〈石部分教室〉 1 概要 三雲養護学校石部分教室は、平成 25 年度より石部高等学校内に開設された。1 学年 24 名(3 学級)の 3 学年 72 名が定員となっており、今年度は 22 名入学し、現在 38 名が在籍している。年次ごとに増え次年度 3 学年が揃う予定になっている。在籍生徒は、草津・野洲・三雲養護学校通学区域に在住する生徒たちである。 障害状況は、知的障害の生徒が在籍している。進路先としては、一般就労、福祉的就労、進学などがあり、 生活の場も含めてそれぞれの生徒にとって望ましい卒業後の生活の実現を目指している。また、石部高等学 校内に設置することで両校生徒の思いやりや協調性のある豊かな人間性・社会性の育成を可能としている。 石部分教室は、身の回りのことがほぼ一人でできることや一人での通学ができること・一斉の集団指導が受 けられることを前提に教育課程を編成している。指導体制は、集団指導が中心になるため、授業や学校生活 全般において、集団に合わせた行動をすることが求められる。 2 教育方針 青年期のはじまりである高等部は、自分自身のことを客観的に捉え、自分の今後の目標を明確にする力を 育み、自立に向け、大きく成長(飛躍)する時期である。 石部分教室では、自分にとって必要な援助を求めることができる力や少し先のことも見通しながら、自分 でいろんなことを選び込めることができる力をつけるために、障害理解も含めた自己理解を深め・自己肯定 感を高める教育を目指す。学ぶ意欲を育てながら、今までに積みあげてきた基礎学力を土台に、幅広く生活 に応用できる力をつける。 あわせて、主体的に生きていく力、自立する力を積み上げていけるように、卒業後の生活を見据えた視点 に立ちながら、個々に合わせた教育を目指す。 さらに、関係機関との連携を大切にしながら、様々な方向から個々の目標を達成するために支援し、学習 活動及び進路指導に取り組む。 3 教育目標 ◎ ノーマライゼーションの理念のもと、お互いを尊重し合い、社会で自立できる自信と力を育む。 ◎ 自己理解を深め、自己肯定感を高めながら、自己実現に向けて主体的に生きる力を育み、社会参加と 自立を目指す。 (1)基本的生活習慣を確立する。 余暇を有意義に過ごす力をつける。 (2)青年期にふさわしい身体をつくり、主体的に使いこなす力をつける。 (3)基礎学力を充実させつつ、日常生活でのさまざまな課題に適切に対処する力をつける。 (4)職業的自立に向け必要な力や態度を身につける。 社会の一員としての自覚を持ち、自他の人格を尊重した人間関係を築く力をつける。 4 スローガン ※本校高等部と同じ 「みつけよう!自分らしさ」 5 教育課程の特色 学校生活の基礎となる学級編成は、1日のリズムや生徒同士のひびきあい、集団としての高まりを大切に する観点から、個々の生徒の目指すべき課題に合わせた集団編成を組んでいる。また、2つの教育課程に分 けて指導を行っている。2つの教育課程は以下のことを課題とし設定している。 教育課程A 自分自身のことや、周囲の状況を理解しながら、集団活動に参加することが課題。相手の存在を認め、自 分の気持ちを調整し、周りの大人と色々なことを相談しながら決めること、目標に向けて積極的(主体的) に行動していくことが課題である。 教育課程B 教師の支えの中で、集団を意識して行動すること、自分で考えて行動すること、周りの状況に合わせて自 分の気持ちを調整する力をつけることが課題となる。 平常の日課は、石部高校で取り組むが、学校行事(運動会、学習発表会、入学式、卒業式等)は、本校の 行事に参加をする。また、石部高校の行事にも可能なものは参加をする。 16 6 教育課程 (1年) 各 教 科 合 わ せ た 指 導 (2・3年) 国語 社会 数学 理科 保健体育 家庭 外国語(英語) 進路 情報 美術 音楽 作 業 学習 2 1 2 1 2 0.5 0.5 1 1 1 1 食物加工 農業 6※注1 6※ 日常生活の指導 (SHR、掃除、給食指導) 合 わ せ た 指 導 3※注3 LHR 特 別 活 動 各 教 科 2 自立活動 総合的な学習の時間 週合計 国語 社会 数学 理科 保健体育 家庭 外国語(英語) 進路 情報 選択 音楽 美術Ⅰ 美術Ⅱ 作 教 窯業 業 課 食物加工 学 A 農業 習 教 布加工 課 B 特 別 活 動 5 1 30 2 1 2 1 2 0.5 0.5 1 1 1※注2 1※ 1※ 10※注1 10※ 10※ 10※注1 10※ 木工 LHR 2 自立活動 総合的な学習の時間/LHR 週合計 5 1 30 ※1 『作業学習』については、毎年一つ選択する。2・3年生の作業内容は教育課程AとBで分ける。 ※2 2・3年の『選択』については、毎年一つ選択する。 ※3 『日常生活の指導』は、 『SHR』 、 『掃除』 、 『給食指導』を合わせたものとする。 7 週時程 (毎年石部高校の日課と調整してから決定する。) ※他に 45 分校時、特別日課がある。 (1年) (2・3年) 月 火 水 木 金 9:00-9:05 月 火 水 木 金 SHR 9:00-9:05 SHR SHR SHR SHR SHR SHR SHR SHR SHR 1校時 9:05-9:50 自立活動 自立活動 自立活動 自立活動 自立活動 1校時 9:05-9:50 自立活動 自立活動 自立活動 自立活動 自立活動 2校時 10:00-10:50 音楽 作業学習 社会 作業学習 保健体育 2校時 10:00-10:50 作業学習 国語 作業学習 情報 保健体育 美術 作業学習 情報 作業学習 LHR 作業学習 理科 作業学習 国語 数学 4校時 12:00-12:50 理解 作業学習 数学 作業学習 進路 4校時 12:00-12:50 作業学習 LHR 作業学習 社会 進路 12:50-13:45 給食指導 昼休み 給食指導 昼休み 給食指導 昼休み 給食指導 昼休み 給食指導 昼休み 12:50-13:45 給食指導 昼休み 給食指導 昼休み 給食指導 昼休み 給食指導 昼休み 給食指導 昼休み 5校時 13:45-14:30 日常生活 の指導 数学 日常生活 の指導 国語 日常生活 の指導 5校時 13:45-14:30 作業学習 (掃除含む) 選択 作業学習 (掃除含む) 数学 学年 6校時 14:35-15:20 国語 保健体育 英語/ 家庭 学年 LHR 6校時 14:35-15:20 作業学習 保健体育 作業学習 英語/ 家庭 LHR 15:20-15:40 SHR SHR SHR SHR SHR 15:20-15:40 SHR SHR SHR SHR SHR 3校時 11:00-11:50 3校時 11:00-11:50 ・2~4校時は 50 分校時、1・5・6校時は 45 分校時で設定する。 ・自立活動は、学部全体で取り組む。 (必要に応じて学年で取り組むこともある。 ) ・1 年については各教科の校時及び内容については、クラス毎に設定する。 (英語/家庭はグループ別) ・2・3年生の「国語」 「数学」 「理科」 「社会」 「英語/家庭」は、各学年の習熟度別クラス(教育課程 AB 混合の集団)で取り 組む。 ・2・3年の「作業学習」は教育課程ABに分かれてそれぞれ別種目を実施(2・3年生混合集団)5 校時は掃除を含む。 ・ 「作業学習・音楽・美術」 (1年) 、 「学年」 、 「進路」については、学年で取り組む。 ・ 「保健体育」は、学年別、男女別で取り組む。 17
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