全国知事会主導で 全国規模の効果的な広域応援を可能 にする災害対応

2015.05.26
全国知事会主導で
全国規模の効果的な広域応援を可能
にする災害対応の仕組みを構築する
京都大学防災研究所
林 春男
2015.05.26
災害対応過程のモデル化(何を・いつ)
時間経過
失見当期短縮
(状況認識の統一)
災害対応業務遂行
いのちを守る
社会のフロー
を復旧する
社会のストック
を再建する
マネジメント業務
(計画立案・資源管理)
1Hr
10Hrs 102Hrs 103Hrs 104Hrs 105Hrs
2015.05.26
個別努力
課題解決
GISの専門家と防災の専門家との協力
チーム活動
共通目標
◆ガバナンス(Governance) 組織体制の整備
◆運用フローの標準化(SOP: Standard Operation Procedure)
◆テクノロジ
COTS(Commercial Off The Shelf)の導入
◆研修・訓練 ブリーフィングブックの活用
◆実際の利活用場面の拡充
段階的な整備:リーダーシップ・計画・組織
間連携・システム整備・文書化
2015.05.26
災害対応支援情報ポータル
オープンデータ
静的情報
組織のトップ
SDI
Web-GIS
Information
Products
災対本部
情報カタログ機能
YouTube
情報提供機関
動的情報
Twitter
SNS
災害対応現場
2015.01.07
組織トップのためのストーリーマップ
による状況認識の統一
全国知事会主導で全国規模の効果的な広域応援を可能にする災害対応の仕組みを構築する
京都大学防災研究所 林 春男
なぜか
1) 災害対応は野戦である。いつ、どこで災害が起きるかわからないから。
2) 災害が発生すると、そこにいる人たちで、まず対応する。
3) 大部分の災害はそれで収束する。これが災害対応の一義的責任は市町村という意味。
4) しかし規模の大きな災害になると、地元の対応資源だけでは不足し、他地域からの応援を必要
となる。
5) 21 世紀前半発生が危惧される南海トラフ地震や首都直下地震を念頭に置くと、全国的規模で
の応援を可能にする仕組みとして構築することが大切。
6) この仕組みは、頻繁に発生する小規模な災害でも、滅多に起きない大規模な災害でも、2020
年の東京オリンピック・パラリンピックでも、基本的に同じ対応が可能になるようにデザイン
する。
時間経過
1Hr
10Hrs 102Hrs 103Hrs 104Hrs 105Hrs
失見当期短縮
(状況認識の統一)
災害対応業務遂行
いのちを守る
社会のフロー
を復旧する
社会のストック
を再建する
マネジメント業務
(計画立案・資源管理)
なにを整備するか
7) 広域応援を可能にする仕組みには、3 つの整備すべき点がある
a) 状況認識の統一を可能にする情報処理の仕組みの確立
b) 効果的な災害対応を実現する標準的対応計画の確立
c) 効果的な組織運営を実現する組織マネジメントの仕組みの確立
8) 状況認識の統一を可能にする情報処理の仕組みについては、webGIS を活用した情報処理シス
テムの構築とそれを用いた情報処理手順の標準化が必要
9) 効果的な災害対応を実現する標準処理手順の確立には米国の ESF を参考にし、防災基本計画
に規定する活動を効果的に実施できる業務手順の標準化が必要
10) 効果的な組織運営を実現する組織マネジメントに関しては、JISQ22320 に準拠した組織
運営法を確立することが必要
11) 広域応援を可能にする仕組みを普及させるために、人材育成のための研修・訓練の仕組み
を開発する
12) まずは状況認識の統一を可能にする情報処理手順の標準化から始めてはどうか
13) こうした日本の試みが、将来結果として世界のモデルとなればよい。