小瀬高校 学校だより 平成27年度 【入学式】 ~感謝の

小瀬高校 学校だより
-
連携型中高一貫教育校
-
平成27年度
第3号
茨城県立小瀬高等学校
平成27年4月10日
平成27年度 【入学式】
~感謝の気持ちをもって意義ある三年間に~
学校長式辞より
~前略
本校は,地域の教育に対する熱い思いによって明治三十二年に創立され,「自
立・清純・研学勤労・敬和」の校訓のもと,今年で百十六年目を迎える,県北
地区では最も古く,県内でも六番目に長い歴史を持つ伝統校です。卒業生の活
躍は,地域はもとより県内外において政財界を始め,教育会等から高い評価を
得ており,私どもの誇りとしているところであります。また,本校では,平成
15年度より地域連携型一貫教育高として,教育を受けた卒業生は進学・就職
にその実力を十分に発揮し,昨年度は就職内定率100%を11年連続と回数を
《学校長式辞》
伸ばし,進学面でも茨城大学,日本体育大学を始め100%を達成しました。こ
の結果は,卒業生が高い目標を持って努力したことは勿論のこと,地域の皆様
方のお力添えと本校の教職員一人一人の熱意のたまものと,深く敬意を表すと
ともに新入生の皆さんには,先輩の築いた道筋を発展させていく気概を持って
これからの高校生活を送って欲しいと願っています。
ここで「言霊」という言葉について話をしたいと思います。古来,日本では
言葉には霊力が宿ると考えられてきました。言霊の言(こと)は言葉のこと,
霊(だま)は霊力の霊で言霊と書きます。「良い言葉」「めでたい言葉」を口に
すれば良い結果になり,「悪い言葉」「忌み言葉」は口にしてはならないという
考え方を指しています。そして,私たちが毎日言っている言葉にも言霊が込め
られています。私たち日本人は出かける時にどうして,「行ってきます」と声を
かけるのか。行ってきますには,
「今から 出かけます,そして帰ってきます」
の意味が込められています。昔は旅をするのも命がけで,行ってきますと言う
《新入生》
ことにより,必ず帰ってきますという誓いをたてた,と言われています。ちな
みに欧米では,行ってきますに対する言葉はありません。そして,
「いってらっ
しゃい」は「行く,いらっしゃい」の略語で,いらっしゃいは,来ての尊敬語
になるのでつまり,いってらっしゃいには,
「行って無事に戻ってきてください」
という意味が込められています。私たちは出かけるときに《言霊による約束》
をして出かけているわけです。
「ただいま」
「お帰りなさい」も大切な言葉で「行
ってきます」の言霊による約束を果たした言葉が「ただいま」で,無事に帰っ
たことに対しての「約束を守って帰ってきてくれて,ありがとう」の感謝の言
葉が「お帰りなさい」と言うことです。どうぞ,ご家庭においても約束をして
その約束を果たす生活を送ってください。ちなみに戦後70年の節目を迎える今
年ですが,片道の燃料だけを積んで出かけた特攻隊の隊員は「行ってきます」
の言葉は使わず,帰らない決心から「行きます」だったと伝えられています。
《男子38名 女子17名》
話は変わりますが「情けは人のためならず」という言葉があります。人に親
切にすれば,その相手のためになるだけでなく,やがては良い報いとなって自
分に戻ってくるという意味ですが,その反対に「因果応報」のように悪い行い
をすれば悪い報いがあるといった,私たちはどこかで周りの人たちとつながり
関係し合っているのだと思います。
本日出会った縁(えにし)を大切にし,小瀬高等学校でのこれからの3年間
の学校生活を意義あるものにできることを願います。
皆さんは,入学式の感激の中でそれぞれの夢と希望を膨らませていることと
思います。青年期にあたる高校時代は,自らの人生の土台を作っていく場であ
り,自分の在り方や生き方を決めなければならない大切な時期です。進路選択
に迷うこともあるかと思います。そういう時,先生方や親のアドバイスは,先
人の示した道しるべとして耳を傾けてください。本校の先生方は,その援助の
ための力を惜しみません。
《新入生宣誓》