健康被害に関する報告への対応について(PDF

『機能性表示食品制度』前夜祭
第1部 機能性表示食品制度に備える
◎健康被害に関する報告への対応について
㈱山田養蜂場 研究所 所長 橋本 健
安倍総理「成長戦略第3弾スピーチ」H25年6月25日
健康食品の機能性表示を解禁します。
規制改革実施計画(平成25年6月14日閣議決定)
食品の機能性について、国ではなく企業等が自らその科学的根
拠を評価した上でその旨及び機能を表示できる米国のダイエ
タリーサプリメントの表示制度を参考にし、
企業等の責任にお
いて科学的根拠のもとに機能性を表示できるものとし、かつ、
一定のルールの下で加工食品及び農林水産物それぞれにつ
いて、安全性の確保(生産、製造及び品質の管理、健康被害
情報の収集)も含めた運用が可能な仕組みとすることを念頭
に検討を行う。
米国機能性表示制度
健康食品cGMP
構造機能表示
健康被害報告制度
AERS
米国健康被害報告制度
AERS
重篤被害の報告
1)死亡に至るもの
2)生命を脅かすもの
3)治療のための入院、又は入院もしくは
治療の延長が必要なもの
4)後遺症が残るもの又は重大な障害、
機能不全に陥るもの
5)後世代における先天性の異常を来すもの
6)その他重篤と判断されたもの
2008年
米国健康被害報告制度
医薬品
AERS
健康食品
2008年の年間件数
2008-2011年
年間平均件数
死亡件数:106,000件
死亡件数:23件
重篤件数:1,577件
健康食品消費者:1.57億人
安全性の確保
機能性の根拠
健康食品GMP
健康被害報告体制
表示の内容
機能性表示食品の届出等に関するガイドライン(案)
対象食品になるかの判断
安全性の確保
生産・製造及び品質の管理
健康被害の情報収集体制
機能性の根拠
表示の内容
届出
www.caa.go.jp/foods/pdf/150219_shiryou4.pdf
別紙様式(IV)
健康被害の情報収集体制
例:健康相談窓口
商品に記載した表示と同じもの
(同上)
(同上)
例:月曜日-金曜日 9:00-22:00
消費者庁のウェブサイトで公開されない例外事項
・安全性試験報告資料(社内資料等、公開されていないもの)
・製品規格書等食品の企画を示す文書
・分析成績書
・定量試験の方法を示す文書
・健康被害の情報収集にかかわる事項
・組織図
・連絡フローチャート
・個人を特定できる情報及び法人の印影
健康被害対応窓口
(消費者相談窓口)
組織図の必須要件
JADMAサプリメント部会
登録制アンケート結果
相談担当者の資格
組織図の推奨要件
JADMAサプリメント部会
登録制アンケート結果
健康被害への対応フロー・マニュアル
整備状況
連絡フローチャート
OK
JADMAサプリメント部会
登録制アンケート結果
健康被害報告体制の構築
1) 健康相談窓口を開設
電話・メール・FAX・手紙 等
2) お客様対応部員に「健康被害聞き取り票」
3) 健康相談窓口に「因果関係」・「重篤度」が
判断できる有資格者あるいは相当者の配置
4) 品質保証担当部署との連携での原因究明
「当該ロット、当該商品の問題点把握」
5) 迅速な全社的意思決定の機関とルール決定
(報告、回収)
健康相談窓口業務
● 当該商品の回収依頼
● 情報収集
● 分析
● 報告
● 記録
情報収集
健康被害情報収集のツール
国立健康栄研・情報センター
梅垣敬三センター長
健康被害情報収集のツール
(賞味期限、製造番号)
健康被害情報収集のツール
健康被害情報収集のツール
健康被害情報収集のツール
健康被害情報収集のツール
対処
アナフィラキシーショックを見逃すな!
社団法人全国ローヤルゼリー公正取引協議会「ローヤルゼリーによるアナフィラキシー対応マニュアル」配布資料
直ちに病院への急行を薦める症状
(救急車を呼ぶ)
● 息苦しさ (ゼイゼイと呼吸が乱れる・呼吸困難)
● 顔がパンパンにはれる
● 繰り返して嘔吐・下痢の症状が見られる
● めまいがひどく立つことが出来ない
● 顔色が異常に悪くなる
● 意識がない
* 中度~重度の食物アレルギー症状 *
評価
● 因果関係
● 重篤度
<Adverse Events Causality Assessment Tool for Health Food>1)
本評価はあくまでもスクリーニング目的で使用するものです。
国立健康栄研・情報センター
梅垣敬三センター長
Lack of information
はい
はい
いいえ
いいえ
摂取中止・減量により観察され
た有害事象は和らぎましたか?
□ 情報不足・評価不能
不詳
その有害事象は、健康食品の
摂取後に起こりましたか?
その有害事象は、他の要因
*1の影響が考えられますか?
いいえ・不詳
その有害事象は客観的証拠*2
中止・減量をしていない、
によって確かめられましたか?
不詳
その有害事象は再摂取
で再現しましたか?
Unlikely
□ 関連なし
はい
いいえ
不詳
Possible
□ 可能性がある
はい
以前に同じかあるいは類似の健康
食品または医薬品で同様の有害事
いいえ・
Highly possible
再摂取をしていない 象があらわれましたか?
いいえ
□ 可能性がより
不詳
はい・不詳
はい
その有害事象は客観的証拠 *2 に
よって確かめられましたか?
いいえ・不詳
その有害事象は、他の要因 *1 の
影響が考えられますか?
その有害事象は客観的証拠*2に
よって確かめられましたか?
いいえ・不詳
はい
強くある
はい
いいえ
はい・
不詳
Probable
□ 確からしい
Highly probable
□ 非常に確からしい
*1 他の要因としては、基礎疾患や合併症の病態、併用薬やほかの健康食品の摂取などを考慮します。
*2 客観的証拠とは、当該健康食品に含まれる成分に関してDLST、パッチテストなどの特異的な検査によって
確認されたものです。
重篤度評価
重篤
1)死亡に至るもの
2)生命を脅かすもの
3)治療のための入院、又は入院もしくは
治療の延長が必要なもの
4)後遺症が残るもの又は重大な障害、
機能不全に陥るもの
5)後世代における先天性の異常を来すもの
6)その他重篤と判断されたもの
非重篤
不明
報告
・ 因果関係が確実にあり
・ 症状の重篤度
健康被害の発生及び拡大の恐れがある場合
消費者庁、保健所へ速やかに報告
例:組織図
社長/取締役会
統括対応PJ
【回収指示】
製造本部
出荷部
品質保証部
【統括・報告】
製造部
営業本部
お客様相談室
【収集・分析】
インバウンド