写真 不快昆虫名 イエバエ 体長…4~9㎜ 体色…灰褐色 灰褐色で胸背には4本の黒縦線があります。家屋内に好んで侵入しますが、台所と居間に多く、 夜間には主に天井で静止します。成虫はミルクや果汁のような糖分を好んで集まります。飛翔距 離は、単体で1~3㎞、集団で5~6㎞の距離を飛びます。各地の豚舎・鶏舎・牛舎などの糞・ゴミ処 理場の食品系ゴミ、ビニールハウス内などの堆肥で発生します。 カツオブシムシ 体長…約2.5㎜ 体色…地肌が黒、その上に白・黄・褐色の鱗片状の毛 体形…短楕円形 幼虫は暗いところに生息し、乾燥動物質(鰹節、干し魚、こん虫・小動物の死骸など)、乾燥植物質 (玄米・小麦など)の穀物類を食します。幼虫は色素を吸収できないために加害した食物と同様の 糞をします。また、野外では野鳥の巣、蜂の巣などで生育していると言われています。 成虫は植 物質(花粉や花の蜜)を好み、羽化後2週間程度経過すると野外に飛び出し、白・淡黄・淡桃色など の花に飛来する習性を持っています。また、赤色や黒色の花には飛来しません。貯蔵食品、製 粉、飼料工場に多く見られ、室内では人目に触れにくい場所、タンス、戸棚、机、台などの下、隙 間を好んで生息しています。 クロバエキノコバエ 体長…約1~2mm 体色…黒~暗褐色 体形…細長い このクロバネキノコバエ類は、刺すなど人に被害をおよぼすことはありません。 気温が上昇することにより、時に、大量発生することがあります。雨が降った翌日が晴れると、多く 発生します。1日のうちでは、朝方(夜明けから午前10時頃)に多く発生します。水分を適度に含ん だ腐葉土などのある場所(野山、畑、植木鉢等)に産卵し幼虫・蛹を経て、20日程度で成虫になり ます。クロバネキノコバエは発生場所など不明な点がまだ多く、駆除することがむずかしい虫で す。 シバンムシ 成虫体長…1.7~3.1㎜ 体色…赤褐色で、黄色の短毛で覆われている 頭部は大きいが下を向いているため、背面からは見えません。触角は11節から成り、第2節から は鋸歯状となります。先端部は長楕円形で前胸背板は幅広く、おだやかに隆起しており、上翅は 微小点刻で覆われています。ジンサンシバンムシと似ますが、上翅には明瞭な縦条はありませ ん。成虫は午前中はほとんど活動せず、午後から夜間にかけて活発に活動します。また、出現時 期は一般に4月から11月くらいですが、暖房された部屋においては冬季でも出現が見られていま す。食品工場やタバコ工場などから発生します。スーパーや一般家庭でも乾燥食品から発生しま す。 ショウジョウバエ 体長…2.0~2.5㎜ 体色…ときに不明瞭な数本の縦線を呈し、黒色の短毛が生えています。腹部はやや暗色で、各 節の後縁に黒色帯を呈します。 翅の前縁脈は2ヶ所で切れています。また、複眼が赤褐色であることが大きな特徴です。 ショウ ジョウバエ類はイーストを主食としているため、これによって発酵した腐植物に敏感に反応し集ま り、発生源となります。特に、果物が完熟する秋口に多く見られます。 生育期間は、卵1日、1齢・2 齢幼虫も各1日、3齢幼虫は2日、蛹期間は3~4日と生育速度が速いことから、遺伝学の研究材料 としてもよく用いられています。腐った果実や酒粕、ごみ溜めなどが発生源となるため、屋内での 発生も多くなっています。 タマバエ 成虫体長…1.5~3.5㎜(5㎜以下) 体色…淡黄色 小型で繊細な感じのハエの一種で、頭部は小さく、触角は細長く数珠状です。 成虫は光に誘引されやすいですが、成虫を野外で見かけるよりも、幼虫が色々な植物の葉や茎 などに作る虫こぶを見て、種類を知ることの方が多いようです。一部の幼虫は、通常、朽木や腐植 の中で生息するものもあり、幼虫の状態で生殖活動を行なう特殊なものも存在します。植物の葉、 茎、花、実などに虫こぶをつくる種が多く、その他、食腐性(キノコ)、捕食性(カイガラムシ、アブラム シ、ダニなど)にも寄生します。植物による発生は、植物の成長サイクルに合せて発生するため、 年1回しか開葉や開花しない植物を寄生とする種では年1世代の発生となり、年に何度も開葉や開 花をする種では、複数世代を経過することができます。 チョウバエ 体長…成虫:4~5㎜ 体色…黒灰色 触覚は16節で、各節にV字型の感覚毛が生えており、翅の脈の末端には8個の白斑があります。 幼虫は有機物の多い水場に生息し、卵から成虫になるまでには約2週間、成虫期間は10~15日 ほどです。成虫は5月~10月頃に出現しますが、温度が保たれている建物においては年間を通し て発生が見られます。成虫は、夜になると活発に動き、トイレや厨房、風呂場など湿度の高い暗所 に群がります。灯火にもよく集まることが知られています。浄化槽や排水溝、下水処理場の散布ろ 床、トイレなど有機物の多い汚水で発生します。また、床下に溜まった汚水からの発生事例も確 認されています。 ヌカカ 体長…約1~1.5mm 体色…黒色・羽の部分は透明で黒い斑点がある 触角は長く数珠状で、翅は透明で薄い斑紋があるものも多い。静止時は左右の翅の一部を重ね、 平たい。ヌカカは春から秋にかけて、多くの家畜や人を吸血する。微小で、止まると平たくなるため 衣類の中にも潜り込んで吸血する。照明にも誘引され、網戸の目を容易に潜り抜けて、屋内で被 害にあうこともある。水田地帯ではホシヌカカなど、山間地域ではヌノメモグリヌカカ、ミヤマヌカ カ、平地ではニワトリヌカカ、海岸近くの住宅ではトクナガクロヌカカなど、多くの種類が生息してい る。 ノミバエ 体長…約2~3mm 体色…黄褐色 動物糞から発生します。衛生上の問題があり注意を要します。そして、とにかく落ち着きが無く、あ らゆる食べ物に着地します。飲食店や食品工場でも問題視される重要種でもあり、防除に手を焼 く悪名高きコバエです。卵→幼虫→さなぎ→成虫まで 2週間程度を要しますが、発生源は台所の 生ゴミに限らず、浴室内の排水口や浴槽下の水垢汚れ、観葉植物の植木鉢の腐敗水など動植物 性食品類から腐敗有機物、そして排泄物まで鮮度を問わず食べることができるため油断は禁物で す。 ハネカクシ 成虫体長…6.5~7㎜ 体色…前翅は藍緑色、 胸部と腹部(腹端は除く)は黄赤色、頭部や腹端は黒 成虫・幼虫ともに雑食性ですが、肉食性の傾向が強く、他の昆虫類やダニ、植物のやや腐敗した ものなどを食べます。成虫はよく飛翔し、灯火、特に蛍光灯や水銀灯によく飛来します。 また、卵、幼虫、蛹、成虫とも体液に有毒なペデリンを有しており、これに触れると数時間後に赤く 腫れ、まもなく水泡が生じます。水田の周囲や池沼、畑、川岸など湿潤な草地などに生息していま す。 ハヤトビバエ 体長…1~3㎜ 体色…黒色~黒褐色 幼虫体色…乳白色 蛹体色…褐色 成虫の後足のふ節は、第1節が幅広く短いのが特徴です。成虫は、飛翔力が弱く、発生源付近に 多く生息します。光によく誘引されます。日本全国に分布しています。通常、林床の落ち葉中や湿 地帯などに見られ、家畜の糞や死体、腐敗した植物、浄化槽のスカムなど腐敗の進んだものから 発生します。屋内においては、食品屑、ネズミの糞、地下排水施設の漏水箇所などから大量発生 した事例があります。 ユスリカ 体長…0.5mm~1cm程度 体色…黒色・細長い カによく似ており、電灯の灯などにもよく集まるが、カとは科が異なる昆虫で、カのように動物や人 を刺したり、その血液を吸うことはない。他の双翅目の昆虫同様、翅は2枚のみで、後翅は平均棍 という微小な器官に変化している。池の近くや川沿いを歩いているときに、たくさんの小さな虫が集 まって柱状に飛びます。ユスリカは、世界に約10,000種いることが知られており、日本でも約1,000 種類が報告されています。このほとんどの種類は、水中や湿った土中で卵から幼虫になり、そして 蛹となって、最後に成虫へと変態していきます。
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