アルツハイマー型認知症と 治療薬の文献的考察 登坂紀一朗 加齢による物忘れの段階と、アルツハイマー病等の認知症 加齢による良性の物忘れ 病気の認知症(アルツハイマー、痴呆症) 物忘れは一般に加齢に伴い起きる良性の変化。 一般に60才を過ぎると衰えてくるが、65才を過ぎると益々物 治療を要する病気。 忘れが多くなる。 昼ご飯に何を食べたか思い出せない。テレビで良く見るタレ ントの名前が直ぐに出てこない。 とっさに言葉がでてこなくて言葉につまる。 ものを置き忘れる、同じ物を二度買う等。 ヒントを与えれば思い出すのは良性のことが多い。 記憶には短期記憶と、長期記憶があるが、良性は長期記憶 を上手く取り出せないもの。 昼ご飯を食べた等体験した事を忘れてしまう、数分前のこと を忘れる。 同じ事を何度も聞いたり、質問したり、自分が話したことを 忘れ、何度も同じ話をしたりする。 加齢による場合は、ヒントがあれば思い出す事が出来るが、 認知症の場合はヒントを貰っても思い出せない。 30分前のことなら思い出さないことはない。 30分前の体験を忘れてしまったり、今さっき聞いたばかりの ことまですっかり忘れてしまうことがある。 物忘れや記憶力の低下を自覚していて、自分は認知症では ないかと心配する。 本人は物忘れの自覚に乏しく気にもしていない。 家族がおかしいと気づいてしばしば指摘する・ 今日の日付や曜日、今いる場所は分かる。 今日が何日か、何曜日か、住所等を忘れる。 帰り道を忘れる、どこにいるか分からなくなる。 進行性はあまりない。 年単位でゆっくり進行する。 10年程度経つと一日中ぼけーっとして物を言わなくなる。 最後は寝たきりになるのが多い。 判断力はほとんど落ちないので日常生活にそれほどの支障 はない。 判断力が低下する。忘れたことを自覚しなくなるので日常生 活にも支障が起きてくる。 炊事、洗濯、掃除などは今まで通りできる。 心配になるので自分自身で病院に行く。 料理の品数が減ったり、今まで出来ていた料理の作り方を 忘れたりする。最終的には料理を作らなくなる。 家族に付き添われて病院に行く事が多い。 新しい認知症治療薬(1) 新たなアルツハイマー型認知症治療薬が、 2品目が発売され、1品目が収載待ち。 収載待ちは、ノバルティスのイクセロンと小野 薬品のリバスタッチ(成分名: リバスチグミン)。 リバスチグミンは、肌に貼るタイプの経皮吸収型の 貼付剤。 新しい認知症治療薬(2) ガランタミン(「レミニール」ヤンセン)とリバスチ グミン(「イクセロン」ノバルティス、「リバスタッチ」 小野薬品)等は、脳内の神経伝達物質「アセチ ルコリン」を分解する酵素「アセチルコリンエステ ラーゼ」の働きを抑え、アセチルコリンを増やす 作用がある。 アセチルコリンが増えることによって、神経間の 伝達がスムーズになり、認知機能を改善する効 果が得られる。 このアセチルコリンを増やす作用はドネペジル (「アリセプト」エーザイ)も同様。 新しい認知症治療薬(3) メマンチン錠(「メマリー」第一三共)は、従来の 薬とは異なる作用機序で認知機能を改善する。 脳内神経細胞のグルタミン酸の受容体である NMDA受容体に結合して多くのカルシウムイオ ンが神経細胞に流入することを防ぎ、神経細胞 を保護する。ただし、同じNMDA受容体拮抗薬 であるフェノチアジンやケタミンとは異なり、正 常な伝達までは遮断しないため、麻酔作用はな く幻覚などの統合失調症様の副作用もみられ ない。 リバスチグミンは、コリンエステラーゼを阻害 することにより脳内ACh量を増加させ、脳内 コリン作動性神経を賦活する。 コリンエステラーゼにはアセチルコリンエステ ラーゼ(AChE)及びブチリルコリンエステラー ゼ(BuChE)が存在しており、リバスチグミン はAChE及びBuChEの両方を阻害することで (デュアル阻害)、シナプス間隙のAchの量を 増加させる。 認知症の治療薬で貼付剤という剤形がある のは現在リバスチグミンのみ。 内服薬の副作用として胃腸の調子が悪くな ることがあるが、貼付剤であれば消化器系の 副作用は少なくなる。 また、服薬を嫌がる認知症の患者様も、貼る タイプであれば確実に使用することができる と考えられている。 リバスチグミンの作用機序 アルツハイマー型認知症の3新薬(1) 商品名 一般名 適応 作用機序 メマリー レミニール イクセロン・リバスタッチ メマンチン ガランタミン リバスチグミン 中等度~高度アルツハイ 軽度~中等度のアルツハイ 軽度及び中等度のアルツハ マー型認知症における認 マー型認知症おける認知症 イマー型認知症における認 知症状の進行抑制 状の進行抑制 知症症状の進行抑制 アセチルコリンエステラーゼ アセチルコリンエステラーゼ&ブ NMDA受容体拮抗 チリルコリンエステラーゼ阻害 阻害 記憶・学習などに関与して アリセプトと同じく、神経伝 アリセプトおよびレミニールと いる興奮性伝達物質グル 達物質のアセチルコリンを 同様に、神経伝達物質のア タミン酸の受容体の一つ 分解する酵素の働きを阻害 セチルコリンを分解する酵素 であるNMDA受容体に結 し、脳内アセチルコリン濃度 の働きを阻害し、脳内アセチ 合することで、過剰なカル を上昇させて症状の進行を ルコリン濃度を上昇させる。 シウムイオンの流入を防 抑制。加えて、ニコチン受容 同時にブチリルコリンエステ ぎ、神経細胞死を回避す 体への増強作用を併せもち、ラーゼも阻害する。 ることにより、症状の進行 アセチルコリンの放出を促 進する。 を抑制。 イクセロン・リバスタッチ、 他剤との併用可。 併用の可否 (アリセプト、レミニール、 アリセプトとの併用不可。 イクセロン・リバスタッチ) メマリーとの併用可。 アリセプトおよびレミニールと の併用不可。 メマリーとの併用可。 アルツハイマー型認知症の3新薬(2) 商品名 メマリー レミニール イクセロン・リバスタッチ 備考 アリセプトと併用すると、 現在3年ほど遅延できる 進行を5年まで引き延ば せるといわれる。 レミニール錠・OD錠・内用液 の3種の製剤。 OD錠は、口腔内で溶ける水 なし錠剤。 貼付する製剤は国内初。 1日1回貼る。 標準サイズは500円玉大。 日付を書くこともでき、介護者が 使用状況を確認しやすい。 用量 5mg/10mg/20mg 【安全性】 国内の 臨床試験での 主な副作用 めまい47. %(52例)、 便秘3.1%(35例)、 体重減少2.2%(24例)、 頭痛2.1%(23例)等。 副作用は36.6%に 認められた。 4mg/8mg/12mg 悪心15.5%(115例)、 嘔吐12.5%(93例)、 食欲不振8.3%(62例)、 下痢6.6%(49例)、 食欲減退5.6%(42例)、 頭痛5.0%(37例)等。 副作用は58.2%に 認められた。 4.5mg/9mg/13.5mg/18mg 適用部位における紅斑43.1%、 そう痒感40.2%、浮腫13.9%、 接触性皮膚炎29.0%等である。 重大な副作用として、狭心症や心筋 梗塞などの全身性疾患も報告されて いる。 製造・販売 第一三共 ヤンセンファーマ 武田薬品 ノバルティスファーマ(イクセロン) 小野薬品(リバスタッチ) 承認 収載 発売 2011.01.21 2011.03.11 2011.06.08 2011.01.21 2011.03.11 2011.03.22 2011.04.22 2011.??.?? 2011.??.?? 新しい認知症治療薬(4) ということで、海外で認知症の標準治療 薬と推奨されている4種の薬剤のうち、 3種が日本でも使用できることになった。 今まで、エーザイのアリセプトしかなかっ たが、今後は薬物療法の選択肢が広がる。 コリンエステラーゼ阻害剤 ・Aricept® (donepezil) アリセプト®(塩酸ドネペジル) ・Razadyne® (galantamine) Razadyne ®(ガランタミン) ・Exelon® (rivastigmine) エクセロン®(リバスチグミン) ?Cognex® (tacrine) コグネックス®(タクリン) グルタミン酸作動性(NMDA受容体) ・Namenda®(Memantine) ナメンダ®,メマリー®(メマンチン) 医療情報サービス Minds(マインズ) 厚生労働省委託事業:EBM(根拠に基づく医療)普及 推進事業により公開中 目的 医療情報サービス事業Minds(マインズ)は、日本医療機 能評価機構が厚生労働省の委託事業により運営してい る医療情報サービスです。厚生労働科学研究費補助金 で平成14年度から準備を開始し、平成16年5月から一般 公開を開始しました。平成23年度からは、厚生労働省委 託事業:EBM(根拠に基づく医療)普及推進事業として継 続しています。 本医療情報サービスの目標は、各種の医療情報の提 供を通じて、国民全員が質の高い医療を享受できる環 境を実現することです。 医療情報サービス Minds(マインズ) 厚生労働省委託事業:EBM(根拠に基づく医療)普及 推進事業により公開中 提供情報の概要 本サービスは、患者と その家族、医療提供者 など、多くの方々への 情報提供を目指してい ます。 作成者と利用対象者別 に提供情報を最大4つ に分類しています。 それぞれを色分けする ことにより、どの情報を 閲覧しているかをわか りやすく表示しています。 The Cochrane Database of Systematic Reviews 「コクラン・レビュー」とは コクラン共同計画により作成されたシステマティック・レビューのこと。 質の高さで定評があり、年4回更新されるコクラン・ライブラリーに収載されている。 「コクラン共同計画」とは EBM(Evidence-based medicine)の実践を目的として、エビデンスの整理/管理を、国際的/ 組織的に行っているプロジェクトです。「コクラン」とは最初にこのプロジェクトを提唱した人物 (Archibald Cochrane)の名前で、1992年にイギリスでNPO(非営利団体)として設立されたの が始まり。2009年現在、世界13カ国にセンターをもち、以下の3つを活動の柱としています。 1)prepare:エビデンスを作る 2)maintain:エビデンスの手入れをする 3)promote the accessibility:エビデンスへのアクセス性を高める 「システマティック・レビュー(系統的レビュー)」とは あるテーマについて収集した個々の臨床試験文献を、総括的に評価した論文のことで、信 頼性が最上位のエビデンスです。食事摂取基準の策定もシステマティック・レビューでなされ ています。コクラン共同計画によるシステマティック・レビューはとくに「コクラン・レビュー」と 呼ばれ、方法論が厳密に定義/確立されているので、たとえば以下のような点で質の高さに 定評があります。 1)対象とする臨床試験を、RCTとCCT(準ランダム化比較試験)に限定している。 2)検索にかける時間/資源効率よりも、網羅性のほうを重視している。 コクランライブラリーの入手方法 日本では、南江堂洋書部(TEL 03-3811-9957、FAX 03-3811-5031)が代理店となっており、 そこから入手できる。 インターネット接続によるオンライン版とWindows対応のCD-ROM版がある。 価格は、南江堂洋書部からの購入で、4回バージョンアップを含め、36,000円。 MAC版は、1996年以降販売されていないが、1999年度よりAries Systems社が別の検索 エンジン(Knowledge Finder)を搭載したハイブリットCD-ROMを販売している。南江堂洋書 部より購入可能であるが、価格が63,600円と割高である。 いきなり購入は一寸という人には、インターネットで各レビューの抄録までを見ることがで きるほか、抄録の日本語訳も JANCOCのホームページで見ることができる。 コクランのインターネット関連のURLを以下に示す。 コクランライブラリー ホームページ http://www.update-software.com/cochrane/cochraneframe.html 抄録の日本語訳のサイト http://www.nihs.go.jp/dig/cochrane/jp/revabstr/jp/abidx.htm JACOCのホームページ http://cochrane.umin.ac.jp/ コクランマニュアル http://www.york.ac.uk/inst/crd/cochlib.htm 原文のタイトル:Cholinesterase inhibitors for Alzheimer's disease The Cochrane Database of Systematic Reviews 2006 目的:アルツハイマー病による軽度、中等度または重度の認知症 の人におけるドネペジル、ガランタミン、リバスチグミンの効果を評 価する。 (13件のランダム化二重盲検プラセボ比較試験をレビュー) 結論:3つのコリンエステラーゼ阻害薬は、軽度から中等度のアル ツハイマー病に有効である。 3つのコリンエステラーゼ阻害薬は作用機序がわずかに異なるが、 効果に差があることを示すエビデンスはない。ドネペジルの有害 作用は、リバスチグミンに比べ少ないようである。おそらく、3カ月 以上かけて慎重に徐々に用量を調整すれば、ガランタミンおよび リバスチグミンの忍容性はドネペジルに匹敵すると考えられる。 ドネペジルの用量調整はより容易だが、さらに低い用量も検討す る価値があると考えられる。 MindsPLUS/医療提供者向け/Mindsアブストラクト 目的: アルツハイマー病 (Alzheimer's Disease: AD) 患者の認知症状 の治療におけるdonepezilとgalantamineの効果を検証。 対象:8件の論文 (donepezil群668例,galantamine群1510例, プラセボ群1174例)。 著者:Harry RD/Zakzanis KK 出典:Hum Psychopharmacol/20巻,3号,183-7頁/発行年:2005年04月 結論: donepezil,galantamineともに認知機能に対する作用は著明で はなかった。 MindsPLUS/医療提供者向け/Mindsアブストラクト 目的:中等度~やや重度のアルツハイマー病 (Alzheimer's disease: AD) に対する rivastigmine および donepezilの有効性 および忍容性を検討。 タイトル:Rivastigmine and donepezil treatment in moderate to moderately-severe Alzheimer's disease over a 2-year period. 著者:Bullock R/Touchon J/Bergman H/Gambina G/He Y/Rapatz G/Nagel J/Lane R 出典:Curr Med Res Opin/21巻,8号,1317-27頁/発行年:2005年08月 結論: rivastigmineおよびdonepezilは,中等度~やや重度のAD 患者に対して2年後まで持続的な効果を示した。 両剤の認知機能および行動障害に対する効果は同等であったが, ADLおよび全般的機能に対する効果は rivastigmine で、より大き かった。 The Cochrane Database of Systematic Reviews 2006 目的:アルツハイマー病(AD)、脳血管性認知症(VD)および混合型認知症を有する患 者に対するメマンチンの有効性と安全性を明らかにする。 主な結果 1. 中等度から重度のAD。3件の6ヵ月にわたる研究のうち、2件で、メマンチンにわずかな有益性 があることが示された。統合したデータから、6ヵ月時点で認知症、日常生活動作、行動に対して 有益性が示され、これらに相応して臨床像の改善を伴っていた。 2. 軽度から中等度のAD。3件の未発表の研究から統合したデータから、ITT認知に対してわず かな有益性が示されたが、臨床的にほとんど検出できず、行動、日常生活動作、認知のOC解析 に対する効果もなかった。 3. 軽度から中等度の脳血管性認知症。2件の6ヵ月にわたる研究から統合したデータから、認知 および行動に対してメマンチンのわずかな有益性が示されたが、これは臨床全般評価尺度で裏 付けられなかった。 4. メマンチン服用患者において不穏を起す傾向は若干少なかった。この効果は、中等度から重 度のADでは対照群をわずかに上まわったが、依然として小さかった。いずれにせよ、すでにある 不穏に対する効果があるか否かについてのエビデンスはない。 5. メマンチンは忍容性が良好である。 レビューアの結論:メマンチンは、6ヵ月時点で中等度から重度のADに対しわずかな有益性があ る。軽度から中等度の認知症患者において、認知に対するわずかな有益性は、脳血管性認知症 患者(VD患者)の場合は臨床的に検出不能であったが、AD患者では検出可能であった。メマン チンは忍容性が良好である。 MindsPLUS/医療提供者向け/Mindsアブストラクト 目的:中等度~重度のアルツハイマー病 で,donepezil一定用量 の治療を受けている患者において,memantineにより行動的改善 が認められることが明らかになった。そこで,post-hoc解析として, memantineによる行動への影響をさらに詳細に検討。 著者:Cummings JL/Schneider E/Tariot PN/Graham SM/Memantine MEM-MD-02 Study Group 出典:Neurology/67巻,1号,57-63頁/発行年:2006年07月 サブ解析:元試験はJAMA 2004; 291: 317-24. 結論:donepezil一定用量の治療を受けている患者において, memantine治療は,激越/攻撃性,易刺激性,および食欲/摂食障 害を低減した。また、ベースライン時に激越のみられた患者の激 越/攻撃性を低減し,激越がみられなかった患者の激越/攻撃性の 発生を遅らせる効果があった。 MindsPLUS/医療提供者向け/Mindsアブストラクト 目的:中等度~重度のアルツハイマー病患者で donepezil一定用 量にて治療中の患者におけるmemantine追加投与の日常生活動 作改善効果について検討。 タイトル:Activities of daily living in moderate-to-severe Alzheimer disease: an analysis of the treatment effects of memantine in patients receiving stable donepezil treatment. 著者:Feldman HH/Schmitt FA/Olin JT, Memantine MEM-MD-02 Study Group 出典:Alzheimer Dis Assoc Disord/20巻,4号,263-8頁/発行年:2006年10月 サブ解析:元試験はJAMA 2004; 291: 317-24. 結論(1): 中等度~重度のAD で,donepezil一定用量の治療を 受けている患者において、memantine を追加投与すると、投与し なかった場合と比較して、全般的機能レベル、および日常生活動 作の実施に必要ないくつかの認知能が改善する。 ※他の結論:症状が改善し、安定化する患者の割合が高くなる。 結論(2): Memantine による治療効果が認められた項目は、 「トイレ使用」、「身だしなみ」、「テレビ観賞」、「会話」、「留守番」。 また、「所持品をみつける」項目も有意に治療効果が認められた。 疾患レビュアーのコメント Memantineは中等度から高度のAD治療薬としてすでにアメリカ、 カナダ、EUにおいて臨床で用いられている。わが国でも現在、臨 床試験中である。本報告はすでに報告された結果についてADL を中心に後解析を行ったものである。ADCS-ADL(19項目版)に ついて因子分析を行い4つの下位尺度を設定しmemantineの効 果の特徴を示しているが、他の報告では確認されていない。従来 、抗認知症薬の薬効評価では認知機能検査と全般臨床評価の2 つを主要評価項目としたdual assessment が用いられる。近年、 EUを中心として全般臨床評価の代わりにADL評価が用いられる ようになりつつある。
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