長岡京市個人情報保護条例(案)の主な改正点

資料3
長岡京市個人情報保護条例(案)の主な改正点
⑴ 定義(第 2 条関係)
ア
特定個人情報における「死者」の取扱い(条例に規定なし)
「個人情報」の定義について、現行条例では死者もその対象としているが、番号
法では生存者のみを対象としている。死者に関する情報が、番号法上の特定個人情
報に該当しないことをもって、条例上の保護の対象外とする積極的理由は考えられ
ない。番号法の規定にかかわらず、本市が保有する特定個人情報には死者を含める
こととする。
イ
番号法で使用する用語の定義
新たに「特定個人情報」
、
「情報提供等記録」、
「保有特定個人情報」の用語を定義
する。
⑵ 収集(第 8 条関係)
番号法第 20 条では、特定個人情報の収集を制限しており、地方公共団体において
も番号法の同規定が直接適用される。特定個人情報の収集の制限については、条例
の収集に係る規定によらず同法の規定によることを確認的に規定する。
⑶ 目的外利用の制限(第 9 条関係)
ア 特定個人情報の目的外利用
番号法第 29 条では、情報提供等記録を除く特定個人情報の目的外利用を「人の
生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意があり、
又は本人の同意を得ることが困難であるとき」に限定するよう、行政機関の保有
する個人情報の保護に関する法律および独立行政法人等の保有する個人情報の保
護に関する法律(以下「行政機関個人情報保護法等」という。
)における目的外利
用に関する規定を読み替えている。
番号法第 31 条において、地方公共団体も番号法および行政機関個人情報保護法
等と同様の措置を講ずるものと規定しているため、条例においても、情報提供等
記録を除く特定個人情報については番号法第 29 条の定める場合のみに限定する。
イ 情報提供等記録の目的外利用
番号法第 30 条では、情報提供等記録の目的外利用を一切認めないよう、行政機関
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個人情報保護法等における目的外利用に関する規定を読み替えている。
番号法第 31 条において、地方公共団体も番号法および行政機関個人情報保護法等
と同様の措置を講ずるものと規定しているため、条例においても、情報提供等記録
については一切認めないこととする。
[情報提供等記録]
情報提供ネットワークシステムを使用して、どのような特定個人情報がどの機関間
でやりとりされたかに係る記録(アクセス記録)
。同システムを介した特定個人情報
の授受について逐一記録を取得し、本人は不正な情報授受が行われていないか、開
示請求やマイナポータル(※)を通して確認することができる。
⑷ 提供の制限(第 9 条関係)
特定個人情報を外部提供できる場合は番号法第 19 条に規定されており、地方公共
団体においても番号法の同規定が直接適用される。現行条例の外部提供に係る規定
によらず同法が定める場合のみに限定するよう確認的に規定する。
(確認的規定であ
るため、番号法では「提供をしてはならない。」とあるが、条例では「提供してはな
らないものとする。
」と規定する。)
⑸ 利用停止請求(第 15 条関係)
ア 特定個人情報の利用停止請求
番号法第 29 条では、番号法に違反する行為のうち、特に不適正な場合について
も、情報提供等記録を除く特定個人情報について、利用停止請求が認められるよ
う、行政機関個人情報保護法等における利用停止請求事由に関する規定を読み替
えている。
番号法第 31 条において、地方公共団体も番号法および行政機関個人情報保護法
等と同様の措置を講ずるものと規定しているため、条例においても、情報提供等
記録を除く特定個人情報について、同法 29 条に準じて利用停止請求事由を追加す
る。
イ 情報提供等記録の利用停止請求
番号法第 30 条では、情報提供等記録について、利用停止請求は認めないよう、
行政機関個人情報保護法等における利用停止請求事由に関する規定を読み替えて
いる。
番号法第 31 条において、地方公共団体も番号法および行政機関個人情報保護法
等と同様の措置を講ずるものと規定しているため、条例においても、情報提供等
記録について、利用停止請求を認めないこととする。
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⑹ 任意代理人による請求(第 12 条関係)
特定個人情報の開示・訂正請求、情報提供等記録を除く特定個人情報の利用停止
請求について、番号法第 29 条及び第 30 条では、本人の任意代理人を認めるよう、
行政機関個人情報保護法等における請求権に関する規定を読み替えている。
現行条例では、任意代理人については本人を代理する権限を有すると実施機関が
認めるものに限っている。
番号法第 31 条において、地方公共団体も番号法および行政機関個人情報保護法等
と同様の措置を講ずるものと規定しているため、条例においても、特定個人情報の
開示・訂正請求、情報提供等記録を除く特定個人情報の利用停止請求については、
番号法と同様に任意代理人を認めることとする。
⑺ 開示手数料の減免又は免除(条例第 20 条関係)
番号法第 29 条及び第 30 条では、番号法特定個人情報の開示請求にあたって、経
済的困難その他特別な理由があるときは、請求等に係る開示手数料の減免又は免除
が可能とするよう、行政機関個人情報保護法等における請求権に関する規定を読み
替えている。
番号法第 31 条において、地方公共団体も番号法および行政機関個人情報保護法等
と同様の措置を講ずるものと規定しているが、現行条例では、そもそも請求等に係
る開示手数料を徴収していない。また、公文書の写しの交付を求められた場合の写
し作成に係る費用及び郵送で写しの交付を求められた場合の送料は、実費を徴収し
ているものの、閲覧であれば無料としている。
以上、開示請求にあたっては、既に利用しやすいような配慮がなされていると考
えられるため、現行条例の取扱いを維持することとする。
⑻ 情報提供等記録の訂正の通知先(条例第 19 条関係)
番号法第 30 条では、情報提供等記録の訂正について、総務大臣及び情報照会者又
は情報提供者へ通知するよう、行政機関個人情報保護法等における請求権に関する
規定を読み替えている。番号法第 31 条において、地方公共団体も番号法および行政
機関個人情報保護法等と同様の措置を講ずるものと規定しているため、条例におい
ても、情報提供等記録の訂正にあたっては、総務大臣及び情報照会者又は情報提供
者へ通知することとする。
⑼ 電算計算機結合の制限
番号法に基づき情報提供ネットワークシステムを用いた特定個人情報の提供に伴
う電子計算機(オンライン)結合を行うこととなる。
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現行条例では、実施機関が公益上の必要があり、個人情報の保護措置が講じられ
ていると認められている場合を除き、電子計算機を通信回線により結合し、保有個
人情報を外部提供することを制限している。
しかし、番号制度の趣旨と番号法および条例による特定個人情報の保護措置から、
公益上の必要性があり、個人情報の保護措置が講じられていると認められるため、
電子計算機の結合は可能であると考えられる。
よって、電子計算機結合ついては、現行条例の規定を維持することとする。
※マイナポータル…行政機関がマイナンバー(個人番号)の付いた自分の情報をい
つ、どこでやりとりしたのか確認できるほか、行政機関が保有する自分に関する情
報や行政機関から自分に対しての必要なお知らせ情報等を自宅のパソコン等から確
認できるものとして整備予定。
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