EMIを中心とした電磁妨害測定方法の基本

ノイズでお困りになっていませんか
ノイズ
NOISE
雑音
誤動作
ノイズの種類
●音
●振動
●不要電波
●過渡的な起電
そもそも電磁波/電波とは
電離放射線
電磁波
太陽光線
~300GHz
電波
3kHz~
電磁界
ガンマ線
エックス線
医療用レントゲン写真
紫外線
日焼け
可視光線
赤外線
赤外線ストーブ
マイクロ波
携帯電話/電子レンジ
短波・超短波
テレビ/FMラジオ
中波・長波
AMラジオ
超長波
IHクッキングヒータ
超低周波
50Hz、60Hzの商用電源
電磁波の問題
ここでは「電磁界」「電波」の領域
電磁波問題
機器への問題
人体への問題
確証が無い
恐らく誰もが多少は経験している問題
無線通信の障害
電子機器の誤動作
電気製品の破壊
テレビが見にくい
コンピュータの暴走事故
EMP(electromagnetic pulse)
ラジオが聞こえない
パソコンが動かない
高高度核爆発で電気製品だけ破壊する
放射線管理の三原則
時間:接する時間をできるだけ短くする。
なるべく出さない様にする。
距離:発生源からできるだけ離す。
遮蔽:発生源をシールドする。
誤動作しないようにシールドする。
最初は無線障害から始まった
電子機器が近くにあるとラジオが聞こえない。
コンピュータも真空管時代は誤動作の問題も少なかった(はず?)
半導体化してから誤動作問題が目立つ
コンピュータの高速化・小型化してから
誤動作問題に拍車が掛かる。
そして現在は移動体通信を代表とする
電波発信源のモバイル化
EMCとは
Electro-Magnetic Compatibility
電磁気両立性
EMI:Electro Magnetic Interference
電子機器は一定以上の電磁波を出してはいけない。
EMS:Electro Magnetic Susceptibility
外部からの電磁波で誤動作してはいけない。
EMI(電磁妨害を発生させない)
電機製品は何かしらの電磁波
を出しています。
電子機器からのノイズ放射
例えばコンピュータのクロック信号から発生する高調波
これが不要な電波となり放出されます。
コンピュータのクロック信号
実際には
こんな単純な
話ではありませ
んが・・・
どこからノイズが出ているのか
ノイズを可視化する
システムが評判です。
EMS(電磁ノイズを受けても誤動作しない)
外来電波
我々の周りはノイズだらけです。
色々な種類のノイズがあります。
電源電圧の変動
電源からのノイズ
グランドからのノイズ
静電気放電
なぜ誤動作するのか?
外来電波
正しい信号
1
1
0
1
=13
ノイズが乗って誤動作すると
1
1
1
1
=15
電源からのノイズ
「13」と入力したが「15」として処理される
静電気放電
ので答えが違ってきます。
そこで対策は
正しい信号
外来電波
シールド
電源からのノイズ
1
0
1
=13
××
ノイズが乗っても信号化しない
色々な対策部品
×
フィルター
1
×
静電気放電
1
1
0
1
=13
正しいEMI測定(電波暗室で測定する。)
製品からどれだけのノイズが出ているかを測定
測定ソフト
アンテナ
EMIレシーバ
ターンテーブル
アンテナ
昇降機
スペクトラムアナライザ
電波暗室
EMIの規格
注意:全てではありません
参考として代表例だけを記載しました
 国際規格 IEC:国際電気標準会議
CISPR:国際無線障害特別委員会
 地域の規格 EN:欧州
 国家規格 FCC:米国連邦通信委員会、
JIS:日本工業規格、DIN:ドイツ規格協会
 団体の規格 VCCI:日本(旧 情報処理装置等電波障害自
主規制協議会)、MIL-STD-461:米国防総省インター
フェース規格、国内各工業会規格、
EMIの規格


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
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
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


CISPR
CISPR
CISPR
CISPR
CISPR
CISPR
CISPR
CISPR
CISPR
CISPR
CISPR
CISPR
CISPR
16-1-1 無線妨害波およびイミュニティ測定装置の技術的条件
16-1-2 補助機器-伝導妨害
16-1-3 補助機器-妨害電力
16-1-4 放射妨害の測定用アンテナ及び試験サイト
16-1-5 30MHz~1000MHzアンテナ校正試験サイト
16-2-1 無線妨害波およびイミュニティ測定法の技術的条件 伝導妨害波の測定
16-2-2 無線妨害波およびイミュニティ測定法の技術的条件 妨害波電力の測定
16-2-3 無線妨害波およびイミュニティ測定法の技術的条件 放射妨害の測定
16-2-4 無線妨害波およびイミュニティ測定法の技術的条件 イミュニティの測定
16-3 CISPR技術報告書
16-4-1 標準EMC試験の不確かさ
16-4-2 測定機器の不確かさ
16-4-3 大量生産品のEMC適合性の判定における統計学
EMIの規格
注意:全てではありません
総務省ホームページに掲載されている国内答申されたCISPR規格を抜粋
 CISPR11 工業・科学及び医療用装置からの妨害波の許
容値及び測定法
 CISPR12 車両、モータボート及び火花点火エンジン駆動装置
からの妨害波の許容値及び測定法
 CISPR13 音声及びテレビジョン放送受信機並びに関連機
器の無線妨害波特性の許容値及び測定法
 CISPR14-1 家庭用電気機器、電動工具及び類似機器
からの妨害波の許容値及び測定法
 CISPR15 電気照明及び類似機器の無線妨害波特性の
許容値及び測定法
EMIの規格
注意:全てではありません
総務省ホームページに掲載されている国内答申されたCISPR規格を抜粋
 CISPR22 情報技術装置からの妨害波の許容値と測定
法
 CISPR24 情報処理装置におけるイミュニティ特性の限度値
と測定方法
 CISPR25 車載受信機保護のための妨害波の推奨限度
値及び測定法
 IEC61000-6-3及びIEC61000-6-4
「住宅、商業及び軽工業環境に関するエミッション規格」
及び「工業環境に関するエミッション規格」
規格限度値 参考例としてVCCI
表1 クラスA情報技術装置の電源ポート伝導妨害波の許容値
周波数範囲
150kHz~500kHz
500kHz~30MHz
準尖頭値
79dBμV
73dBμV
平均値
66dBμV
60dBμV
注1.準尖頭値モードにおける測定値が平均値許容値を満たす場合、その測
定周波数での平均値測定は行わなくても良い。
注2.周波数の境界では、値の低い方の許容値を使用する。
規格限度値 参考例としてVCCI
表2 クラスB情報技術装置の電源ポート伝導妨害波の許容値
周波数範囲
準尖頭値
平均値
150kHz~500kHz 66~56dBμV 56~46dBμV
500kHz~5MHz
56dBμV
46dBμV
500kHz~30MHz
60dBμV
50dBμV
注1.150~500kHz許容値は、周波数を対数で、許容値をdBで表したとき
に直線的に変化するものとする。
注2.準尖頭値モードにおける測定値が平均値許容値を満たす場合、その測
定周波数での平均値測定は行わなくても良い。
注3.周波数の境界では、値の低い方の許容値を使用する。
規格限度値 参考例としてVCCI
表3 測定距離10mでのクラスA情報技術装置の放射妨害波の許容値
周波数範囲
30MHz~230MHz
230MHz~1000MHz
準尖頭値
40dBμV/m
47dBμV/m
注1.周波数の境界では、値の低い方の許容値を使用する。
注2.測定距離10mの測定が基本であるが、運用規定に基づいて登録を行っ
た測定距離3mの測定設備、又は測定距離30mの測定設備を使用して測定
距離3m、30mで測定してもよい。この場合は測定距離3mでの許容値は上
記許容値に10dBを加えた値とし、測定距離30mでの許容値は、上記許容値
から10dBを差し引いた値とする。
規格限度値 参考例としてVCCI
表4 測定距離10mでのクラスB情報技術装置の放射妨害波の許容値
周波数範囲
30MHz~230MHz
230MHz~1000MHz
準尖頭値
30dBμV/m
37dBμV/m
注1.周波数の境界では、値の低い方の許容値を使用する。
注2.測定距離10mの測定が基本であるが、運用規定に基づいて登録を行っ
た測定距離3mの測定設備、又は測定距離30mの測定設備を使用して測定
距離3m、30mで測定してもよい。この場合は測定距離3mでの許容値は上
記許容値に10dBを加えた値とし、測定距離30mでの許容値は、上記許容値
から10dBを差し引いた値とする。
規格限度値 参考例としてVCCI
表5 測定距離3mでのクラスA情報技術装置の放射妨害波の許容値
周波数範囲
1GHz~3GHz
3GHz~6GHz
平均値
尖頭値
56dBμV/m 76dBμV/m
60dBμV/m 80dBμV/m
注1.周波数の境界では、値の低い方の許容値を使用する。
注2.尖頭値モードにおける測定値が平均値許容値を満たす場合、その測定周
波数での平均値測定は行わなくても良い。
注3.放射妨害波の測定距離換算は次の式による。
E3m=Edm+20log(d/3) dBμV/m
d:測定距離(m)
規格限度値 参考例としてVCCI
表5 測定距離3mでのクラスB情報技術装置の放射妨害波の許容値
周波数範囲
1GHz~3GHz
3GHz~6GHz
平均値
50dBμV/m
54dBμV/m
尖頭値
70dBμV/m
74dBμV/m
注1.周波数の境界では、値の低い方の許容値を使用する。
注2.尖頭値モードにおける測定値が平均値許容値を満たす場合、その測定周
波数での平均値測定は行わなくても良い。
注3.放射妨害波の測定距離換算は次の式による。
E3m=Edm+20log(d/3) dBμV/m
d:測定距離(m)
尖頭値、準尖頭値、平均値
尖頭値
準尖頭値
平均値
尖頭値、準尖頭値、平均値
尖頭値
準尖頭値
平均値
お問い合わせ先
協立電機株式会社
EMC推進センター
永井慶一
〒102-0093
東京都千代田区平河町2-16-9
TEL:03-3230-3777
FAX:03-3230-3770
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