なえぼん通信H27.5月号

5 月号
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権利擁護②「人間らしい人間像」
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大型連休も終わり、小学生は運動会、中学・高校生は宿泊研修や修学旅行など、行事の準備が本格化してき
ていることでしょう。行事が近づくと、なんとなく落ち着かないお子さんも多いのではないでしょうか。
私たちも、お子さんのそういった変化に気をつけながら、見守ってまいりたいと思っております。
さて、今回も前回に引き続き、吉川かおり先生(明星大学教授)の講演内容を紹介していきたいと思います。
前回は、
「その人らしい暮らし」の見つけ方についてお話しましたが、今回は「人間らしい人間像」についてお話
しいたします。
私たちの文化として、「完璧人間像」というものが多くの人々の中にあると考えられます。例えば、
「ちゃんと
頭を働かせたらミスはしない。
」
「いかなるときもパニックにはならない。」
「意思の力で自分を完全にコントロ
ールできる。
」といった考え方です。しかし、これらは本当に「人間らしい」のでしょうか。「人間らしい人間像」
というのは、
「見間違い・見落としをする」
「物忘れや記憶違いをする」
「論理的に考えない」
「飽きたり、注意
がそれる」
「怠ける」
「感情のコントロールができず、気まぐれ」などが考えられます。こういった誤りや失敗
を、ヒューマンエラーと言います。人は、ヒューマンエラーを起こすのが当たり前で、それが「人間らしい」と
言えるのではないかと、吉川先生は考えられています。ヒューマンエラーを無くそうとすることは、お子さん
の自尊心を低下させてしまうかもしれません。そのため、お子さんと接する際に気をつけることは、ヒューマン
エラーを「無くす」のではなく「減らす」よう関わるということです。エラーを防ぐ方法や、起きてしまった時の対
処法を身につけられるよう働きかけていくことが大事だと、吉川先生は講演の中で話されていました。
私たちも、一人ひとりの「人間らしさを」を認めていけるよう心がけてまいります。
~お知らせ~
※【なえぼんで実施できる検査について】
なえぼんでは、知能検査、心理検査、社会適応スキル検査を取ることができます。各種検査の内容について、
別紙にてご案内いたしておりますのでご覧ください。
※【札幌市教育委員会に感想文を提出しました】
3 月に札幌市教育委員会より、
『ありがとうとちっきゅんのハート』という絵本を
頂ました。そこで、絵本を皆で読み、お子さんたちが書いた感想文を、札幌市教育
委員会に提出いたしました。お子さんそれぞれの視点から書かれており、その感性
の豊かさに私たちも多くのことに気づかされました。絵本と感想文は、なえぼんの
玄関に置いていますので、是非お手にとってご覧ください。
※【請求金額変更のお知らせ】
4 月より、報酬改正が行われました。そのため、請求金額が変更になっているご家庭がございます。
請求書のご確認をよろしくお願いいたします。
Tel: 011-596-6555 / Fax: 011-233-3729
HP: http://jyfld.info/