仁科記念棟ホットラボ室における密封されていない放射性同位元素の使用に係る細則 仁科記念棟ホットラボ室における密封されていない放射性同位元素の使用に係る細則 (目的) 1. この内規は、理化学研究所本所及び和光研究所放射線障害予防規定実施細則第 18 条の規定 及び仁科記念棟放射線管理区域群にかかわる内規第 10 条に基づき、仁科記念棟内ホットラ ボ室並びにリニアック棟内核化学実験室(以下ホットラボ室という)内における密封されて いない放射性同位元素(以下非密封 RI という)の安全取り扱い並びに緊急時の措置その他 必要な事項について定める。 (ホットラボ室立ち入り者の制限) 2. 次の(1)~(3)を満たす者のみが、ホットラボ室に立ち入ることが許される。 (1)安全管理部長より放射線業務従事者として承認されているもの。 (2)仁科記念棟放射線保安責任者又は同代理者が行う「仁科記念棟放射線管理区域群にか かわる内規」の教育訓練を受講した者。 (3)仁科記念棟ホットラボ室保安責任者又は同代理者(以下保安責任者などという)が行 う「仁科記念棟ホットラボ室における密封されていない放射性同位元素の使用に係る内 規」の教育訓練を受講した者。 ただし、(1)~(3)を満たさなくとも、あらかじめ保安責任者等の承認があれば、非密封 RI を使用すること以外の目的(工事、点検、見学等)に限りホットラボ室に立ち入ることがで きる。 (ホットラボ室への立ち入り) 3.(1)ホットラボ室は、常時、施錠されている。ホットラボ室へ立ち入る者は、放射線管理室 にてホットラボ室の鍵を借りること。使用後、速やかに鍵を放射線管理室に返却するこ と。ただし、リニアック棟内核化学実験室を除く。 (2)ホットラボ室へ立ち入るものは、ホットラボ前室で専用の履物に履き替え、専用の作 業着を着用すること。 (3)ホットラボ室専用の作業着、履物などを着用したままホットラボ室及びホットラボ前 室以外の区域へ出てはならない。 (4)ホットラボ室から退出する際は、ホットラボ室前に備え付けられたハンドフットクロ スモニタで必ず手足、衣服などの汚染検査を行うこと。汚染が発見された場合は、保安 責任者などに連絡し、その指示のもとに除染等必要な措置を講ずること。 (5)ホットラボ室で非密封 RI が使用されている時は、使用者及びホットラボ室に立ち入る もの全員が、ルクセルバッジの他に保安責任者などが管理するポケット線量計を胸部又 は腹部に着用すること。ポケット線量計が示す数値がμSv を単位として 1 日で 200 に 達しないように注意して作業すること。 (物品の搬入、搬出) 4.(1)ホットラボ室には、作業に必要なもの以外の物品を持ち込んではならない。ホットラボ 室に持ち込む全ての物品は、その所有者が明らかであるようにすること。他の所有者の 物品などを無断で使用しないこと。 (2)ホットラボ室で使用した物品をホットラボ室から持ち出す者は、持ち出す物品の上面、 側面のみならず底面についても十分に汚染検査を行うこと。検査の結果、汚染が認めら れた物品については、保安責任者などに連絡し、その指示に従うこと。 (物品の長期設置) 5. 搬出入の困難な重い物や複数の実験グループが使用する測定器などのように、長期にわた って設置を希望する機器の設置については、担当の実験責任者が保安責任者などに[仁科記 1 仁科記念棟ホットラボ室における密封されていない放射性同位元素の使用に係る細則 念棟ホットラボ室内機器長期設置願]を提出し、その指示に従うこと。 (非密封 RI の使用許可条件と制限) 6.(1) ホットラボ室で使用する非密封 RI の種類及び数量は別紙 (http://www.rarf.riken.jp/new/ サイト内の「加速器施設における放射線関係の使用許可条件」)に示す通りであり、保 安責任者等が実験責任者の申請により許可した核種及び数量に限る。 (2)ホットラボ室における非密封 RI の使用は、理研加速器施設で生成する核種を使用する 実験が優先され、保安責任者は同室における非密封 RI 使用を制限できる。 (非密封 RI の運搬) 7. 非密封 RI または非密封 RI によって汚染されたものを運搬しようとする者は、理化学研究 所本所放射線障害予防規程実施細則第 8 章に従い、行うこと。 (非密封 RI 使用の手続き) 8.(1)非密封 RI を使用する実験責任者は、あらかじめ、[非密封放射性同位元素使用計画書] (http://common.riken.jp/office/safety-center/forms/forms/radiant_ray/planning/08-4 .doc)(以下使用計画書という)を業務管理担当に提出すること。 (2)RI の生成の際に使用を目的としない RI(以下放射化物という)が副生産物として生成 される場合には、主要な放射化物の種類、数量及びその放射化物の分離の有無(分離す る場合はその方法)を使用計画書に記入すること。 (3)非密封 RI の使用計画は、安全審査委員会の審査を受け、管理区域責任者、保安責任者、 安全管理部長の承認及び放射線取扱主任者の確認を受けること。 (4) 使用計画書の有効期限は 4 月 1 日から翌年 3 月 31 日までの年度内の最大 1 年間とする。 (5)参加者や核種の追加など、使用計画書の内容を変更したい時は、[放射性物質使用計画 書一部変更願] (http://common.riken.jp/office/safety-center/forms/forms/radiant_ray/planning/08-1 .doc)を業務管理担当に提出すること。 (6)実験責任者は、[放射性物質等入手申請書] (http://common.riken.jp/office/safety-center/forms/forms/radiant_ray/ri/06-2.doc)を 安全管理部長に提出し、その指示に従うこと。 (7)非密封 RI の保管は、RI 貯蔵室のホットラボ室専用貯蔵箱に限る。RI を入庫または出 庫するときは、貯蔵室に備えられた[非密封 RI の保管記録簿]に必要事項を記入する こと。 (8)非密封 RI を使用するときは、[非密封放射性物質の使用・保管・廃棄記録簿]に記入 すること。 (9)実験責任者は、安全管理部長に承認された[非密封放射性同位元素使用計画書]のコピ ーとともに[放射性物質等入手申請書]のコピーを実験計画の 2 週間以上前に保安責任 者などに提出し、その指示に従うこと。 (非密封 RI に係る注意) 9.(1)非密封 RI は一人で使用することを禁止する。また、理研における主任研究員、チーム リーダー、部長、室長、准主任研究員、副主任研究員、専任研究員、先任研究員、研究 員、先任技師、技師、仁科センター研究員、仁科センター技師、協力研究員、基礎科学 特別研究員、リサーチアソシエイト、JRA、有給共同研究員以外の者のみでの使用も禁 止する。 (2)実験を開始する前に、使用するフード・実験台及びこれらの周囲の床などの汚染検査 を行うこと。また、使用するフード・実験台及び床上にポリエチレンろ紙を貼ること。 (3)非密封 RI を扱う際には必要に応じて手袋・マスク・腕カバー等の防護具を着用するこ と。 (4)使用中のフード・実験台などには実験課題番号、実験責任者の所属・氏名、使用する 2 仁科記念棟ホットラボ室における密封されていない放射性同位元素の使用に係る細則 非密封 RI 及び主要な放射化物の種類・数量、使用期間などを明示すること。 (5)電気炉・拡散ポンプなどの冷却水や水流ポンプは循環方式のものを用いること。 (6)壁・床・貯蔵庫などにガムテープなどの固着性テープを使用してはならない。 (実験終了後の整理整頓) 10.(1)放射化した物品等は、仁科記念棟放射化物品置き場に保管すること。それ以外の場所 に保管したい場合は、保安責任者などに連絡し、その指示に従うこと。 (2)実験に使用した器具・試薬などの全ての物品をフード・実験台・流しから撤去して、 実験開始前と同じ状態に戻すこと。 (3)実験に使用したフード・実験台・流し及びこれらの周囲の床を自ら汚染検査を行うこ と 。 ま た 、 [ 非 密 封 放 射 性 物 質 使 用 終 了 報 告 書 ] (http://common.riken.jp/office/safety-center/forms/forms/radiant_ray/planning/08-5 .doc)に所定の事項を記入し、保安責任者などに提出すること。 (4)[非密封放射性物質使用終了報告書]には、廃業する主要な放射化物についてもその 種類・数量を記入すること。 (5)RI 廃棄物の分類 ・可燃物:紙類(ポリエチレン濾紙を含む)、布類、木片等 ・難燃物:プラスチックチューブ、ポリバイアル、ポリシート、ゴム手袋等 ・不燃物:ガラス、塩化ビニル製品、アルミ箔、鉛含有物、テフロン製品、シリコンチ ューブ、注射針等 ・非圧縮性不燃物:コンクリート片、金属塊(鉄骨、パイプ、鋳物等)、塩化ビニル(厚 手)、陶器、機械機器、多量のガラス板、土砂等 ・無機液体:水溶液(無機廃液)pH 2~12(pH 調整には塩素を含む試薬を使用しない こと) (放射性廃棄物の保管) 11.(1)放射性廃棄物は、実験終了後、所定の分類を行い、仁科記念棟保管廃棄室に運び、保 安責任者などの立会のもとで所定の容器に格納すること。 (2)放射性廃棄物を収納する所定の容器は次の容器とする。ただし、核燃料物質、α線放出 核種ならびにヒ素含有試料の廃棄物は、それぞれ専用の容器に廃棄すること。 イ 可燃物は 50 リットルのドラム缶 ロ 難燃物は 50 リットルのドラム缶 ハ 不燃物は 50 リットルのドラム缶 ニ 非圧縮性不燃物は 50 リットルのドラム缶 ホ 無機液体は 25 リットルのポリ容器 (3)放射性廃棄物が固体の場合は、放射性廃棄物を収納したポリ袋と指定のファイルに放射 性廃棄物の内容などを記載した[放射性廃棄物の廃棄シール]を貼付すること。 (4)放射性廃棄物が無機液体の場合は、中性にして(2)ホの 25 リットルのポリ容器に液体 を移し、放射性廃棄物の内容物などを記載した[放射性廃棄物の廃棄シール]を指定の ファイルに貼ること。 (緊急時の措置) 12.(1)火災などの災害が起こったときには、直ちに実験を停止し、周囲の者に知らせた後に 避難すること。避難した後、直ちに災害の状況を守衛所に連絡すること。余裕があれば、 初期消火などの処置を行うこと。 (2)身体、装具、または施設に汚染が認められた時には、直ちに保安責任者などに連絡し、 その指示に従うこと。 (その他) 13.この内規に定められていない事項については、安全管理部長、保安責任者(仁科記念棟放射 3 仁科記念棟ホットラボ室における密封されていない放射性同位元素の使用に係る細則 線管理区域群担当)又は保安責任者などの指示を仰ぐこと。 付則 1. この内規は、1989 年 9 月 25 日から施行する。 2. 改正、施行 1998 年 12 月 1 日 3. 改訂、施行 2004 年 4 月 1 日 4. 改訂、施行 2009 年 4 月 1 日 4
© Copyright 2024 ExpyDoc