地域おこし協力隊・ぬまっち特派員が勝浦の様々なモノ・コトとつなが り地域で活躍する勝浦らしい人=「かつうらしいひと」にフォーカス! こんなところにステンドグラスの いぶか 工 房 が あ っ た だ ろ う か …… 訝 し み な がら興津の商店街をゆく。郵便局の手 前 の 建 物。 暗 が り の 向 こ う を 見 つ め る と、 光 に 照 ら さ れ た 鮮 や か な ラ ン プ が、 工 房 に 浮 か ん で い た。 こ こ が〝 HIRO ステンドグラス ス タ ジ オ 〟 だ。 代 表 の 永 井 義 彦 さ ん は、 ス テ ン ド グ ラスを作り続けて二五年 以上になる。 ステンドグラスと ともに 「 こ れ は テ ィ フ ァ ニ ー のランプを再現したもの です。ガラスも百年前のア ん の 脳 裏 に 浮 か ん で 来 た の が、 幼 い頃の興津の記憶だった。 「 興 津 で 育 っ た よ う な も のなんです。子どもの頃、 親が興津に家を借りてい て、一度興津に来たら二ヶ 月くらい滞在していたんで す ね。 酒 屋 の オ ヤ ジ さ ん に よ く 遊 ん で も ら っ て。 漁 師 さ ん に は 『乗ってけよ〜』なんて、 エビ船に乗っ けてもらって。興津に来るのが楽しみ だ っ た。 学 校 を 出 て か ら、 『 興 津、 ど う うなったかな』なんて、よく思い出し て。 ゆ く ゆ く は 住 ん で み た い なって、思っていたんです」 。 昨年の冬に興津へ移住。ま ちのペースに合わせるよ に、ひっそりとステンドグ ラス工房をオープンした。 手作りの楽しさを もっと知って欲しい 様々な色、透明度の ガラスの中から、ラ ンプに使うガラス を 2 種類選ぶ。う〜 ん、どれにしよう… 空気が入らないよう側面 にハンダを付ける。「少 し盛り上げた方が細く見 えるんです」と永井さん ンティークガラスを使ってるんで す 」 と、 永 井 さ ん に 見 せ て い ただいたステンドグラスの ラ ン プ は、 彩 り に 溢 れ な が らも深みのある上品な佇ま い だ。「 ス テ ン ド グ ラ ス に 使うガラスは一枚一枚違いま す。 一 枚 の ガ ラ ス で も、 ど こ の 部分を切り取るかで印象が変わって きます」と、その世界の奥深さを語る。 永井さんがステンドグラスの魅力 に 引 き 込 ま れ た の は、 仕 事 で サ ン フ ランシスコに住んでいた時に通っ た、 ス テ ン ド グ ラ ス 教 室 が 始 まりだった。「教会のステン ドグラスの修理をやったり ね。 自 分 で 手 作 業 す る の が 元 々 好 き な ん で す よ。 だ 現 在 は 月 二 回・ 月 四 回 の 教 室 の ほ か、 初 心 者 向 け の 体 験 教 室 を 行 っ て い る。 足 元 を 照 ら す 小 型 の フ ッ ト ラ ン プ づ く り は、 熱 を 持 つ ハ ン ダ ゴ テ の 使 い 方 さ え 注 意 す れ ば、 子 ど も で も 体 験 で き る。 な お、 上 の 写 真 は ぬ ま っ ち 特 派 員 が 体 験 し た 時 の 模 様。 ガラスを組み合わせる角度やハ ンダの扱いに最初は戸惑った が、 慣 れ て く る と、 も っ と 美 し く 仕 上 げ て み た い と、 だんだん手作りの面白さに 惹 か れ て く る。 永 井 さ ん は 永井義彦さん から楽しかったで す ね 」。 帰 国 後、 家具の販売店を営 んでいたが、ステ ンドグラスの修 理を依頼される事が 増 え、 や が て、 東 京 の 百 貨 店 の カ ル チ ャ ー 教 室 で、 ス テ ン ドグラス教室を受け持つまで に。「 自 分 で 教 え る と は 思 っ て も み な か っ た 」 と、 永 井 さ ら い い な 」。 そ う 語 る 永 井 さ ん は、 今 「 技 術 を、 若 い 人 が 受 け 継 い で く れ た 楽 し さ が も っ と 分 か り ま す 」 と 笑 う。 「自分でオリジナルのを作ってみたら、 め た 時 に、 永 井 さ と、 移 住 を 考 え 始 環境で過ごしたい 暖 か く、 穏 や か な 脊 椎 の 病 気 を 患 っ て し ま う。 手 術 後、 大勢の人たちにステンドグラスの 魅 力 を 伝 え て い た 永 井 さ ん だ っ た が、 思い出の地、興津へ んは当時を振り返る。 永井さんが製作し たティファニース タイルのランプ 日も静かに光の色彩と向き合う。 14 KATSUURA 2015.4.17 取材・撮影・文・デザイン:沼尻亙司 イラスト:瀧川由貴子 記事の問合せ▶勝浦市企画課地域活力推進係 ☎ 0470-73-3337 ■ HIRO ステンドグラススタジオ ではステンドグラス教室や、初心 者でも気軽にフットランプ製作 ができる体験教室を実施。体験 料 2000 円、所用は約 2 時間 (要予約 Tel.080-5488-4472) ガラスの側面にコ パテープ(銅製の テープ)を貼る コパテープを貼り終 えたガラス。ガラス に直接ハンダが付か ないため、このよう に銅を巻く 3 1 5 2 4 完 成! コ ン セ ン ト と電球も付いてい るのでその日から 使 え る。 ベ ッ ド サ イドやトイレなど、 ちょっと明かりが 欲しいところに 工房の中でひとき わ目を引くステン ド グ ラ ス ラ ン プ。 その美しい明かり の下で黙々と作業 する永井さん かつうらしい ひと 24 幼少期の記憶と共に 光の美を照らす 6 緊 張 の 一 瞬、ハ ン ダ 付 け。一 枚 一 枚 の ガ ラスの角度に注意し ながら接合していく ステンドグラス を使った フットランプ づくり体験に チャレンジ! 昭 和 20 年 11 月 5 日 生 ま れ。 70 歳。 東 京 都 板 橋 区 出 身。 ア メリカでの勤務時代、サンフラ ンシスコでステンドグラス教室 に通い始めたことがきっかけで、 その魅力に引き込まれていく。 2014 年 1 月、川崎市から勝浦 市興津に移住。商店街の一角に 工房「HIRO ステンドグラスス タジオ」を構える 人 ハ ン ダ ゴ テ を 使 っ て、 一枚一枚のガラスを 貼り合わせていく katsuurashii-person
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