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頑張れ
移住
新規就農者
農 協 改 革 や TPP( 環 太 平 洋 経 済 連 携 協 定 )、
さまざまな難問を抱える日本の農業。高齢化と少
子化による後継者不足もそのひとつで多古町でも
例外ではありません。これからは、 次産業化と
いったもうかる農業への取り組みに加えて、移住・
定住者の促進による新たな後継者の獲得により農
業を守っていく必要があるのかもしれません。
本当にたくさんの方から温かなご支
たからでした。
きくなり過ぎたお化けキュウリがで
穫がありますよね。あげてもあげて
力的だと思います。農村でも、皆さ
人は、ほんとに人間としてすごく魅
してもらいます。体を動かしたい人
飲んでもらって、お昼寝もたっぷり
てもらって、昼からお酒もたくさん
おいしいものを贅沢にたくさん食べ
しいものがたくさんあります。その
多古町にはおい
け の 合 宿 で す。
て寝る、それだ
文字通り、食べ
題して『くう
ねる合宿』です。
と考えています。
宿を開催したい
そして最後に付け加えておきま
す。
僕の農業はまだ始まったばかり、
ています。
さを伝えられたら素敵だなぁと思っ
しながら、少しずつでも農村の豊か
信しています。こんな楽しいことを
も代えがたいごちそうだと、僕は確
たちの楽しいおしゃべりは、何物に
多古町のおいしいものと、農家さん
で私にも分かりません(笑)
。でも、
果たしてこれでお客さんは満足す
るのかどうか、やったことがないの
な感じ。ただそれだけの合宿です。
ゆっくり寝てもらって、翌日もそん
間 に 追 わ れ、 ス
トレスに圧迫さ
れ て、 個 性 が 出
る余裕も暇もな
いみたいな感じ
で す が、 農 村 の
僕の目指す経営
畝を借りて、コシヒカリや酒
米、大豆などを作っている。
来年は、耕作面積を広げること
や、みその加工所を作りたいと
目標を語る。
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漠然とした思いから決心へ
「農家になりたい」
僕、生まれは札幌なんです。大学
進学を機に東京に出て来ました。食
べ 物 や 農 業、 農 村 に 漠 然 と 関 心 が
あったので、最初の勤め先は、そん
年ほど勤めました。次は居
なテーマの本ばっかり出していた出
版社に
年。その次は成田市の農業
援をいただき、何もかもがスムーズ
酒屋に
生産者法人に勤め、野菜の輸出を担
に進む毎日に、ますますご縁と感謝
を感じています。米作りについても、
年 ほ ど。
当 し て い ま し た。 そ こ も
年く
同じ西古内地区の大先輩から生きた
そのあと神崎町の造り酒屋に
らい勤めました。
の毎日を送らせてもらっています。
「農村
は本当に豊かな
ところ!」
いつも思うこと
知恵を教えていただき、貴重な学び
農村への漠然とした関心が、
農業、
「 農 家 に な ろ う!」 と い う 思 い に 変
わったのは野菜の輸出をしていた
時。仕事でいろいろな農家さんと知
り合い、成り行き半分で米作りを始
めたことがきっかけでした。自分の
作った米が意外にもおいしく、米作
りそのものが心から楽しかったので
本格的に農業をやろうと農家物件
を探したところ、多古町にみつけた
きてしまいますよね。
例えばキュウリです。毎年夏にな
る と、 畑 の キ ュ ウ リ が な り 過 ぎ て、
物 件 が 僕 た ち の 希 望 に ぴ っ た り で、
す。農業って本当に楽しい!これで
しかもその家がたまたま、僕の大好
土に種が一粒落ちて、そこに水と
光が届きさえすれば、作物はたくさ
人にあげてもなくならないほどの収
きな農家さんの家の近くだったの
んの恵みをくれる。本当に驚くほど
生きていけたら最高だなぁ!と思っ
で、ご縁を感じ、迷わず移住を決意
の恵みです。加えるものはほとんど
ん朝早くから一生懸命仕事をしてい
には、田んぼや畑でちょこっと汗を
道の途中です。先輩方には、いろい
も無くならないから、最後は畑で大
しました。
ここに移り住んでからも、
ますが、農村という環境が人に余裕
流してもらいます。そうするとまた
ろ教えていただきたいです。田んぼ
会だとみんな時
を与えるから素敵で居続けられるん
お腹が空くので、また贅沢に食べて
や畑で見かけたら、一声かけていた
ぜいたく
じゃないかと思います。
飲んでもらいます。お世話になって
「農村の豊かさを伝える」
歳)
だけると嬉しいです。よろしくお願
さん(
まこと
いる農家さんにも遊びに来てもらっ
おおはし
妻・怜子さんと 人の子どもの
人暮らし(西古内に在住)
。
現在、田んぼ 丁 反、畑 反
れい こ
大橋 誠
いします。
う ん で す よ。 都
そのような中、平成 年から多古町に移住し、
新しく農業を始めたという大橋誠さんにお話しを
伺い ま し た 。
タダに近いものであるのにです。山
に入れば、春にはタケノコが食べき
れないほど出てきますし、秋にはキ
ノ コ も た く さ ん 採 れ ま す。 そ し て、
こ う し た 恵 み を 人 に あ げ る と、「 あ
りがとう!嬉しいわ!」と喜んでも
らえる。
これは都会では決してあり得ない
ことです。都会では何をするにもお
金がかかります。もし同じことをし
ようと思えば、大変な労力とお金が
必要になり、結局スーパーで買った
方がまし、という結果になるわけで
す。でもそれでは面白くない。自分
で育てたり収穫したという喜びがあ
りませんから。やはり都会では無理
なのです。
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て、楽しくおしゃべりします。夜も
こんな風に僕が感じ、毎日楽しく
暮らせていること。農村って本当に
素晴らしいところだって人に伝える
こ と が、 僕 の こ れ か ら の 仕 事 な ん
じゃないかと思っています。今の世
の中があまりにも余裕がなく、トゲ
トゲしていると感じるからです。
だから僕は、まずはきちんとお米
を作ることができるようになった
ら、農村でできる楽しいことをたく
さんやりたいと思っています。
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しかも農村では人も面白い!実に
個性豊かな人が多くて楽しいです
僕らも楽しいし、
お客さんも楽しい
そんな農業をやりたい
楽しいことの企画案は僕の頭の中
に貯めているのですが、例えば少し
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ね。個性が出るっていうのは、それ
ぞれその人に余裕があるからだと思
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ふざけているかもしれませんが、合
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2015.6
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