千代田衿実技講習テキスト

1,裁断
表地の上に裏地をのせて裏地の大きさに合わせ表地
を裁断する。
表
裏
地
地
裏地に合わせ
たち切る
2,標付け
(1)身頃
表地を上、裏地を下、中表に合わせ標付けをする。
(イ)肩山
11.5cm
測っておく(寸法C)
持ち出し
2cm
裁切線
測っておく(寸法D)
(ホ)
0.8cm
11.5cm
(ハ)
(ヘ)
衿肩回の
寸法を測る
(出来上線)
合標B
合標A
0.8cm
10.6cm
衿肩明
9.8cm
胸明き寸法23cm
10.6cm
(ニ)
背
(ロ)衿肩明
繰越
3.5cm
裁切線
①標(イ):布端より 11.5cm のところに肩山の標を付ける。
②標(ロ):肩山線より繰り越しをとり、衿肩明き(裁ち切り線・布端(背)から 9.8cm)を標付けする。衿肩明
き裁ち切り線より 0.8cm 外側(衿付け線)の標を付ける。衿肩回り(背より肩山までの長さ)を測っ
ておく。
③標(ハ):布端より 10.6cm(9.8 + 0.8 = 10.6 cm)のところに標を付け、肩山より 11.5cm(胸明き寸法の 1/2)
のところに合標を付ける。(合標B)
④標(ニ):肩山より胸明き寸法 23cm のところ。
⑤標(ホ):標(ハ)より持ち出し分2 cm 手前。(竪衿付け線)
⑥標(へ):合標B、標(ハ)、標(ホ)と型紙の合標とを合わせ、衿付け線の標付けをする。合標Bから裾まで
の寸法(寸法C)と、合標Aから裾までの寸法(寸法D)を測っておくこと。
千 代田 衿 - 1 -
(2)竪衿
左図のように表地の残布より竪衿布
寸法C+1cm
丈(寸法C+1 cm)を裁ち落とし竪
表地残布
中表に折る
衿布とする。
次に、中表に竪衿幅+ 0.8cm(16cm)
竪衿
で軽く折る。
竪衿幅+縫代=16cm
15.2cm 0.8cm
寸法C+1cm
切る
寸法C
寸法D
合標B
輪より竪衿幅 15.2cm で標付けをし、裾より
合標A
竪衿幅
表竪衿丈の寸法(寸法D)、裏竪衿の寸法(寸
法C)の合標をし、小衿型紙の衿先と、竪
衿の輪を合わせ衿型の標を付ける。
型紙
表竪衿
(輪)
0.3cm出す
裏竪衿
寸法C
①上図のものを広げ、左図のようにする。(裏
寸法D
が上)
合標B
裁切線
②小衿先では、0.3cm 斜めに裏小衿先を出す。
合標A
③縫い代側で、型紙の合標を写す。特に表衿
裏竪衿
の縫い代は、細かく合標を付ける。
竪衿幅
(15.2cm)
④左図のように、0.8cm 縫い代を付けて裁断す
る。
輪
0.3cm出す
表小衿付け縫代には、
細かく合標を付ける。
竪衿幅
(15.2cm)
表竪衿
合標A
裁切線
寸法D
千 代田 衿 - 2 -
(3)表小衿
衿芯
① 芯の上に型紙を置 き、標を
芯
地
付ける。
② 左図のように型紙 端より衿
肩回り分、芯を付ける。
標より少々内側(0.2cm程度)
を裁ち落とす。
③標より 0.1cm 程度(芯の厚み
分)内側を裁ち落とす。
型紙
表小衿
表地に型紙をのせ標付けをし、縫い代側に合標を付ける。
合標Bより背にかけては、小衿裏を付けるため、合標Bより2 cm 手前から小衿幅+縫い代分(0.8cm)の標を付
け、下図のように裁ち落とす。
表
0.8cm縫い代
地
2cmくらい
型紙
小衿幅+縫代
合標A
衿肩回り分
地の目を通す
裁ち切り線
合標B
0.8cm縫代
左図のように、標付け、
芯
合標に合わせて芯をのせ、
芯の裁ち切りより極く浅
いところに仮とじをする。
裁切より極浅く
仮綴じをする。
つり合いに注意すること。
千 代田 衿 - 3 -
3,縫い合わせ
合標Aから裾まで縫い合わせる。
(キセなしで身頃の方へ折る)
裏身頃(裏側)
①表、裏身頃と竪衿の合標 A か
合標B
ら裾まで縫い合わせ、表竪衿付
合標A
けは縫い割り、裏竪衿付けは裏
裏竪衿
(裏側)
身頃側へキセなしで縫い代を倒
竪衿幅
(15.2cm)
す。
輪
竪衿幅
(15.2cm)
表竪衿
(裏側)
合標A
表身頃(裏側)
合標Aから裾まで縫い合わせる。
(縫い割り)
②左図のように、小
衿を手前にし、表身
頃とを背から小衿先
芯の厚み分外側
を縫う。
小衿(裏側)
まで標通りに縫い合
わせる。表竪衿と小
カーブの付いている処は、
合 標 ど う し を正 確 に合 わ
せ、細かく待ち針を打つ。
衿とは、逆のカーブ
が付いているので、
合標を一つずつ合わ
せ、標通りに縫い合
身頃(表側)
わせること。縫い代
角では抄留め
をする。
は縫い割りをする。
千 代田 衿 - 4 -
③小衿先では、角の標を合わせ、抄い留めをし、竪衿
縫い代に切り込みを入れる。小衿先は裏小衿先が 0.1cm
位控わるように、標より表小衿先は、0.2cm 外側と裏小
衿先は 0.1cm 内側を縫い合わせる。表小衿の方へ、キ
縫い終えたら、
縫い割りをする。
セなしで折る。
芯
表身頃
(裏側)
しっかり
留める。
小衿先(留め)まで
切り込みを入れる。
竪衿先(輪)
④衿先から、合標Bまで縫い合わせる。表小
衿の標より 0.2cm 程度外側と裏竪衿の標を合
わせ、縫い合わせ、縫い代は、キセなしで表
小衿側(芯の方)へ折る。
⑤右図のように小衿、竪衿、身頃(衿肩回り
縫い目まで
切り込みを
入れる。
0.8cm間隔で
縫い目まで切
り込みを入れ
る。
角の縫い代は
綴じる。
など)で、カーブが付いている縫い代に 0.8cm
間隔で切り込みを入れる。芯は、縫い代にの
り付けするか、綴じ付ける。
表身頃
(裏側)
芯
表竪衿
(裏側)
角の縫い代は
順序よく畳み
綴じる。
竪衿先(輪)
千 代田 衿 - 5 -
本ぐけで小衿に
くけ付ける。
⑥表に返し、合標Bで、裏竪衿と小衿裏を本ぐけし、合標AからB、続けて背ま
でを縫い合わせる。縫い代は、裏身頃の方へキセなしで折る。
合標B
合標A
約0.1cmの控わり
裏身頃
裏竪衿(表側)
⑦竪衿付け、小衿付けの縫い目を合わせ、中綴じをする。
合標B
⑧右図のように裏竪衿を整え、竪衿裏側に小さな目を出しながら 3cm 間隔
で小衿先から合標Aまで小衿の中綴じをする。
合標A
裏身頃
⑨くるみボタンを作り、小衿先にくけ付ける。
(小衿との地の目を揃える)
表小衿型に合わせ、裏竪衿側に
3cm間隔で星留めをする。
後身頃丈
11.5cm
小衿幅(肩回り)
2.3~3.4cm
胸明き寸法
肩から23cm
前身頃丈
38cm
5.7~7.6cm
竪衿幅
15.2cm
千 代田 衿 - 6 -