県からの情報 地下水と土を育む農業って何? 熊本県農林水産部生産経営局 農業技術課 水の国 熊本 熊本県は、水道水の約 割に地下水を利用する 「地下水が豊富な県」で、「水の国」とも呼ばれて います。 地下水は、雨などの水が土(地層)に染み込むこ とでできます。 熊本県の大地は、約 万年前、阿蘇の大噴火によ り火山灰が厚く降り積もってできており、積み重 なった地層にはすき間が多く、降った雨が地下に染 み込みやすくなっています。さらに、戦国時代の名 将 加藤清正は堰と用水路を築いて染み込みやすい <白川中流域の水田地帯> 白川の中流域に水田(田んぼ)を開き、さらに大量の水が地下に染み込むようになったと言われてい ます。 熊本の地下水は 自然の力 と私たちの祖先、つまり 先人の力 によって作られた遺産なのです。 肥沃な土に恵まれた熊本 熊本県は豊富な水と同じく、肥よくな土に恵まれています。これもまた、自然と先人の力により育 まれ、守り育てられてきたものです。 肥よくな土は農業にとって欠かせないものです。熊本県は、豊富な水と肥よくな土のおかげで全国 でも農業が盛んであり、全国 位の農業産出額を誇っています。 農業にとって欠かせない地下水と土を「熊本の宝」とし、農業の力で 年先、 年先の未来 に引き継いでいこうという考えが生まれました。これが「地下水と土を育む農業」です。 地下水と土を育む農業とは 地下水を増やすためには、雨水が染み込む「場所」が必要であり、きれいな地下水を生み出すため には、染み込む場所の土(地層)が「きれい」であることが必要です。 地下水と土を育む農業は、簡単に言うと、農業の力で「染み込む場所を増やす取組み」と「きれい な水を保つ取組み」の 【 種類の取組みです。どんな取組みがあるのか、次に解説します。 】染み込む場所を増やす(=量の保全)の取組み 水を張った水田(田んぼ)は、土やアスファルトに比べて、何倍もの水を染み込ませることが できます。つまり、お米の栽培を増やすことは地下水の量を増やすことにつながります。しかし、 −8−
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