別添7 大阪市交通局 建物運営管理業務委託(長期継続) (その2) 【総則】 1 目的 本総則は、大阪市(以下「甲1」という。 )及び大阪交通労働組合(以下「甲2」という。 ) (以下 「甲1」及び「甲2」を総称して「甲」という。)が受託者(以下「乙」という。)に、本件境川 MT ビル(以下「本件不動産」という。 )に係るプロパティ・マネジメント業務(以下「PM 業務」 という。 )及びビル・マネジメント業務(以下「BM 業務」という。 ) (以下総称して「本件業務」と いう。 )を委託するのに際し、その履行に必要な仕様を定め、本件業務を合理的かつ効率的に実施す ることを目的とする。また、乙は、本総則に従い、誠実かつ善良な管理者の注意義務をもって本件 業務を履行しなければならない。 2 業務委託 物件 (1) 名称 境川 MT ビル 所在地 大阪市西区境川一丁目29番1 住居表示 大阪市西区境川一丁目1番54号 構造 鉄筋コンクリート造、地上4階、塔屋1階建 用途 事務室及び倉庫 1階:甲1所有 2~4階:甲2所有 面積 建築面積:659.46 ㎡、敷地面積:992.83 ㎡、延床面積:2191.88 ㎡ (甲1貸室面積:315.40 ㎡、甲2専有面積:1078.20 ㎡、 駐車場面積:207.28 ㎡、共用面積:591.00 ㎡) 3 契約期間 平成 28 年 10 月 1 日から平成 32 年 3 月 31 日までとする。 ただし、平成 28 年 9 月 1 日から同月 30 日までは、引継ぎ(実地訓練等を含む。 )期間とする。 引継ぎ期間中において、乙は、現行の建物運営管理業務請負者から設備等の保守点検や運転操作 等に関する業務の引継ぎを受け、また、乙は本件業務を円滑に遂行できるよう本件業務に従事する 者に対して業務内容の研修等を行うものとする。 また、乙は、契約期間終了年度の平成 32 年 3 月 1 日から同月 31 日までの間に次期事業者に対し て引き継ぎを行うものとする。 なお、引継ぎ期間中に必要な一切の経費は乙の負担とする。 4 業務内容 (1) PM 業務の範囲は次のとおりとし、詳細については別紙【細則】に定める。 (ア) 本件不動産の運営に関する管理業務(オペレーション業務) (イ) 本件不動産のテナント募集関連業務(リーシング・マネジメント業務) (ウ) 本件不動産の工事監理に関する業務(コンストラクション・マネジメント業務) (エ) 本件不動産の年度事業計画策定、月次報告に関する業務(定期報告業務) (オ) 上記の業務に附帯する事務手続等の業務 (2) BM 業務の範囲は次のとおりとし、詳細については別紙【保守点検業務委託仕様書】 (以下「仕 様書」という。 )に定める。 (ア) 自動ドア保守点検 (イ) 高圧受変電設備保守点検 (ウ) パッケージ型空気調和機保守点検 (エ) 受水タンク・高架タンク等保守点検 (オ) ポンプ(給水設備関連)保守点検 (カ) 飲料水(給水整備)水質管理 (キ) 消防用設備等保守点検 (ク) 昇降機保守点検 (ケ) 電動シャッター設備保守点検 5 業務委託料 (コ) 清掃業務 (サ) 塵芥処理業務 (シ) 機械警備業務(防犯カメラリースを含む) (ス) その他 (1) 業務委託料の月額(消費税及び地方消費税を含む。 )は、次に掲げるものの合計額とし、甲は 毎月乙からの請求に基づき、翌月末日までに乙に支払うものとする。 (ア) PM 業務委託料 (固定委託料) ・入札書記載の PM 業務委託料(固定) (月額・税抜)に100分の108(以下「消費 税率」という。 )を乗じて得た額とする。なお、甲 1 及び甲2各々の委託料の内訳は、 それぞれの建物の専有面積の割合で案分するものとする。 (歩合委託料) (※甲1のみ) ・本件不動産ごとのテナントから徴収した賃料(月額・税抜)と共益費(月額・税抜)の 合計額に対して、 「大阪市交通局建物運営管理業務委託契約書(長期継続) (その2) 」 第5条(1)イ記載の歩合率を乗じて得た額に消費税率を乗じて得た額とする。なお、 歩合委託料は、上記の固定委託料に加算する。 (イ) BM 業務委託料 ・入札書記載の BM 業務委託料(固定) (月額・税抜)に消費税率を乗じて得た額とする。 なお、甲 1 及び甲2各々の委託料の内訳は、それぞれの建物の専有面積の割合で案分す るものとする。 (2) 次に掲げるものについては、業務委託料に含むものとする。 (ア) 甲乙のいずれが実施するかは問わず、工事、修繕等の実施にあたって、乙が行う施工業者 等関係先に対して行う監督、指導、調整、確認及び検査などの施工監理業務並びにテナン ト等関係先との調整に必要となる費用 (イ) 本件業務を遂行するうえで必要となる、通信運搬費、消耗品費(蛍光灯、管球類、安定器 等を含む。 )及び衛生消耗品費(トイレットペーパー、手洗い用水石鹸、ゴミ袋等)等 (ウ) 光熱水費 当局が別途設置する飲料自動販売機に係る電気料金も含む。 (3) 次に掲げるものについては、業務委託料に含まず、甲1は乙に対して別途支払うものとする。 (ア) 宅地建物取引業法第 46 条に基づく貸借の代理又は媒介に関して受けることのできる報酬 (テナント賃貸料の1か月) (消費税及び地方消費税を含む。 ) (イ) 甲1の指示によるテナント募集に用いるパンフレットや看板等の作成に必要となる費用 (4) (3)(イ)に定める費用について、乙は、複数者の見積もり等を甲1に提出し、甲1の承認を得るも のとする。 6 契約の保証 乙は本契約の締結と同時に、契約保証金として、5-(1)-(ア)及び(イ)の業務委託料(月額合計)を 一年あたりの額に換算した額(消費税及び地方消費税を含む。)の100分の10以上の額(ただし、 千円未満の端数については切り上げ。)を甲に納付しなければならない。なお、契約保証金につい ては入札保証金より充当するものとする。また、甲1・甲2各々の契約保証金の内訳は別途通知す るものとする。 7 適用範囲 (1) 本件業務の履行にあたっては、契約書、仕様書等(図面に記載する仕様事項を含む。 )及び下 表の図書(ただし、本件業務に関係のない事項については適用しない。 )によること。なお、各図 書においては、 「工事」を「業務」と読み替えるものとする。 名称 監修・発行 監修:国土交通省大臣官房官庁 営繕部 ① 建築保全業務共通仕様書 平成 25 年版 ② 公共建築工事標準仕様書(建築工事編) 平成 25 年版 ③ 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編) 平成 25 年版 ④ 公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編) 平成 25 年版 ⑤ 公共建築設備工事標準図(機械設備工事編) 平成 25 年版 監修:国土交通省大臣官房官庁 営繕部設備・環境課 ⑥ 公共建築設備工事標準図(電気設備工事編) 平成 25 年版 発行:㈳公共建築協会 ⑦ 昇降機設備工事 別冊標準仕様書 平成 27 年 4 月版 ⑧ 建築工事 別冊標準仕様書 平成 26 年 4 月版 ⑨ 機械設備工事 別冊標準仕様書 平成 26 年 4 月版 ⑩ 電気設備工事 別冊標準仕様書 平成 26 年 4 月版 ⑪ 請負工事等受注者提出書類書式 平成 27 年 4 月版 発行:㈶建築保全センター ㈶経済調査会 監修:国土交通省大臣官房官庁 営繕部 発行:㈳公共建築協会 監修:大阪市交通局 (2) 上記図書の入手については、次の方法によること。 ア ①~⑥の図書は、国土交通省官庁営繕部ホームページの下記アドレスよりダウンロードを行 うこと アドレス http://www.mlit.go.jp/gobuild/kijun_index.htm イ ⑦~⑪の図書は、大阪市交通局ホームページの下記アドレスよりダウンロードを行うこと なお、ダウンロードに際しては、閲覧用ID・パスワードの取得が必要となるため、下記ア ドレスより閲覧用ID・パスワード発行依頼書を入手し、必要事項を記入のうえ、大阪市交通 局 経営管理本部調達部調達課に提出すること。 アドレス http://www.kotsu.city.osaka.lg.jp/business/contract/choutatsu/info.html (大阪市交通局ホームページ>入札・契約情報>調達部調達課の案件>入札契約に関するお知らせ) 上記手続き等に関する問合せ先 大阪市交通局 経営管理本部調達部調達課 電話 06-6585-6251 8 施設の提供 甲は、本件業務の実施にあたり、乙が必要とする管理人室等、常駐する施設は提供しない。 9 再委託等の 乙は、本件業務の全部を一括して第三者に委任し又は請け負わせてはならない。ただし、次の各 禁止 号に定める条件を満たす者であり、かつ甲の書面による承諾を得た者に対し、PM 業務の一部、BM 業務の全部又は一部を乙の責任において再委託することができる。 (1) 再委託に係る業務に関して規制する法律に基づく資格、免許、登録等を受けている者である こと。 (2) 信用力等に照らし、再委託に係る業務の継続的な遂行が可能な者であること。 (3) 再委託に係る業務と同種の業務に関する実績及び当該業務の内容に即した人材の確保の状 況等に照らし、再委託に係る業務を的確に遂行する能力を有する者であること。 (4) その他、再委託に係る業務を遂行するうえで、甲が認める者であること。 10 乙の誓約事 項 乙は、本契約の期間中、以下の事項を遵守することを誓約し、また、本件業務を再委託する場 合には、再委託先にも遵守させるものとする。 (1) 適用法令、所轄行政庁の指導、裁判所の決定・命令及び本契約の規定に従い、本件業務を適 正に遂行すること。 (2) 本契約に基づき乙が有する一切の権利につき、第三者に対する譲渡、担保差し入れ、信託、 その他の処分を行わないこと。 (3) 本契約において、本件不動産に係る甲の権利及び利益を害し若しくは害する恐れのある行為 を行わないこと。 (4) 本契約の締結及び履行につき必要となる行政機関等の許認可、同意、通知及び登録等を本契 約の期間中、有効に維持すること。 (5) 本件不動産の状況又は管理若しくは処分の方針に照らして、不必要な取引を行わないこと。 (6) 本件業務の履行にあたっては、常に安全作業に努めること。 (7) 本件業務の履行にあたっては、本件不動産敷地内において禁煙とする。 11 関係図書の 管理 12 業務記録 乙は、本件業務の履行にあたり、作成又は受理した図書、書類、CD-R 等電磁的記録の著作権及 び所有権は甲に帰属するものとし、乙は、契約満了時には直ちに甲に引き渡すものとする。 乙は、甲と協議し改造又は取り換え等をした機器等については、その記録を整備したうえで甲に 提出するものとする。 13 報告書の書 報告書の書式は、本仕様書において指定する場合を除き、甲と協議のうえ作成すること。 式 14 服装等 業務関係者は、業務及び作業に適した統一した制服、履物等で業務を実施することを原則とする。 また、身元が分かるよう名札または腕章を着用すること。 15 その他 本件不動産は、甲1及び甲2の区分所有建物であり、公募・入札手続きについては、甲1が行う ものとし、業務委託契約については、甲1、甲2及び乙との三者契約とする。 別添8 大阪市交通局 建物運営管理業務委託(長期継続) (その2) 【細則】 (PM業務の範囲) 1 大阪市交通局(以下「甲1」という。 )及び大阪交通労働組合(以下「甲2」という。) (以下「甲 1」及び「甲2」を総称して「甲」という。 )は、以下のPM業務を受託者(以下「乙」という。 ) に委託し、乙はこれを受託する。なお、詳細は次項以降に定めるものとする。 (1) 本件不動産の運営に関する管理業務(オペレーション業務) (2) 本件不動産のテナント募集関連業務(リーシング・マネジメント業務) (3) 本件不動産の工事監理に関する業務(コンストラクション・マネジメント業務) (4) 本件不動産の年度事業計画策定、月次報告に関する業務(定期報告業務) (5) 上記の業務に附帯する事務手続等の業務 (オペレーション業務) 2 本細則1(1)のオペレーション業務の内容は次のとおりとする。 (1) 運営管理業務の統括 乙は、本件不動産の運営管理に関する統括的な計画を作成し、作業品質及びコストの評価に基 づき、本細則の趣旨に沿った業務が実現されるよう運営管理方針を総合的に調整する。 (2) 事業計画作成業務 ア 乙は事業計画に関する以下の資料等を作成する。 (ア) 本件不動産の賃料等収益及び本件不動産の維持管理、工事、修繕等その他の運営管理に 関わる業務委託料、各種諸費用、消耗品費などの支出に関する年間事業予算案 (イ) 本件不動産の修繕計画及びその予算案 (ウ) 本件不動産の運営管理に関するその他事項 イ 乙は、甲が承認した事業計画に従って業務を遂行するものとする。 ウ 乙は、毎年8月末日までに、翌年4月1日から翌々年3月末日までの1か年度間の事業計画 案を作成し、甲に提出する。ただし、平成29年4月1日から平成30年3月末日までの事業 計画案については、平成29年2月末日までに甲に提出するものとする。 エ 甲は、事業計画案を承認せず、その変更を求める場合には、乙に対し、その理由を付して、 承認を拒絶し、又は変更を求めるものとする。この場合、乙は速やかに事業計画案の見直しを 行い、見直し後の事業計画案を改めて甲に提出して、甲の承認を求めるものとする。 オ 乙は、甲が本件不動産の運営管理上必要と判断する事項につき、甲が要求する提案書その他 報告書を適宜作成する。 (3) テナント管理業務 ア 乙は、テナントの営業時間の変更、テナントによる共用部分の使用要望又は専用部分改装工 事実施要望等があった場合、速やかに甲1に報告するとともに、必要な対応を行うものとする。 イ 乙は、建物管理規約の見直しの必要がある場合は、書面により甲に報告することとし、甲の 指示に従うものする。 ウ 乙は、テナントに対し、緊急時対応連絡先の報告を求め、緊急時対応の組織作りを行い、緊 急時の対応を整えるものとする。 エ 乙は、テナント、近隣住民、その他本件不動産の関係者からクレームを受けた場合は、速や かに甲に対して報告し、甲の指示に従い対応するものとする。 オ その他、乙は、遺失物の対応など、テナントからの問い合わせに応じるものとする。 (4) 緊急対応、応急処置業務 乙は、本件不動産に関し緊急事態が発生した場合は、速やかに甲に対して書面若しくは口頭に て報告し、甲の指図を求めるものとする。ただし、甲からの指図が得られない場合、又は人的 損害若しくは物的被害の可能性が予想される等、緊急性が極めて高いと客観的に判断される場 合には、乙は甲からの指図なくして対応業務を行うことができる。この場合、乙は遅滞なく対 応業務の結果につき甲に報告するものとする。 (5) 入金管理、出納管理業務 ア 賃料等 (ア) 乙は、テナント賃貸借契約に基づきテナントから支払われる賃料及び共益費(以下「賃 料等」という。 )について、甲1の代行者として、甲1の名義でテナントに対し請求行為を 行うものとし、テナントから一旦乙名義の指定口座へ入金させ、当該月分を取りまとめたう えで、甲1が指定する期日までに甲1の口座に振り込むものとする。なお、振込手数料は乙 の負担とする。 (イ) 乙は、賃料等の内訳を、当該月分を当該月20日までに甲1に報告するものとする。 (ウ) テナントにおいて、賃料等が支払期日までに乙に支払われず未収となった場合には、乙 は甲1の代行者として督促を行い、回収に努めるものとする。ただし、乙のテナントへの対 応が弁護士法に違反してはならない。 (エ) テナントにおいて、賃料等が3か月以上滞納した場合には、乙は甲1にその対策につい て提案を行い、甲1と協議して対策を決定し、乙はこれを講じるものとする。無断転貸、用 途違反等のあるテナントについてもこれと同様とする。また、この場合の訴訟等に係る費用 は、甲1が負担する。 (オ) 賃料等の滞納、債務不履行などにより、テナント賃貸借契約を解除して明渡しを請求す る場合についても、乙は前項により対策を決定し講じるものとする。 イ 光熱水費 (ア) 本件不動産に要する光熱水費は、専用、共用部分を区別せず、供給会社に対して、乙が 一括して支払うものとする。 (イ) 甲2及びテナントの専用部分に係る光熱水費については、乙が、メーター検針及びその 集計により算出し、甲2及びテナントに対して請求するものとする。ただし、算出方法につ いては、現行の建物運営管理事業者が行う方法によりテナントに請求するものとし、これを 変更する場合、また請求する金額が大きく変動する場合は、甲2及びテナントへ説明し、了 解を得るものとする。 (ウ) 乙は、光熱水費の契約単価に変更がある場合、速やかに甲2及びテナントへ説明し、了 解を得るものとする。 (エ) 乙は、光熱水費の支払い実績を記録保管し、甲の求めに応じ提出するものとする。 ウ その他 (ア) 乙は官公庁への手数料等について、支払業務を行い、これを負担するものとする。 (イ) 甲1名義の指定口座については、毎年6月1日をもって変更するので、甲1は乙にその 都度、報告する。 (6) 関係諸機関等との窓口、連携、交渉業務 ア 乙は、管轄警察署、管轄消防署、近隣住民及びその他関係者について、日々の窓口及び連携 を図り、本件不動産の円滑な運営管理のために必要な交渉を行う。 イ 乙は、本件業務の履行に際し、関係官公庁等からの通知、指導、要請、法的措置等を受けた 場合、又はその他本件不動産の運営管理にかかる重要な事項を知った場合には、これらの事実 を遅滞なく甲に対し通知するものとする。 ウ 乙は、関係官公庁等への諸届出業務の代行及び公的機関からの通知事項の関係先への伝達等 を行う。 エ 乙は、関係官公庁等による立ち入り検査等がある場合や、テナントの入退去時、その他工事 や修繕等がある場合、立会いを行い、対応を行うものとする。 (7) 施設管理業務 ア 乙は、光熱水費の算出根拠となるメーターの検針を毎月行い、集計を行う。 イ 乙は、光熱水費の使用量のほか、各種設備等の運転・点検等に関する記録の分析・検討を行 い、その結果を甲に報告するものとする。 ウ 乙は、施設管理業務の統括として、業務全体を把握し、再委託先が正しく機能しているか監 督を行うとともに、改善が必要な場合は、指導、徹底及び再委託先の変更を行うものとする。 エ 乙は、法定点検の実施にあたっては、点検案内及び点検項目リストの作成を行い、各テナン トに配布し、説明を行うものとする。 オ 乙は、消防法に基づき、必要となる防火管理者を選任し、防火管理者としての責務を全うす るものとする。 カ 乙は、本件不動産内における盗難及び不良行為、火災の予防並びに早期発見と拡大防止を図 るとともに、事案発生時における消防機関等関係先への通知、届出並びに緊急措置を行うもの とする。 (8) 修繕等の実施 ア 定期点検等の結果に応じ実施しなければならない保守の範囲は、原則として次のとおりとす る。 (ア) 汚れ、詰まり及び付着等がある部分又は点検部の清掃 (イ) 取付け不良、動作不良、ずれ等がある場合の調整 (ウ) ボルト、ねじ等で緩みがある場合の増締め (エ) 各ストレーナー清掃 (オ) 接触部分及び回転部分等への注油 (カ) 軽微な損傷がある部分の補修 (キ) 塗装(タッチアップ) イ 工事、修繕等 (ア) 乙は、本件不動産の所造作、設備等の補修、取替など維持管理に関し、乙が作成する事 業計画に従って行うものとする。 (イ) 乙は、上記(ア)にも関わらず、本件不動産の所造作、設備等につき破損又は故障、あるい はテナント賃貸借契約の解約によりこれらの所造作、設備につき修繕あるいはリフォーム等 (以下「修繕等」という。 )の必要が生じ又はその恐れがあるときは、甲にその旨速やかに 報告しなければならない。この場合、甲が修繕等の必要があると判断した場合には、乙はテ ナントその他関係先に周知徹底を行い、当該修繕等を実施するものとする。 (ウ) 手持ち工具類で補修できるものや、その場で対応できるような軽微な修繕等においては、 乙の判断で乙の負担により乙が実施するものとする。なお、乙は軽微な修繕等の実施にあた っては、迅速かつ柔軟な対応を図るものとする。 (エ) 上記(イ)の場合における上記(ウ)以外の修繕等の費用は甲の負担とする。この場合、乙は、 詳細な資料とともに、少なくとも数社の見積もりを甲に提出し、甲の書面による承認を得た うえで、当該修繕等に着手するものとする。なお、修繕等の実施については、軽微なものも 含め、毎月の月次報告書の中で甲へその旨報告するものとする。 (オ) 機器更新など本件不動産の機能向上のための改良工事(以下「工事」という。)の必要が 生じ又はその恐れがあるときは、乙は、事業計画により甲に報告しなければならない。この 場合、甲が工事の必要があると判断した場合には、乙がテナントその他関係先に周知徹底を 行い、甲の負担により甲が実施するものとする。 (カ) 上記(エ)、(オ)にかかわらず、工事、修繕等を必要とするに至った原因が、テナント若しく はその関係者等の故意又は過失による場合、又はテナント賃貸借契約に基づきテナントが負 担すべき工事、修繕等は、テナントの費用負担で行うものとする。なお、乙及びその関係者 等の故意又は過失により工事、修繕等が必要となった場合には、乙の費用負担により行うも のとする。なお、これらの場合、事前に甲に書面により報告し、その指示に従うものとする。 (キ) 乙は、上記(エ)、(オ)に係る工事、修繕等であっても、当該工事、修繕等が本件不動産躯体・ 構造部分に影響を与える場合は、その影響が直接的であるか間接的であるかを問わず、当該 工事、修繕等の内容、方法及び施工業者について、あらかじめ書面にて甲の承諾を得るもの とする。 (ク) 甲乙のいずれが実施するかを問わず、乙は、工事、修繕等の実施において、施工会社等 関係先に対して、当該工事、修繕等に係る監督、指導、調整、確認、検査などの施工監理業 務を行い、またテナントなど関係先との調整を図るものとする。 (9) その他の施設管理業務 乙は、関係図面、図書類の整備保管及び各種設備機器の種類及び数量の確認並びに機器台帳の 整備を行うものとする。 (リーシング・マネジメント業務) 3 本細則1(2)のリーシング・マネジメント業務の内容は次のとおりとする。 (1) 賃貸管理業務 ア テナント募集関連業務 テナント募集関連業務には、テナントの募集、募集のための広告宣伝、募集条件・内容の作 成及びテナントの審査等を含む。なお、当該業務の履行にあたっては、以下の手続きに従うも のとし、空室の解消に努めるものとする。 (ア) 乙は、当初設定テナント賃料表に記載された賃料(以下「当初設定テナント賃料」とい う。 )以上の額でテナント募集活動を行い、入居申込人から貸室申込書を受領する。 (イ) 乙は、テナントの入居審査の後、入居申込人の入居が妥当と判断される場合には、貸室 申込書の写しに入居申込人の適格性に関する調査書類(財務調査・企業信用調査会社資料 等)を甲1に提出し、入居の可否について甲1の指示を求める。 (ウ) 甲1は、前記(イ)に定める書類受領後速やかに、乙に対し入居申込人の入居可否を回答す る。 (エ) 乙は、前記(ウ)に定める甲1から乙への回答が入居可である場合に限り、甲1の代行者と して、甲1の名義で入居申込人とテナント賃貸借契約の締結を行う。テナント賃貸借契約 の締結に関しては、甲1が指定する賃貸借契約書を基本とし、賃貸条件等詳細について、 甲1及びテナントと協議、調整を図るものとする。 イ テナント募集計画の策定、募集条件の提案及び補足資料の作成 乙は、本件不動産の周辺のテナント募集状況等に基づき、テナント募集計画の策定、テナン ト募集条件等の提案を行い、資料その他甲1が要求する補足資料を作成するものとする。なお、 乙は、毎年2月末日までに、当年4月1日から翌年3月末日までの1か年度間のテナント募集 計画案を作成し、甲1に提出する。ただし、平成28年10月1日から平成29年3月末日ま でのテナント募集計画案については、平成28年9月20日までに甲1に提出するものとする。 ウ テナント入居関連業務 (ア) 乙は、本項(1)アで規定されるテナント募集関連業務に基づくテナント賃貸借契約書及び その他関連文書の作成、準備並びにテナント賃貸借契約の締結を行うものとする。 (イ) 乙は、テナント賃貸借契約締結後、可及的速やかに調印済み当該契約書原本を甲1に提 出し、乙において写しを保管するものとする。 (ウ) 乙は、テナント入居日程の調整、管理を行い、入居の事実確認を行うものとする。 (エ) 乙は、入居に係る工事や原状変更工事など本件不動産に係る工事全般に関する工事業者 等に対する監督、指導、調整、確認など施工管理業務を行い、またテナントとの調整を図 るものとする。 エ テナント退去関連業務 (ア) 乙は、テナント明渡し日程の調整、管理を行い、退去の事実確認を行うものとする。 (イ) 乙は、テナントの退去に関連する業務(契約保証金など賃料等の精算、原状回復工事、 その他必要な業務)を行うものとする。 (ウ) 乙は、原状回復工事に関する工事業者等に対する監督、指導、調整、確認などの施工監 理業務を行い、またテナントとの調整を図るものとする。 (2) テナント管理業務 ア テナントとの折衝業務及び申出対応業務 (ア) 賃料等の改定・更新折衝 乙は、甲1又はテナントからテナント賃貸借契約を改定、更新したい旨の申出を受けた場 合に、賃料等の金額改定の条件について、テナントと折衝する。ただし、テナントからの申 し出により、当初設定テナント賃料を下回る賃料水準で賃料等を改定、更新する場合は、事 前に甲1の書面による承認を得なければならない。なお、テナント賃貸借契約の改定、更新 にかかる合意が成立した場合は、当該改定、更新にかかる契約書を作成し、甲1の代行者と して、甲1の名義で当該契約書を締結後、可及的速やかに調印済み契約書原本を甲1に提出 し、乙において写しを保管するものとする。 (イ) 解約(一部解約)の申出対応 乙は、テナントからテナント賃貸借契約の解約又は一部解約の申し出があった場合は、速 やかに甲1にその旨を通知するものとする。乙は、賃料等の賃貸条件についてテナントと交 渉し、甲1に対応策の提案を行い、甲1の指示を受けるものとする。その結果、解約又は一 部解約に至った場合に、乙は当該テナントとの賃貸借契約の解約、一部解約に関する必要な 手続きを行うものとする。なお、当該テナントに原状回復工事が発生した場合は、テナント の費用負担により当該工事を実施し、当該工事完了後の状態を確認のうえ、本細則5に従っ て乙により作成される月次報告書において甲1に対し報告をするものとする。 (ウ) 契約内容変更の申出対応 乙は、テナントからテナント賃貸借契約内容の変更(ただし、本細則3(2)ア(ア)に定める 賃料等の改定、更新は含まない。 )の申し出があった場合は、速やかに甲1にその旨通知し、 甲1の指示に従うものとする。甲1が当該契約内容の変更に合意した場合は、乙は当該合意 にかかる確認書を作成し、甲1の代行者として、甲1の名義でテナントと当該確認書を締結 し、可及的速やかに調印済み確認書原本を甲1に提出し、乙において写しを保管するものと する。 (エ) 名義変更、名称変更の申し出対応 乙は、テナントから名義変更(相続、合併等、名称変更、代表者変更等)の申し出があっ た場合は、速やかに甲1にその旨通知し、甲1の指示に従いテナントより関連書類の提出を 受け甲1に提出するものとする。 (オ) テナントからの同居人の申し出対応 乙は、テナントから同居人の申し出があった場合は、速やかに甲1にその旨通知し、甲1 の指示に従うものとする。この場合、甲1が同居を認める場合は、当該同居に必要な手続き を行うものとする。 (カ) その他 乙は、テナント賃貸借契約(建物規則を含む。)に係るテナントの違反や法令等違反行為 があった場合、是正、催告、指導を行うこととし、契約解除の通告、立ち退きの要求等に関 し、助言し、必要な措置について助力する。 (コンストラクション・マネジメント業務) 4 細則1(3)のコンストラクション・マネジメント業務の内容は次のとおりとする。 (1) 長期修繕計画の策定 乙は、本件不動産の長期修繕計画の策定を行い、甲の指示する期日までに提出するものとする。 (2) 修繕計画の企画立案 乙は、本件不動産のリニューアル工事など、運営上、施設改善したほうが良いと考えられる事 項がある場合には、その都度甲に提案を行い、実施方法や費用等について、甲に報告を行うもの とする。これについて、甲が必要と判断した場合は、甲の費用において甲が実施するものとし、 乙は、本件工事の施工にあたり、テナントや近隣住民、施工業者等との工事全般に係る調整を行 い、進捗状況等について甲に報告するものとする。また、官公庁等への必要な届け出が行われて いるか、施工会社に確認報告を促すものとする。 (定期報告業務) 5 細則1(4)の定期報告業務内容は次のとおりとする。 (1) 月次報告書 乙は、以下の事項に係る月次報告書を毎月末時点での状況につき本件不動産ごとに作成し、翌 月10日までに甲1及び甲2に報告するものとする。 <甲1に報告するもの> (ア) テナント契約一覧(賃貸部分、テナント正式名称、賃貸借開始・終了・解約予定日、賃料・ 共益費・その他甲が合理的に要求する事項) (イ) 契約総計 (ウ) 当月分異動明細(更新、その主要条件) (エ) 翌月分以降契約異動・契約異動交渉中一覧 (オ) テナント募集状況一覧(時期、内容、手法等) (カ) 管理事項報告(管理、定期点検及び修繕工事実施状況等実績・予定) (キ) 事故・クレーム等一覧 (ク) 行政官庁からの通知、指導、要請等 (ケ) 請求入金明細(未収金の入金、延滞損害金を含む。) (料金約定支払日、請求額及び支払 受領日・受領額実績、契約保証金受領額) (コ) 未収となっている賃料等の対応策 (サ) 月次及び年次累計収支報告書 (シ) 甲1及び甲2が乙に支払う当月分の業務委託料とその明細 (ス) BM業務に係る出来高報告書、明細書、納品書等 <甲2に報告するもの> 上記(カ)~(ク)及び(サ)~(ス) (2) 都度報告 乙は、(1)(キ)の事項について、事故が発生又は近隣住民、その他不動産の関係者からクレーム を受けた場合は、速やかに甲に報告するものとし、その対応について、甲に対し必要な助言と助 力を行うものとする。 (3) その他 ア 乙は、以下の報告、連絡、調整等の業務を行うものとする。 (ア) 設備巡回点検業務等により発見した故障個所・要修理箇所の報告及び意見具申 (イ) 事故の発生及び非常時における緊急連絡 (ウ) 工事、修繕等の施工業者との連絡調整 (エ) 行事、キャンペーン、設備、清掃、休館日設備点検等の通達文書発行 (オ) その他必要な事項 イ 本項(1)、(2)、(3)アにかかわらず、乙は甲から本件業務の遂行状況等について報告を求めら れたときはいつでも速やかにこれに対応するものとする。なお、甲からの求めに応じ、乙は書 面にて報告するものとする。 (補足) 6 本細則に定めのないPM業務については、別途甲乙協議のうえ定めるものとする。
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