巻頭言 - 日本社会福祉教育学校連盟

第 68 号
JASSW NEWS LETTER
学校連盟通信
Japanese Association of Schools of Social Work
2015 年 3 月 31 日
編集・発行/
(一社)
日本社会福祉教育学校連盟
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巻頭言
三団体統合が目指すもの
事務局長
船水 浩行
会員の皆様、正会員所属校の皆様、平素より、総会や理事会等の法人運営にあたり、また、全国社会福祉
教育セミナーや福祉教育研修講座等の事業活動の推進にあたり、各委員会委員等としての参画、開催会場の
提供、当日運営等々、多様なご協力をいただき、誠にありがとうございます。正社員は 1 名、あとはパート
職員 3 名という、現代日本の雇用形態を象徴するような連盟事務局が、60 年に及ぶ歴史の経過を経て、現定
款に規定されている幅広い事業を何とか遂行できているのは、ひとえに皆様のご理解とご支援あってのこと
と考えております。事務局を代表して厚くお礼申し上げます。
さて、本連盟と一般社団法人日本社会福祉士養成校協会(以下「社養協」
)
、一般社団法人日本精神保健福
祉士養成校協会(以下「精養協」
)との将来的組織統合については、
2014 年度事業計画基本方針において、
「社
団法人日本社会福祉士養成校協会、一般社団法人日本精神保健福祉士養成校協会と同じ場所に事務所を移転
した。これを契機として、ソーシャルワーク教育 3 団体の今後のあり方に関する合同作業チーム(仮称)を
設置し、3 団体事務局業務の一元化の検討、将来的な事業統合及び組織統合の可能性についての検討を始める」
としたことを受け、これまで事務局レベル及び会長レベルで協議の場を設け検討を進めて参りました。
この原稿を依頼された後、改めて過去の連盟通信巻頭言を紐解いたところ、大橋謙策会長が第 62 号(2009
年 11 月 1 日)で「日本の社会福祉教育の確たるナショナルセンターを構築するために、日本社会福祉士養
INDEX
目次
巻頭言 船水 浩行・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
平成 26 年度第 1 回理事会議事録・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
教育実践報告
平成 26 年度第 2 回理事会議事録・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
横須賀明光高校における高大連携接続
平成 26 年度定時社員総会議事録・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
プログラムの取組と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
平成 26 年度臨時社員総会議事録・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38
コミュニティワーク実習:大学と地域社会の連携強化・・・・・ 5
港南便り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41
社会福祉実習におけるケースメソッド討議の導入・・・・・・・・・ 7
編集後記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42
県立広島大学精神保健福祉士養成課程における
地域を基盤とした人材養成の取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
社会福祉教育における地域拠点活動の可能性・・・・・・・・・・・・ 11
全学あげての学生支援・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
2014 年度全国社会福祉教育セミナー
2014 年度全国社会福祉教育セミナー第 4 分科会報告・・・・・・ 16
2014 年度全国社会福祉教育セミナー第 5 分科会報告・・・・・・ 18
2014 年度全国社会福祉教育セミナー第 6 分科会報告・・・・・・ 20
第 16 回福祉教育研修講座報告・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
第 4 回スーパービジョンの理論と方法研修講座報告・ ・・・・・・・ 24
学校連盟通信 / No.68
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JASSW NEWS LETTER
巻頭言
成校協会や日本精神保健福祉士養成校協会との合併協議を進めること」を取り組み課題として掲げられ、大
橋会長定年退職に伴い、残任期を引き継いだ高橋重宏会長が第 64 号(2010 年 11 月 20 日)で同主旨を記
載されております。
実際、2010 年度末には、その検討が模索され、事務局レベルで不定期に会合も持たれてきました。
しかしながら、文部科学省、厚生労働省と所管行政が異なっていたこと、本連盟と精養協は役員交代期が
ほぼ同一時期であるものの、社養協は 1 年ずれていること等から、なかなか本格的協議にいたらず、従って
具体的成案にも至らず時間を経過してきました。
この間、社会福祉系大学等をめぐる状況は厳しさを増しており、①志願者・入学者減少、②多様化する学
生への対応、③進まない資格取得者の任用拡大などがこれまでに増して顕在化してきました。
もともと、本連盟が 1955 年に発足したのは、1958 年第 6 回国際社会事業教育会議の招致と開催準備を
直接の契機としつつ、拡大多様化する社会福祉ニーズに対応した人材育成のあり方等を議論し、
「社会事業
学校の質的向上を図り、社会福祉教育に貢献する」
(日本社会事業学校連盟時代の規約より)ためであり、
1987 年に社会福祉士と介護福祉士が制度化されたこと等を踏まえ、1997 年度総会決議により、任意団体か
ら社団法人化を目指した際には、連盟の事業内容と大学が加盟校の中心ということ等から、文部省(当時)
と厚生省(当時)の二省の「共管法人」としての発足を目指しました。しかしながら、既に保母(現 保育士)
養成施設協会等を認可していた厚生省の「資格毎の養成団体を」との方針もあり、社養協と精養協は別団体
となったものです。
従って、前記のような現況に対応しつつ、社会福祉教育の質的向上、教育内容の充実等を図っていくため
には、これまで力が分散化していたソ教連三団体の力を結集していくことが急務であるとの考え方から、事
務局レベルでの協議を踏まえ、会長レベルでの協議に諮ることを進めて参りました。本連盟の「社会福祉教
育の質的向上」
「社会福祉教育の啓発と普及」
(大学院、国際学術交流、高大連携、卒業生や教職員等福祉人
材の生涯にわたるキャリア形成支援、ブロックレベルでの諸活動等)の活動を、正社員 1 名から、社養協 5 名、
精養協 2 名の 8 名の正社員の力を合わせて展開することにより継続させつつ、その拡大と充実を進めること
を目指す必要があると考えております。
2015 年 3 月 22 日の総会で、これまでの協議で合意できた事項について、三団体の会長名で覚書を交わ
すことをご承認いただき、当日夕刻の会長レベルの会合で調印をいたしました。とは言え、統合団体の名称、
組織のあり方、統合後の会費など、今後の検討課題はまだまだ多い状況で、皆様には、期待と同時に不安や
不透明な点も多々あることと存じます。
しかしながら、上記のとおり本連盟がこれまでの 60 年間の歴史の中で取り組んできた、幅広い活動を継
続しその充実を進めるためにも、引き続き統合に向けた協議を継続し、会長レベルでの合意を得て、皆様に
ご理解を得ていきたいと考えております。
今後とも、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
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