開始されてから、外科的な冠動脈バイパス手術と比べ低侵襲であることから、世界的に普及していった。
その後、
バルーン治療の弱点である急性冠閉塞、再狭窄を克服する目的でステントが開発され、現在の主流は薬物溶出性ステント治療となり、
30年前の治療と比べ格段に治療効果、安全性が高まっている。ステント以外にも様々な治療器具があり、症例や、病態に応じての使い
分けが行われており、それぞれの治療器具の解説、カテーテル治療の変遷、現在の治療の問題点、今後の展望につき解説する。
3 回 2015年 10月24日
第●
(土)
9:00∼12:00 ❺構造的心疾患の疫学、病態、診断、治療
市堀 泰裕 先生 大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学
これまで、心臓カテーテル治療と言えば冠動脈インターベンション術(PCI)
であったが、近年、弁膜症や心房中隔欠損などの構造的心疾
患に対するカテーテル治療が急速に普及している。特に大動脈弁狭窄症に対するカテーテル的弁植込み術は2013年10月より治療が開
始され、非常に注目を集めている。本講義は、代表的な構造的心疾患の知識を深めると共に、それらのカテーテル検査、治療が実際に
どのように行われているのかを学び、患者管理に役立てていただくことを目的としている。
13:00∼16:00 ❻冠動脈インターベンション手技ハンズオントレーニング
南都 伸介 先生 西宮市病院事業管理者
手技練習用トレーナーを用いて、冠動脈インターベンション手技の基本である、ガイドワイヤー挿入、バルーンカテーテル挿入などを実
際に体験する。コメディカルが実際に手技をおこなう場面は実臨床の現場では有り得ないことであるが、実際に手技を体験することによっ
て、医師が行う手技に対して、より適切な補佐が可能になると考える。コメディカルが手技に関する理解を深めることは、より迅速かつ確
実な手技に大いに貢献すると思われる。今年は、ロータブレーターの実機を三台用意して、皆様に実際に操作していただく予定である。
共催:ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社
4 回 2015年 11月14日
第●
(土)
9:00∼12:00 ❼ワークショップ
(心カテ室の実際)
松尾 浩志 先生 大阪警察病院心臓センター 循環器科
心臓カテーテル検査室では様々な職種が協力をして診断、治療にあたっている。しかしながらそれぞれの職種の連携がうまくいってい
なければ検査、治療がスムーズに進まないことは言うまでもない。心臓カテーテル検査室の運用方法は病院毎に異なっている。本ワー
クショップではどのような点に注意すればいいのか? 合併症や緊急時にはどのような行動をとればいいのか? そして検査、治療をスムー
ズに進めるためにはどのような工夫をすればいいのか? 病院毎にどのような工夫をしているのか? など意見を出し合いながらお互いに
学んでもらいたい。そしてカテーテル検査室勤務の職種だけでなく病棟スタッフにもカテーテル検査室での実際を学んでもらえる機会
となれば幸いである。
13:00∼16:00 ❽閉塞性動脈硬化疾患の疫学、病態、診断、治療
飯田 修 先生 関西ろうさい病院 循環器内科 副部長
末梢動脈疾患(PAD:peripheral disease)
とは冠動脈と頭蓋内動脈疾患以外と定義される。近年生活習慣病の増加と高齢化により動脈
硬化性疾患の一部症であるPADは増加傾向である。本研修においてはより具体的に、その病態・診断・治療についての現在までのエ
ビデンスの整理と日本の現状について実例を提示しながら、講義する予定である。
5 回 2015年 12月2日
第●
(水)
13:00∼16:00 ❾冠動脈インターベンション治療を見る
中村 茂 先生 京都桂病院心臓血管センター 所長
冠動脈インターベンション治療を実際に見ることで、第❶回から❹回で習得した内容を確認する機会としてほしい。また、治療見学の間、
講師による解説を聞くことで、冠動脈インターベンション治療についての理解を深めてもらいたい。
共催:ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社
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4つのポイント
1.循環器領域の看護師とコメディカルが知っ
ておくべき、基礎的な心臓解剖生理、循
環器疾患についての知識を修得する
2.循環器疾患
(虚血性心疾患)
に対する検査、
治療について理解する
●対象カリキュラム
●対象カリキュラム
第❷回
(3)
虚血性心疾患の疫学、病態、診断
第❷回
(4)
冠動脈インターベンション治療
第❸回
(6)
冠動脈インターベンション手技
ハンズオントレーニング
第❹回
(8)
閉塞性動脈硬化疾患の疫学、病態、診断、
治療
第❶回
(1)
冠状動脈の解剖:
あなたも読める動脈造影像
第❶回
(2)
ワークショップ
(冠動脈模型の作製)
構造的心疾患の疫学、病態、診断、治療
第❸回
(5)
3.循環器領域において治療チームの一員と
して十分な役割を果たし、状況に応じて
チーム医療の実践ができるようになる
4.得られた知識について、ワークショップ・
ハンズオントレーニングなどを通じて理解
を深める
●対象カリキュラム
●対象カリキュラム
第❹回
(7)
ワークショップ
(心カテ室の実際)
第❺回
(9)
冠動脈インターベンション治療を見る
第❶回
(2)
ワークショップ
(冠動脈模型の作製)
第❸回
(6)
冠動脈インターベンション手技
ハンズオントレーニング
第❹回
(7)
ワークショップ
(心カテ室の実際)
厚生労働省の人材育成支援事業の助成金を受給できる場合があります
●キャリア形成促進助成金−政策課題対応型訓練(成長分野等人材育成コース)
職業訓練などを実施する中小企業事業主に対して訓練経費や訓練中の賃金を助成し、労働者のキャリア形成を効果的に促進す
ることを目的としています。昨年度は本研修受講施設の約5割がこちらの助成金利用申請をされました。
常時雇用する労働者の人数によって助成額が変わります。
●常時雇用する労働者数が100人以下
経費助成:訓練経費
(受講料)
の1/2 賃金助成:800円/ 1時間当たり
助成額
●常時雇用する労働者数が101人以上
経費助成:訓練経費
(受講料)
の1/3 賃金助成:400円/ 1時間当たり
※助成金の利用については、事業内職業能力開発計画・年間職業能力開発計画の作成、および職業能力開発推進者の選任など、
一定の支給要件があります。詳細については厚生労働省ホームページよりご確認ください。
※助成金については、国家予算となり、年度により助成内容が変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
※助成金を利用しない場合でも、研修のお申込・受講は可能です。
(お申込後、振込案内をお送りいたします。
)
受講者統計
(2012∼2014年度):合計171名の方が本研修を修了しました
臨床検査技師
1.1%
薬剤師 1.0%
7年未満
6.6%
臨床工学技士
18.9%
女性
51.7%
男女比
男性
48.3%
職業別
放射線技師
18.2%
10年未満 4.3%
看護師
60.8%
10年以上 3.2%
1年未満
14.7%
経験
5年未満 年数別
30.5%
3年未満
40.7%