Hand in Hand 2013年12月 高瀬高校 人権・同和教育部 のぞみが丘祭から始まった2学期が、あっという間に過ぎ去ろうとしています。この12月号 では、2学期に行った人権・同和教育学習の感想やボランティア活動に参加した生徒の感想を 紹介します。 ◆ 「人権・同和教育 LHR」 1年生 さまざまな差別~ハンセン病回復者の課題を考える~ 高校入学後2回目となる人権・同和教育 LHR を行いました。「ハンセン病」にかかり、国の対策や今も残 る偏見と向き合いながら、現在に至る歴史と実情を学びました。 感想 小学校の時からハンセン病について学んできましたが、身近な病気ではないとどこか思っていたと思います。でも、 DVDの島さんは観音寺出身の人だと知り、無視して通れない病気だなと思いました。感染する病気でもないのに親族 に見放され強制隔離されたうえに、死んでも故郷に帰れないなんてもう考えられません。病気について正しい知識のな いままに差別をすることはよくないです。今後このようなことがなくなるようになにかできることはないか考え活動し たいです。 2年生 被差別部落の歴史2 「被差別部落の歴史2 近代化と被差別部落」をテーマに、今年度第2回目の LHR を行いました。今回 は、「明治維新と解放令」 、 「資本主義と部落」 、 「大正デモクラシーと水平社」の3本の柱に沿って被差別部 落の歴史を学びました。 感想 ○差別は自分の中に差別する気持ちがあったり自分の心の弱さからくるものだと思った。差別をなくすためには人と比較す るのではなく、自分自身を高めていけば自然と差別意識もなくなると思う。また、被差別部落の人々は強い意志を持って 水平社宣言を出していたというのが分かった。その水平社宣言も差別している人のことを書いているのではなく、本来の 人間像について書いていたので、本気で差別について取り組んでいるのが分かった。 ○今まで同和問題の勉強をしてきたけど、水平社宣言の文を読んだのは初めてでした。とっても内容が深かったし、ひとつ ひとつの言葉につらさや悲しみが込められているなと思いました。同時に、絶対に差別をなくすんだという気持ちも見え てきました。私は住んでいる場所で差別をするのはおかしいと思います。でも、みんなおかしいと思っているだけで差別 をなくそうとしていないと思いました。だからこそ、私たちが言葉だけでなく行動にうつしていかないといけないと思い ます。 3年生 差別解消を目指して DVD 「あした元気になあれ」 松村智広 「3年間の人権・同和教育を振りかえってみよう」 というテーマのもと、3年間の集大成としての差 別解消のための学習を振り返り、DVDを視聴し みえ人権教育・啓発研究会代表であり、部落 出身者である松村智広さんの部落差別をなく したい熱いメッセージを聞きました。 感想を話し合いました。人権・同和問題解決のた めには何をすればよいのか、日頃からどんなことを意識して生活すればよいのかなど、さまざまな観 点から考え、3年間の学習を復習しました。 感想 ○「おばあちゃん達が手紙と会話をしている」と言うのを聞いて、文字は単なる記号ではないと思った。文字を通して 気分や相手に対する気持ちを表すことができる。それなのに文字まで奪うということは感情まで奪ってしまい、人間 の尊厳を無視していると思った。松村さんはおもしろく語っていたけど、熱い思いでこんなにひどいものなんだと語 っている表情が印象的だった。差別は特定の人物を何かの理由をつけて仲間はずれにすることであるけれど、人間の 尊厳を奪う点では普段の生活においても起こっているのではと思う。誰かがとめないといけないことに対して、自分 がその「誰か」になる勇気が必要だと感じた。 ボランティア活動 のぞみが丘祭での高瀬中央保育所園児との交流 3 年生 15 名参加 (9 月 6 日) 音楽を通しての交流(みとよ荘 11 月 16 日) 吹奏楽部 31 名参加 たかせ人権福祉センター&前田児童館文化祭ボランティア(12 月 7 日) 2年5組スポーツコースによるダンスパフォーマンス 生徒ボランティア25名 今回、多くの生徒が自主的にボランティア活動に参加し、さまざまなことを感じ、学び、考えることが できました。今後も、ボランティア活動や人権に関する聞き取り学習など、地域でのさまざまな交流学習 を予定しています。 南アフリカ人種隔離撤廃導くマンデラ氏逝く ネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領が6日(日本時間)に 95 歳で死去しました。南アフリカ共和国の アパルトヘイト・人種隔離政策に立ち向かい、それの撤廃を求める激しい闘争の中で 27 年間に渡って投獄さ れ、獄中からも黒人解放を訴え続け、1990 年に釈放。1993 年ノーベル平和賞を受賞。1994 年には同国初の 黒人大統領に就任。南アフリカで虐げられてきた黒人のために、そして世界中の抑圧された人々のために、ひ いては人類全体の進歩のためでもある闘争を戦い抜いた偉大な人物。不屈の闘争心と寛容な心を併せ持つ人物 として広く尊敬を集め、近年は世界の人権・平和運動の象徴的な存在になっていた。マンデラ氏の理想は、さ まざまな肌の色の人々が虹のように調和して生きる共同体をつくることだったそうです。聖人と呼ばれた人が この世を去りましたが、人類が乗り越えるべき課題は多いかもしれません。最後に、マンデラ語録の中から印 象に残った言葉を紹介します。「まずなによりも、自分に正直でありなさい。自分自身を変えなければ、社会に影響を与 えることなど決してできません。偉大なピースメーカーはいずれも、誠実さと正直さ、そして謙遜さを兼ねた人たちです」
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