データヘルス計画 平成26年4月に、健康保険組合が実施している保健事業に関する指針の一部が改正されました。 これに基づき、すべての健康保険組合は「データヘルス計画」(保健事業の実施計画)の作成と、平成27年度から の実施を求められています。 データヘルス計画の目的 日本の国民医療費は年々増加していますが、その原因としては糖尿病をはじめとする生活習慣病が高い割合を占 めています。 高齢になるほど生活習慣病になるリスクも高まるため、高齢化の進行にともない、今後ますます医療費の ※ 増加は加速すると思われます。 そのため国の「日本再興戦略」(平成25年6月閣議決定)には、「国民の健康寿命の延伸」が重要施策として掲げ ※健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間 られています。データヘルス計画は、その実現のための計画です。 データヘルス計画の取組 データヘルス計画とは、医療費データと健診データの分析結果に基づいて、保健事業を「Plan(計画)」「Do(実施)」 「Check(評価)」「Act(改善)」のPDCAサイクルで効果的・効率的に実施するための事業計画です。 具体的には、データの分析によってまず現状を把握した上で見える健康課題を抽出します。次に抽出した課題に対 応した保健事業を選定し、目標・評価指標を設定します。 そして、この計画に基づいて実施した保健事業の結果を 分析・評価し、次年度の保健事業に生かしていきます。 つまり、やみくもに事業を実施するのではなく、データを活用した科学的なアプローチによって事業の実効性を高めて いくことが、データヘルス計画の本質です。 また保健事業の実施においては、事業主との協働により実効性が高まる場面が多くあります。一方で事業主にとっ ても、効果的な保健事業は生産性の維持・向上につながる可能性があります。そのため、事業主とメリットを共有し て事業を推進することが、データヘルス計画を実施する上で効果的です。 P(Plan 計画) 健康課題の分析 保健事業の企画 A(Act D(Do 改善) 実施) 保健事業の実施 保健事業の修正 C(Check 評価) 保健事業の検証 データヘルス計画の期間と公表 第1期データヘルス計画の期間は、平成27年度から平成29年度までの3年間で、平成30年度からの第2期データ ヘルス計画の期間は、改めて設定される予定です。 また、保健事業の目的や内容が加入者や事業主などに理解され、事業の実効性が高まるよう、データヘルス計画は ホームページや広報誌などで公表され、周知が図られることになっています。 当健康保険組合のデータヘルス計画は次ページより掲載しています。 データヘルス計画書(健保組合共通様式) 計画策定日:平成27年2月13日 最終更新日:平成27年5月22日 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 STEP1-1 基本情報 「全健保組合共通様式」 組合コード 23244 組合名称 いすゞ自動車健康保険組合 形態 単一 被保険者数 (平成27年度予算 注) 21,380名 * 特例退職被保険者を除く。 男性92.5%(平均年齢42.0歳)* 健康保険組合と事業主側の医療専門職 (平成27年3月末見込み) 0名 加入者数(平成27年度予算 注) 21,380名 適用事業所数 39ヵ所 対象となる拠点数 226ヵ所 0 0 保健師等 0 0 産業医 4 1 13 0 保健師等 被保険者 被扶養者 特定健康診査実施率(平成25年度) 75.1% 93.6% 37.6% 特定保健指導実施率(平成25年度) 25.4% 0 26.6% 7.6% 3 (千人) 70~74 65~69 60~64 55~59 50~54 45~49 40~44 35~39 30~34 25~29 20~24 15~19 10~14 5~9 0~4 顧問医 事業主 保険料率(平成27年度 注)*調整を含む。 80.0‰ 全体 非常勤 健保組合 女性7.5%(平均年齢40.7歳)* 特例退職被保険者数 常勤 1 2 予算額(千円) (平成27年度 注) 特定健康診査事業費 28,086 1,314 特定保健指導事業費 保 健 保健指導宣伝費 事 疾病予防費 業 体育奨励費 費 直営保養所費 47,806 2,236 17,743 830 151,298 7,077 3,200 150 12,463 583 23,904 1,118 284,500 13,307 その他 小計 …a 3 男性(被保険者) 2 1 男性(被扶養者) 経常支出合計(千円) …b 0 女性(被保険者) 女性(被扶養者) 被保険者一人当たり金額 (円) a/b×100 (%) 10,934,417 2.60 (注)記載要領参照 被保険者数は母体企業が全体の約半数を占めている。 母体企業の拠点は3ヶ所だが、事業所は全国にあり加入者も点在している。 当健康保険組合には、医療職専門職が不在。 2/20 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 STEP1-2 保健事業の実施状況 健保組合の取組 予算 科目 特 定 健 康 診 査 事 業 特 定 保 健 指 導 事 業 保 健 指 導 宣 伝 8,2 10,2 12,2 14,5 19,1 20,0 21,7 28,0 対象者 注1) 事業 分類 「全健保組合共通様式」 事業名 事業の目的および概要 資格 1 【目的】生活習慣病予防のため定期健診で実 施した特定健診結果管理 特定健診(被保 【概要】事業主定期健診による特定健診結果 険者) の収集 漏れのないよう管理。特定保健指導につなげ る。 1 【目的】健診受診率向上 特定健診(被扶 【概要】対象となる被扶養者全員に受診券及び 被保険者 養者・任意継続被 案内を配布し、健診受診促進。 被扶養者 保険者) 被扶養配偶者は受診券の他、巡回健診・人間 ドックも選択可。 被保険者 対象 事業所 全て 全て 年齢 性別 男女 男女 事業費 対象者 (千円) 40 40 ~ ~ 30 38 振り返り 実施状況・時期 74 全員 4 74 ・巡回健診において婦人科も補助 を行う付加価値で受診率増加。 被扶養者受診率38%(26年度 ・未受診者へ受診勧奨ハガキ送付 全員 17,779 見込み) ・パート先等健診結果提供者へイン センティブ付与。 ・受診勧奨(ハガキ)を行ってもな お低い受診率。 ・周知・認識不足。健康意識不 足。 3 26年度実績 約20,000 部 広報誌(事業所経由で全被保険 720 者へ配布)に情報掲載。被扶養 者にも見てもらえるよう家庭への持 ち帰りを推奨。 特定対象者のみへの配布から機関 誌掲載に変更したことにより、特定 実際に見てもらえているかどうかの 健診対象年齢のみならず全体周知 確認(評価)はできていない。 (ポピュレーションアプローチ)ができ た。 4 指導終了率:25.4%(25年 基準 該当 44,124 度) (26年度見込みは未定) 者 ・地域性や業種を考慮し、異なる委 託先により実施。 ・事業主と健保連名による対象者 通知を行い、共同実施の位置づけ を明確化。 ・被扶養者は家庭訪問型で実施。 ・対象者の改善意識を高めるため の周知・認識不足。 ・経年対象者への実施。 ・産業医指導との重複。 ・受診勧奨領域を超えた重症者へ の実施。 4 機関誌:事業所経由配布と自宅 送付を交互に実施 機関誌:読んでもらう工夫、事業 ホームページ:各種保健事業キャン 所経由の際に持ち帰ってもらう工夫 ペーン実施時期にトピックス掲載 4 3 特定保健指導 【目的】メタボ該当者の減少 【概要】特定保健指導対象者に対し、特定保 健指導を実施。 地域によって委託先を変更。 4 【目的】健康啓発、健保情報・健康情報の提 機関誌・ホーム 供 ページ・医療費通 【概要】機関誌発行、ホームページ更新、医療 知発行 費通知発行 被保険者 被扶養者 全て 男女 機関誌:年4回発行 (4.7.10.1月) ホームページ:季節ごとにトップペー 全員 13,978 ジ掲載情報変更 医療費通知:年3回発送 (6.10.2月) 4 【目的】ジェネリック医薬品の使用促進 医療費適正化対 【概要】ジェネリック医薬品への切り替え差額通 策 知送付 被保険者 被扶養者 全て 男女 基準 該当 者 被保険者 被扶養者 全て 全て 男女 男女 全員 40 ~ 注2) 評価 ・事業主と特定健診における健診 実施年度起算日の違い。 ・個別に受領する健診結果の項目 不足。 ・事業主から健保へ特定健診結果 を提供することの周知・認識不足。 情報提供 被保険者 被扶養者 課題及び阻害要因 ・主要健診機関は健保にて直接結 被保険者受診率(健診結果回 果受領。 120 収率)94%(26年度見込み) ・各事業所へ未受診者リスト送付に より結果受領漏れを防ぐ。 【目的】生活習慣病などへの情報提供 【概要】健診結果の見方や生活習慣改善のた めの情報提供。 平成26年度より機関誌に掲載。 2 成功・推進要因 65 26年度実績:1858件 (使用 ・一定の差額がある対象者のみに 500 率57%平成30年度までの指針 ・変更に伴う差額を個々人に提示。 実施。 60%使用率まであと僅か) 4 3/20 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 STEP1-2 保健事業の実施状況 人間ドック 【目的】疾病の早期発見・早期治療 【概要】年度に一回、規程に則り費用の8割 (上限25,000円)を補助。 被保険者 被扶養者 全て 男女 35 26年度実績:被保険者受診数 ( 4,573人受診率約31. 上 ~ 全員 131,250 6% 限な 被扶養者受診数1,002人 し) 受診率約15.7% 1 乳がん検診 【目的】疾病の早期発見・早期治療 【概要】キャンペーンとして時期を限定し、対象者 被保険者 にDMで案内送付。 被扶養者 神奈川の検診機関のみで単独実施。 費用の8割を補助。 全て 女性 35 ~ 55 全員 2,447 7 【目的】小児呼吸器系医療費低減 インフルエンザ予防 【概要】1~6歳の未就学児1人につき期間 接種補助 内1回上限1500円接種代補助。 全て 男女 1 ~ 6 全員 26年度実績:847人/1~ 1,950 6歳対象者数3097人 1 疾 病 予 防 体 育 奨 励 「全健保組合共通様式」 【目的】電話健康相談、メンタルヘルスカウンセリ ング等により早期の適切な受診を促す。 【概要】外部委託による電話相談、カウンセリン グ 被扶養者 被保険者 被扶養者 5 電話相談事業 全て 男女 全員 6 前期高齢者訪問 【目的】前期高齢者の医療費適正化 相談事業 【概要】自宅訪問や電話による保健指導 被扶養者 全て 男女 7 【目的】運動による健康増進奨励 事業所レク・スポー 被保険者 【概要】事業所主催のレク・スポーツ大会へ規程 ツ大会補助 被扶養者 に則り一部補助。 全て 男女 全員 4 禁煙キャンペーン 【目的】禁煙 【概要】申請した応募者に禁煙補助ガムを支給 被保険者 し、記録表を用いた自己管理型で禁煙をサポー トする。 全て 男女 基準 該当 者 虫歯予防キャン ペーン 【目的】小児歯磨きの習慣づけ・歯科医療費の 低減 【概要】小学生までの親子ペア対象。申込者に オーラルケアセットを支給し、一か月間記録表を つけ提出する。 男女 基準 該当 者 63 ~ 74 全員 40歳以上の被扶養配偶者には 特定健診費用も補助。 契約健診機関のない地域でも同一 効果検証が課題。 項目・価格で受診できるよう全国健 診事業を委託。 26年度実績:受診者109人 対象者へ個別DM発送。 (DM発送数2,911通) 乳がん自己検診方法もあわせて周 30歳代はマンモエコー、40歳以上 知し、関心を高める。 はマンモグラフィで実施 地域も期間も限定。 通年で他の健診と同時実施できな い。 効果検証が課題。 4 4 補助申請書をインフルエンザ対策の 案内とともに機関誌やホームページ 効果検証が課題。 に掲載。 4 26年度実績:健康相談214 人 メンタルヘルスカウンセリング 3,623 電話100人面談25回 毎年コンスタントに利用あり 27年度より健康相談とメンタルヘル スカウンセリングの委託先を統合。窓 周知・PR不足 口を一本化し、利便性を高める。 3 1,815 26年度実績:14人 対象者のある被保険者に案内を DM発送。 自宅訪問を好まない同居家族もあ はしご受診抑制や健診受診促進な る。 ど訪問による効果がある。 3 事業所への周知・PRにより利用増 利用者の固定化。 加傾向。 4 事業所健康づくり委員を通して周 ・周知・PR不足 知し、職場全体での参加申し込み ・自己管理型のため、記録票の提 もあった。 出率や禁煙達成率が低い 3 実施後のアンケートでも習慣づいた と好評。 効果検証が課題 例年の機関誌への掲載で周知が徹 底している。 4 2,000 26年度実績:681人 直 営 所 保 養 4 被保険者 被扶養者 全て 150 26年度実績:参加者35人 うち禁煙達成者6人 840 26年度実績:314人 4/20 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 STEP1-2 保健事業の実施状況 そ の 他 「全健保組合共通様式」 4 【目的】風邪予防・うがい手洗いの習慣づけ うがい手洗いキャン 【概要】申込者にうがい薬とハンドソープを支給 ペーン し、一か月間記録表をつけ提出する。 被保険者 被扶養者 全て 男女 全員 4 ウォーキングキャン ペーン 【目的】ウォーキングの習慣づけ、健康保持・増 進 【概要】申込者に歩数計を貸与。期間内に目 標を立てて自己管理し、記録表をつける。 被保険者 被扶養者 全て 男女 全員 50 26年度実績:10人 4 【目的】小児医療費低減のため情報提供 新生児健康支援 【概要】新生児扶養申請時に新生児冊子を配 布 被扶養者 全て 男女 基準 該当 者 247 26年度実績:550人 7 【目的】健康保持・増進 契約スポーツクラブ 【概要】スポーツジムの費用補助(法人料金で 施設利用) 被保険者 被扶養者 全て 男女 全員 4 【目的】健康づくりの意識づけ・動機づけ、医療 費低減のための情報提供 【概要】他健保と共同実施している介護・健康 教室の費用補助 被保険者 被扶養者 全て 男女 全員 介護・健康教室 0 ~ 0 1,440 26年度実績:773人 1,386 26年度実績:利用数2,48 2回 775 26年度実績:46人 実施後のアンケートでも習慣づいた と好評。 効果検証が課題 例年の機関誌への掲載で周知が徹 底している。 事業所による周知で職場仲間での 参加も見受けられた。 参加希望者が少ない。 扶養申請とセットで配布しているの で漏れなく対象者へ行き渡る。 効果検証が課題 4 3 4 全国で利用できる。 利用数伸び悩み。 健康保持・増進に貢献できている。 周知・PR不足。 4 機関誌やホームページへの掲載によ 共同実施事業により、申込み状況 る周知・PR。 によっては抽選となる。 介護への関心の高まり。 4 ( ) 予 し 算 措 置 な 5/20 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 STEP1-2 保健事業の実施状況 「全健保組合共通様式」 事業主の取組 対象者 事業名 事業の目的および概要 資格 性別 振り返り 年齢 実施状況・時期 成功・推進要因 課題及び阻害要因 母体企業26年度実績:受診率99.4% (母体企業は概ね5~7月に実施) 共同 実施 定期健康診断 安衛法に基づき実施。従業員の健康管理。 被保険者 男女 海外赴任者健診 海外赴任前、一時帰国、帰国時に実施。従業 被保険者 員ならびに帯同する扶養者の健康管理。 被扶養者 男女 一部ドックとして実施している部分は健保が 補助。随時実施。 産業医指導 定期健康診断の結果に基づく産業医指導。健 診結果・治療結果の把握、受診勧奨のために 実施。 被保険者 男女 定期健康診断後に実施。 かわら版で安全健康だより発行 健康教育・啓発 被保険者 男女 定期的に実施 無 職場巡視 職場環境の確認・改善 被保険者 男女 定期的に実施 無 無 有 健保が実施している特定保健指導と対象 者が重複してしまう場合がある。 無 注1) 1.健康診査 2.健康診査後の通知 3.保健指導 4.健康教育 5.健康相談 6.訪問指導 7.その他 注2) 1:39%以下 2:40%以上 3:60%以上 4:80%以上 5:100%以上 保健事業における効果検証不足。 事業主との情報共有不足・共同実施事業が少ない。 6/20 STEP1-3 基本分析で現状を把握する(レセプト分析の概要) 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 ①1人あたり年代別医療費(加入者全体) 45~50歳代から1人あたり医療費が大きくなっている 加入者、従業員の年齢構成上40歳代、50歳代は多くの割合を占めているので、今後も医療費の増加が予想される。 7/20 STEP1-3 基本分析で現状を把握する(レセプト分析の概要) 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 ②医科・調剤医療費の割合 生活習慣病系疾患の医療費が大きい(図②)。 8/20 STEP1-3 基本分析で現状を把握する(レセプト分析の概要) 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 ③医科医療費(調剤医療費含)の上位50疾病(従業員) 従業員においてはより顕著である(図③)。 9/20 STEP1-3 基本分析で現状を把握する(レセプト分析の概要) 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 ④生活習慣病の年代別一人あたり医療費(従業員) 従業員の生活習慣病の年代別一人あたり医療費は、45~50歳から急激に大きくなっている(図④)。 10/20 STEP1-3 基本分析で現状を把握する(レセプト分析の概要) 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 ⑤医科医療費(調剤医療費含)の上位50疾病(被扶養者) 被扶養者においても生活習慣病は医療費の上位を占めている。 また被扶養者においては、乳がんの医療費が高いことが確認できる。子供を中心とした喘息の医療費も大きい(図⑤)。 11/20 STEP1-4 基本分析で現状を把握する(健診結果分析の概要) ⑥特定健診受診率 100% 90.8% ⑦特定保健指導実施率 93.6% 94.4% 93.8% 30% 94.4% 25% 80% 75.1% 69.3% 71.6% 73.5% 72.4% 74.9% 19.6% 20% 60% 15.2% 19.0% 15% 50% 37.6% 30% 26.1% 29.6% 25.6% 25.4% 20.3% 9.5% 10% 7.0% 35.6% 32.2% 31.7% 20.6% 14.3% 14.8% 40% 20% 26.6% 26.5% 93.6% 90% 70% 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 7.6% 5.6% 5% 10% 0% 0% 20年度 21年度 被保険者 22年度 23年度 被扶養者 24年度 25年度 21年度 22年度 被保険者 全体 23年度 被扶養者 24年度 25年度 全体 特定健診受診率は、被保険者:93.6%、被扶養者:37.6%(平成25年度)と被保険者の受診率は高いが、被扶養者の受診率は不十分である。 平成24年度より未受診者への受診勧奨実施などにより、受診率は微増しているがまだ不十分である。 特定保健指導の実施率は、被保険者:26.6%、被扶養者:7.6%(平成25年度)と全体的に不十分である。 低リスク 中リスク 高リスク 超高リスク 12/20 STEP1-4 基本分析で現状を把握する(健診結果分析の概要) ⑧健診結果のリスク階層化(従業員) リスク無 低リスク 中リスク 高リスク 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 超高リスク ※厚生労働省 標準的な健診・保健 指導に関するプログラム(確定版)、 各種学会ガイドライン等を基にリスク 度を設定 生活習慣病リスクの高リスク者が一定数存在している。 医療機関未受診かつ超高リスク者もいる。 13/20 STEP1-4 基本分析で現状を把握する(健診結果分析の概要) 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 ⑨年齢階層別のリスク階層人数(従業員) 男女とも加齢とともに検査値リスクが高くなる傾向があるが、若年者にも高リスク者がいる。 14/20 STEP1-4 基本分析で現状を把握する(健診結果分析の概要) 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 ⑩喫煙率 喫煙率が高い。 15/20 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 STEP2 健康課題の抽出 基本分析による現状把握から見える主な健康課題 「全健保組合共通様式」 対策の方向性 16/20 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 STEP2 健康課題の抽出 「全健保組合共通様式」 基本分析による現状把握から見える主な健康課題 特徴 基 本 情 報 保 健 事 業 の 実 施 状 況 対策の方向性 対策検討時に留意すべき点 被保険者は母体企業が全体の約半数を占めている。 従業員男性比率が高いため、生活習慣病対策が重要課題。 被保険者は男性が9割強と多く、30代~50代が多い構成であ 加入者の年齢構成上、今後加齢による医療費が大きくなる可能性がある。 る。 当健保には医療職不在のため、産業保健との連携体制構築が不可欠。まずは従業 被扶養者は子供を除くと女性が多い。 員の約半数を占める母体企業から連携し、全事業主との協働(コラボヘルス)を進 事業所は全国にあり、加入者も点在している。 めていく。 被扶養者の特定健診受診率が不十分。 被扶養者健診未受診者への受診勧奨を引き続き実施し、健診方法など制度の見 特定保健指導の実施率が不十分。 直しも視野に入れて検討する。 喫煙率が高い。 さらに事業主と連携し、より積極的に参加継続していただける特定保健指導となるよう 既存の保健事業(各種健康づくりキャンペーン)への参加率が不十 事業主ごとの特性に応じた対応を心がけ、運営方法も随時見直しを行う。 分。 各事業所の喫煙状況を確認し、内容をフィードバックしながら喫煙対策を検討する。 17/20 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 STEP3 保健事業の実施計画 「全健保組合共通様式」 注1) 注2) 事 業 分 職場環境の整備 予算 科目 そ の 他 事業名 既 禁煙促進 存 4 事業の目的および概要 9,0 【目的】従業員の喫煙率減少 【概要】事業主ごとの禁煙促進状況を確認 する。 喫煙場所・喫煙時間の制限や分煙化など 被保険者 事業主と協議する。 禁煙ガムを用いた自己管理型の禁煙キャン ペーンを実施して禁煙をサポートする。 加入者への意識づけ 4 宣 伝 WEBツールによる健康 新 情報提供及びインセン 規 ティブポイント 7 個別の事業 特定健診(被保険 法 者) 定 ( 被保険者 被扶養者 【目的】生活習慣病予防のため特定健診 (事業主が行う定期健診結果による)の 管理・収集 被保険者 【概要】事業主が行う定期健診結果を漏れ ないよう管理・収集 全て 男女 13,0 13,2 全て 全て 15,0 15,0 15,0 15,0 15,0 男女 全員 男女 20,1 21,1 全て 20 ~ 74 基準 対象 者 男女 全員 22,6 28,1 29,0 40 ~ 74 3 目標(達成時期 : 平成29年度末) 平成28年度 11 禁煙キャンペーンを実施し、応募 者に禁煙ガムを支給し記録票を 用いた自己管理型で禁煙をサ ポートする。 事業主と喫煙対策の協議を行 継続(見直し実施) い、禁煙外来受診勧奨及び補 助等も検討する。 事業所ごとの喫煙対策状況を確 認し、フィードバックする。 平成29年度 アウトプット アウトカム 事業主との連携会議開催: 1回以上 禁煙キャンペーン参加者: 50人以上 禁煙外来補助利用者:50 人以上 禁煙キャンペーン参加者の 禁煙達成率50%以上 禁煙外来補助利用者の禁 煙達成率50%以上 従業員の喫煙率:35%未 満 16 継続(見直し実施) 1 機関誌継続発行 機関誌発行により、健診結果の 見方や傾向を加入者全員へ情 報提供し、加入者の健康意識を 継続(見直し実施) 高められる内容とする。 事業主と連携し、健康情報の提 供方法等について協議を行う。 継続(見直し実施) 機関誌発行:年4回 事業主との連携:1回以上 従業員の健康関心度向上 (サンプリングアンケート調査 により確認する) 従業員の検査リスク値該当 割合:65%未満 1 WEBツールによる健康情報提供 と健康インセンティブポイント管理 の導入を検討、委託先を調査す る。 継続(見直し実施) 運用にあたって、利用率向上のた め事業主と連携し、利用促進の ための広報活動も検討する。 継続(見直し実施) WEBツールログイン人数: 25%以上 参加者の健康関心度向上 (WEBツールサンプリングア ンケート調査により確認) 2 事業主へ健診未受診者リスト送 付により健診結果受領漏れを防 ぐ。 継続(見直し実施) 検査項目不足している事業主へ 項目の徹底依頼。 継続(見直し実施) 事業主へ未受診者確認:1 回以上 健診受診率95.3%以上 未受診者への事業主を通じ た受診勧奨:1回以上 1 対象被扶養者全員に受診券送 付及び未受診者受診勧奨及び 機関誌へ健診の重要性の広報を 継続。 継続(見直し実施) 健診方法・費用補助制度の見 直しを検討し、受診率向上を図 る。 継続(見直し実施) 健診制度等の見直し会議開 催:1回以上 健診受診者の前年比増: 事業主から従業員経由の受 10%以上 診促進:1回以上 健診受診率:78.5%以上 未受診者への受診勧奨: 95%以上 継続(見直し実施) 実施率:60%以上 選定対象者の初回面談実 施率:95%以上 初回面談者の最終評価 率:95%以上 29,6 35,1 全員 【目的】生活習慣病予防のため、受診率向 上 【概要】対象被扶養者全員に受診券送付 特定健診(被扶養者・ 被保険者 を継続。 法 任意継続被保者) 被扶養者 未受診者への受診勧奨を継続。 定 健診方法・費用補助制度の見直しも視野 に入れ受診率向上を図る。 1 全て 男女 40 ~ 74 全員 ) 既 存 3 ( 法 定 ) 指 導 事 業 平成27年度 9,0 既 存 ( 特 定 保 健 実施計画 ) 診 査 事 業 【目的】健康(特に生活習慣病)関心度 の向上、主体的に生活習慣改善に取り組 んでもらう 【概要】WEBツールによる健康情報提供と 健康インセンティブポイント付与 18,2 既 存 1 13,0 【目的】健康啓発、健保情報・健康情報の 機関誌・ホームページに 既 提供 被保険者 よる健康意識づくり(啓 存 【概要】機関誌発行、ホームページ更新、医 被扶養者 発) 療費通知 保 健 指 導 特 定 健 康 資格 対象者 実 対象 年齢 対象者 施 性別 事業所 主 9,0 9,0 9,0 9,0 9,1 10,0 7 特定保健指導 【目的】生活習慣の改善を働きかけ、メタボ 該当者を減少 被保険者 【概要】特定健診での基準該当者に対し、 被扶養者 特定保健指導を実施。地域によって委託先 を変更。 全て 男女 40 基準 対象 者 1 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 参加者の行動変容(最終 評価による確認:改善 90%以上) 参加者の健康保持(翌年 度健診結果階層化:悪化 20%以内、改善40%以 上) 18/20 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 STEP3 保健事業の実施計画 「全健保組合共通様式」 注1) 予算 科目 保 健 指 導 事 業 分 対象者 事業名 体 育 奨 励 そ の 他 事業の目的および概要 資格 対象 性別 事業所 年齢 4 既 医療費適正化対策 存 【目的】ジェネリック医薬品の使用促進による 医療費適正化 被保険者 【概要】ジェネリック医薬品への切り替え差額 被扶養者 通知を送付 全て 男女 1 既 人間ドック 存 【目的】疾病の早期発見・早期治療により 健康の回復を図る 【概要】対象者へ年度に一回費用補助 被保険者 被扶養者 全て 男女 35 7 既 インフルエンザ予防接種 【目的】小児呼吸器系医療費低減 存 補助 【概要】未就学児への費用補助 被扶養者 全て 男女 1 5 既 電話相談事業 存 【目的】電話健康相談、メンタルヘルスカウン セリング等により早期の適切な受診を促す 被保険者 【概要】外部委託による電話相談、カウンセ 被扶養者 リング 全て 3 新 生活習慣病重症化予 規 防 【目的】生活習慣病リスク保有者の重症化 予防、医療機関受診促進 【概要】生活習慣病リスク保有者(高血 圧・高血糖)に対し、受診勧奨通知及び 生活習慣改善のための保健指導を実施す る。 被保険者 被扶養者 6 既 前期高齢者訪問健康 存 指導 【目的】前期高齢者の医療費適正化 【概要】自宅訪問や電話による保健指導 1 既 乳がん検診 存 7 実 対象者 施 主 実施計画 平成27年度 目標(達成時期 : 平成29年度末) 平成28年度 平成29年度 アウトプット アウトカム 一人あたり調剤医療費の削 減 基準 対象 者 1 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) ジェネリック医薬品使用率: 60%以上 全員 1 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 特定健診代用とする被扶養 受診者の医療費の減少 配偶者受診率:30% (レセプトにより確認する) 全員 1 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 補助実施率:30% 男女 全員 1 健康相談とメンタルヘルスカウンセ リングの相談窓口を一本化。 継続(見直し実施) 機関誌や他の広報を通じて周 知・PRを強化する。 継続(見直し実施) 利用者の増加 全て 男女 基準 対象 者 1 受診勧奨値を超えているにも関 わらず、医療機関への受診がない 対象者へ手紙などで受診勧奨。 継続(見直し実施) 対象者抽出にあたっては産業保 健指導と重複しないよう事業主と 協議して行う。 継続(見直し実施) 対象者への手紙発送: 50%以上 対象者への架電:10%以 上 被扶養者 全て 男女 63 ~ 74 全員 1 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 利用者増 利用者の健診受診率増 【目的】疾病の早期発見・早期治療 【概要】現状の健診補助に加えて新たに実 施。年度に一回費用補助。 被保険者 被扶養者 全て 女性 35 全員 1 補助制度導入に向け、既存の契 約健診機関との協議を行う。補 事業実施(健診制度改 助制度見直しのための準備を行 定) う。 継続(見直し実施) 健診制度等の見直し会議の 検診受診率の前年比増: 開催:1回以上 10%以上 事業主・従業員を通じた受 検診受診率:50%以上 診促進:1回以上 既 事業所レク・スポーツ大 存 会補助 【目的】運動による健康増進奨励 【概要】事業所主催のレク・スポーツ大会へ 規程に則り一部費用補助 被保険者 被扶養者 全て 男女 全員 2 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 利用者増 7 既 ウォーキングキャンペーン 存 【目的】健康保持・増進、ウォーキングの習 慣づけ 被保険者 【概要】申込者に歩数計を貸与。期間内に 被扶養者 目標を立てて自己管理し、記録をつける。 全て 男女 全員 1 継続(見直し実施) 参加者アンケートの回収率を高 め、満足度や行動変容など評価 継続(見直し実施) を行う。 現在のニーズに合う新しい歩数計 の購入も検討する。 継続(見直し実施) キャンペーン参加者:50人 以上 キャンペーン参加者の行動 変容:改善80%以上(終 了時アンケート調査により確 認) 7 既 虫歯予防キャンペーン 存 【目的】小児歯磨きの習慣づけ・歯科医療 費の低減 【概要】小学生までの親子ペア対象。申込 者にオーラルケアセットを支給し、一か月記 録表をつけ提出する。 被保険者 被扶養者 全て 男女 基準 対象 者 1 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 参加者増 アンケート回収率:70% 参加者の行動変容:改善 80%(終了時アンケート調 査により確認) 7 【目的】風邪予防・うがい手洗いの習慣づけ 既 被保険者 うがい手洗いキャンペーン 【概要】申込者にうがい薬とハンドソープを支 存 被扶養者 給し、一か月間記録表をつけ提出する。 全て 男女 全員 1 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) アンケート回収率:70% 参加者の行動変容:80% (終了時アンケート調査に より確認) 宣 伝 疾 病 予 防 注2) ~ 6 継続(見直し実施) 補助対象者の医療費低減 (レセプトにより確認する) 対象者の継続受診(サンプ リングアンケート調査、レセプ トにより確認) 19/20 23244 - いすゞ自動車健康保険組合 STEP3 保健事業の実施計画 そ 予算 の 科目 他 「全健保組合共通様式」 注1) 注2) 対象者 事 業 分 事業名 事業の目的および概要 資格 対象 性別 事業所 4 既 新生児健康支援 存 【目的】小児医療費低減のため情報提供 【概要】新生児扶養申請時に新生児冊子 を配布 被扶養者 全て 男女 7 既 契約スポーツクラブ 存 【目的】健康保持・増進 【概要】スポーツジムの費用補助(法人料 金で施設利用) 被保険者 被扶養者 全て 4 既 介護・健康教室 存 【目的】健康づくりの意識づけ・動機づけ・医 療費低減のための情報提供 被保険者 【概要】他健保と共同実施している介護・健 被扶養者 康教室の費用補助(全額) 全て 年齢 0 ~ 0 実 対象者 施 主 実施計画 平成27年度 目標(達成時期 : 平成29年度末) 平成28年度 平成29年度 アウトプット 1 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 男女 全員 1 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 利用者増 男女 全員 1 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 継続(見直し実施) 利用者増 【目的】定期健診結果・治療結果の把握、 母体企 受診勧奨のため 被保険者 男女 業 【概要】定期健診結果に基づく産業医指導 基準 対象 者 2 特定保健指導や生活習慣病重 症化予防のための指導と重複し 継続(見直し実施) ないよう、事業主産業保健と連 携し、情報共有を行う。 継続(見直し実施) 事業主との協議:1回以上 ( 全員 アウトカム 3 法 定 産業医指導 ) 置 な し 既 存 ( 予 算 措 ) 注1) 1.健康診査 2.健康診査後の通知 3.保健指導 4.健康教育 5.健康相談 6.訪問指導 7.その他 注2) 1.健保組合 2.事業主が主体で保健事業の一部としても活用 3.健保組合と事業主との共同事業 20/20
© Copyright 2024 ExpyDoc