Cisco RISE Paper #2 Cisco Nexus Series

データシート
Cisco Nexus 5000、6000、7000 シリーズとの統合
Cisco RISE による Cisco Nexus
5000、6000、7000 シリーズと
Citrix NetScaler の統合
統合アプリケーションネットワークサービス:シンプルさ、高速性、
高信頼性
はじめに
クラウドベースのサービスモデルへの移⾏に合わせて、データセンターでは統合アプリケーションネット
ワークサービスの採用によって、コスト増を招き、事業の俊敏性の足かせになる複雑さに煩わされずにア
プリケーション性能を向上させる、強⼒なアプリケーションデリバリー機能を実現する必要があります。
新しいクラウドサービスやモバイルサービスの時代には、データセンターコストを抑えながら、アプリケ
ーション作業負荷のシンプルで、柔軟で、スケーラブルな管理を⾏えなければなりません。
Cisco RISE とは
Cisco® RISE
(Remote Integrated Services Engine)
を利用すると、Citrix® NetScaler と Cisco Nexus® 5000、
6000、7000 シリーズスイッチとのシームレスな統合が可能になります。完全なプラグ&プレイ方式のテク
ノロジーにより、Citrix NetScaler を Cisco Nexus スイッチの筐体内にインストールされたラインカードの
ように扱うことができるため、Citrix NetScaler のシンプルで⾃動的な導入が可能になり、Citrix NetScaler
の初期導入とその後の管理が容易になります。
Cisco RISE による、Cisco Nexus 5000、6000、7000 シリーズスイッチの拡張カードとしての Citrix
NetScaler の利用は、標準搭載されたインテリジェントサービスによって、両方のアプライアンスのコント
ロールプレーンを完全統合することによって実現されます(図 1)
。Cisco RISE によって、管理用 VLAN(仮
想 LAN)を介したコントロールプレーン操作用の安全な Ethernet 接続が確⽴されます。そして、データプ
レーン用 VLAN によって、Citrix NetScaler によるアプリケーションデータトラフィックの処理を⾏うこと
ができ、柔軟性とシンプルさを高めることができます。
Cisco RISE による統合の主要機能
プラグ&プレイ方式の設定。Cisco RISE テクノロジーを利用すると、プロビジョニングを簡素化し、Citrix
NetScaler と Nexus 5000、6000、7000 シリーズスイッチを統合するための作業ステップ数を減らすこと
ができます。Citrix NetScaler の⾃動的な設定を⾏い、ネットワーク相互接続の設定の同期を保つことがで
きるため、導入を簡素化し、設定ミスが起きる可能性を減らすことができます。
アプリケーションデリバリーの最適化。Cisco RISE には APBR(⾃動ポリシーベースルーティング)機能
があるため、アプリケーションデリバリーの大幅な簡素化と最適化を実現し、ADC とデータセンタースイ
ッチの処理能⼒の違いから生じる性能の問題を解決することができます。必要なトラフィックのみを Citrix
NetScaler にインテリジェントに渡すことができるため、処理能⼒を効率的に活用し、ADC が性能の潜在
的ボトルネックになることを防ぎ、ADC の不要なオーバープロビジョニングを⾏う必要性をなくすことが
できます。
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APBR を利用すると、Citrix NetScaler 側から、稼働中に Cisco Nexus スイッチ上のポリシーベースルーテ
ィングルールの⾃動的な追加・削除を⾏えるため、従来のポリシーベースルーティングで必要だった⼿動
作業が不要になります。これには、管理上の利点だけでなく、OPEX(運用費)を大幅に削減できるとい
うメリットもあります。クライアントからのサーバーアプリケーションの可視性も保たれるため、アプリ
ケーションデリバリー環境のセキュリティポリシーを満たすことも可能です。アプリケーションからクラ
イアントの IP アドレスが分かるため、
追跡調査のための複雑なログ解析の必要性を減らすことができます。
APBR を利用しない場合は、⾯倒でミスの起きやすい⼿動設定を⾏わないと、クライアント可視性を実現
できません。
論理構成
物理構成
クライアント
Nexus 7000
スイッチ
クライアント
N7K+リモート
サービスカード
図 1. Cisco NetScaler と Cisco Nexus 7000 シリーズスイッチの物理/論理構成図
高可用性。RHI(ルートヘルスインジェクション)により、Citrix NetScaler と Cisco Nexus スイッチ間の
リアルタイムな経路更新を⾏えるため、サービス障害からの素早い復旧を実現し、アプリケーション障害
発生時のルートブラックホーリングを防止できます。Cisco RISE を介して、Citrix NetScaler から経路の最
新の状態を Cisco Nexus スイッチに通知することができるため、大幅に低い運用コストで、そしてより高
い可用性で、同じデータセンターの中や複数のデータセンターに共有サービスを簡単に導入できます。
導入モード
Cisco Nexus 5000、6000、7000 シリーズスイッチへの Citrix NetScaler の導入には数種類の方式がありま
す。
直接接続モードでは、
プロビジョニングの簡素化と⾃動設定を可能にするため、
Citrix NetScaler と Cisco
Nexus スイッチを直接(L2/L3 装置を使わずに)接続します。間接接続モードでは、Citrix NetScaler と Cisco
Nexus スイッチを L2 スイッチ経由で接続します(図 2)
。
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直接接続モード
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直接接続モード
(Nexus 7000 VPC ネットワークを利用)
vPC プライマリ
vPC セカンダリ
vPC ピアリンク
NetScaler
アプライアンス
NetScaler
アプライアンス
vPC ピアリンク
ネットワーク
vPC ピアリンク
ネットワーク
間接接続モード(VPC ピアへのデュアル接続)
ネットワーク
ネットワーク
間接接続モード
(VPC ピアへのシングル接続、オーファンポートを利用)
図 2. 接続モード
Nexus VDC(Virtual Device Context)を利用すると、1 台の Cisco Nexus スイッチを複数の独⽴した論理
スイッチとして機能させることができます。この仮想化技術によって、1 台の物理スイッチの中に、論理
的に独⽴した複数台のスイッチを設けることができます。Cisco RISE は、この VDC アーキテクチャーへ
の複数種類の導入モードに対応しています(図 3)
。
1 対 1 構成の Citrix
NetScaler インスタン
スと VDC インスタンス
多対 1 構成の Citrix
NetScaler インスタンスと
VDC インスタンス
直接接続
1 対多構成の Citrix
NetScaler インスタンスと
VDC インスタンス
間接接続
MPX/VPX
単体
図 3. Nexus VDC のサポート
複数の VPX アプライア
ンスを搭載した SDX
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参考資料
設定と導入の詳細については、
http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/datacenter/sw/nx-os/riseNetscaler/install_and_cfg/guide/b-ri
se-netscaler.html を参照してください。
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