<石部分教室> 1 概要 三雲養護学校石部分教室は、平成25年度より石部高等学校内に開設された。1 学年 24 名(3 学級)の 3 学年 72 名が定員となっており、今年度は 1 年生 24 名が入学し、現在 62 名が在籍している。在籍生徒は、 草津・野洲・三雲養護学校通学区域に在住する生徒たちである。障害状況は、知的障害の生徒が在籍して いる。進路先としては、一般就労、福祉的就労などがあり、生活の場も含めてそれぞれの生徒にとって望 ましい卒業後の生活の実現を目指している。また、石部高等学校内に設置することで両校生徒の思いやり や協調性のある豊かな人間性・社会性を育む。石部分教室は、身の回りのことがほぼ一人でできることや 一人での通学ができること・一斉の集団指導が受けられることを前提に教育課程を編成している。指導体 制は、集団指導が中心になるため、授業や学校生活全般において、集団に合わせた行動をすることがもと められる。 2 教育方針 青年期のはじまりである高等部は、自分自身のことを客観的に捉え、自分の今後の目標を明確にする力 を育み、自立に向け、大きく成長(飛躍)する時期である。 石部分教室では、自分にとって必要な援助を求めることができる力や少し先のことも見通しながら、自 分で様々なことを選ぶことができる力をつけるために、障害理解も含めた自己理解を深め、自己肯定感を 高める教育を目指す。学ぶ意欲を育てながら、今までに積みあげてきた基礎学力を土台に、幅広く生活に 応用できる力をつけます。 あわせて、主体的に生きていく力、自立する力を積み上げていけるように、卒業後の生活を見据えた視 点に立ちながら、個々に合わせた教育を目指す。 さらに、関係機関との連携を大切にしながら、様々な方向から個々の目標を達成するために支援し、学 習活動及び進路指導に取り組む。 3 教育目標 ◎ ノーマライゼーションの理念のもと、お互いを尊重し合い、社会で自立できる自信と力を育む。 ◎ 自己理解を深め、自己肯定感を高めながら、自己実現に向けて主体的に生きる力を育み、社会参加と 自立を目指す。 (1) 基本的生活習慣を確立する。 余暇を有意義に過ごす力をつける。 (2) 青年期にふさわしい身体をつくり、主体的に使いこなす力をつける。 (3) 基礎学力を充実させつつ、日常生活でのさまざまな課題に適切に対処する力をつける。 (4) 職業的自立に向け必要な力や態度を身につける。 社会の一員としての自覚を持ち、自他の人格を尊重した人間関係を築く力をつける。 4 スローガン 「明日に向かっていざ前進!!」 5 教育課程の特色 学校生活の基礎となる学級編成は、1日のリズムや生徒同士のひびきあい、集団としての高まりを大切 にする観点から、個々の生徒の目指すべき課題に合わせた集団編成を組んでいる。 19 1 年 教科学習については学級を中心とした学習指導を行っている。また、集団としての高まりや協調 性を育むために、学年全体や学級を超えた集団での取り組みを大切にしている。 卒業後の社会的・職業的自立を目指すうえでの導入として、学習に向かう姿勢やあいさつ、体力などの 基礎的な能力・態度を身につけることが課題である。 2・3年 教科学習については、習熟度別にグループを編成して指導を行っている。作業学習について は種目別で行い、個々に教育課程 A・B のねらいに沿って取り組む。卒業後の社会的・職業的自立を目指 す取り組みとして大切にしている。 作業学習の各作業種目には2つのシラバスがある。観点は次の2つである。 教育課程A 卒業後の自らの進路選択に必要な知識・技能・社会性を身につけることを目標に据え、自らの課題を見 つめ直しそれを解決していくことが課題である。 教育課程B 卒業後の生活や進路につなげていくために、働くための基本的な姿勢や態度や場に応じた適切な関わり 方を身につけていくことが課題である。 1 年の『作業学習』は、半期でグループを入れ替えて 2 つの種目を履修する。2・3 年生の『作業学習』 については、年間一つの種目を履修する。作業種目は、生徒の希望を参考にして決定する。個々にねらい に沿って取り組み 2・3 年合同で取り組む。 平常の日課や・体育祭等の行事は、石部高校で取り組む。本校の行事は、入学式、卒業式、学習発表会 等。また、石部高校の行事にも可能なものは参加をする。 6 教育課程 (1年) 各 教 科 合 わ せ た 指 導 特 別 活 動 (2,3年) 国語 社会 数学 理科 保健体育 家庭 外国語(英語) 進路 情報 美術 音楽 作 業 食物加工 学習 農業 2 1 2 1 2 0.5 0.5 1 1 1 1 6 各 教 科 日常生活の指導 (掃除) 3※注2 LHR 2 合 わ せ た 指 導 自立活動 総合的な学習の時間 週合計 特 別 活 動 5 1 30 国語 社会 数学 理科 保健体育 家庭 外国語(英語) 進路 情報 選択 音楽 美術Ⅰ 美術Ⅱ 作 教育 窯業 業 課程 農業 学 A 布加工 習 ・ 木工 B LHR 自立活動 総合的な学習の時間/LHR 週合計 20 2 1 2 1 2 0.5 0.5 1 1 1※注1 1※ 1※ 10 2 5 1 30 ※1 2・3年の『選択』については、毎年一つ選択する。 ※2 『日常生活の指導』は、 『日常生活の指導』 、 『給食指導』を合わせたものとする。 ・1 年については各教科の校時及び内容については、クラス毎に設定する。 (英語/家庭はグループ別) ・2・3年生の「国語」 「数学」 「理科」 「社会」 「英語/家庭」は、各学年の習熟度別クラスで取り組む。 ・2・3年の「作業学習」は、種目別で行い、個々に教育課程A・Bのねらいに沿って合同で取り組む。 ・ 「作業学習・音楽・美術」 (1年) 、 「学年」 、 「進路」については、学年で取り組む。 ・ 「保健体育」は、学年別、男女別で取り組む。 ・自立活動は、学部全体で取り組む。 (必要に応じて学 年で取り組むこともある。 ) 7 週時程(毎年石部高校の目標と調整してから決定する。 )※他に、45 分校時、特別日課がある。 ( 1 年 の教育課程) 校 時 時間 1 9:05~9:50 2 10:00~10:50 音楽 作業学習 3 11:00~11:50 美術 4 12:00~12:50 5 6 月 火 水 木 金 社会 作業学習 保健体育 作業学習 情報 作業学習 LHR 理科 作業学習 数学 作業学習 進路 13:45~14:30 日常生活の指導 数学 日常生活の指導 国語 日常生活の指導 14:35~15:20 国語 保健体育 英語/家庭 学年 LHR 火 水 木 金 自立活動 ( 2・3年 の教育課程) 校 時 時間 1 9:05~9:50 2 10:00~10:50 作業学習 国語 作業学習 情報 保健体育 3 11:00~11:50 作業学習 理科 作業学習 国語 数学 4 12:00~12:50 作業学習 LHR 作業学習 社会 進路 5 13:45~14:30 作業学習 選択 作業学習 数学 学年 6 14:35~15:20 作業学習 保健体育 作業学習 英語/家庭 LHR 月 自立活動 ・2~4 校時は 50 分、1・5・6校時は45分で設定する。 21
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