穀類中のフモニシンの分析

SPE Technical Note
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穀類中のフモニシンの分析
GL Sciences Inc.
フモニシンB1、B2は、穀類に見られるマイコトキシンの一種で、その分析についてはHPLC-FLまたはLC/MS(
/MS)での測定が一般的です。試料の前処理に関しては、フモニシンが複数のカルボン酸を構造式中に有して
いることから、陰イオン交換相のSAXを用いる方法が一般的です。しかし、脂質の多い試料やビール類のよう
に複雑な組成の試料など、場合によってはSAXによる抽出だけでは低回収率を招くことがあります。このよう
な試料では、脂質やその他の夾雑成分を事前に無極性相のC18などで除いた後、SAXへ負荷することも必要
となります。ここでは、SAXのみによる抽出法と、C18+SAXタンデムでの固相抽出法を併せて紹介します。
1. 固相前処理のフロー図
【フモニシンの構造】
Fumonisin B1
Fumonisin B2
Structures are created using Chemistry 4-D Draw which is provided by ChemInnovation Software, Inc.
【脂質の少ないトウモロコシなどの試料の前処理例 】
均一化試料
10 g
メタノール / 水(3:1)60 mLを加えて
ホモジナイズ
遠心分離
(10,000×g, 10 min)
コンディショニング
上澄液
残留物はさらにメタノール / 水(3:1)30 mLを
加えてホモジナイズ後、遠心分離
SAX
(500 mg/6 mL)
上澄液を合せる
①メタノール 8 mL
②メタノール / 水
(3:1) 8 mL
InertSep SAXなど
100 mL 定容
洗 浄
20 mL
① メタノール / 水(3:1)8 mL
② メタノール 8 mL
アダプターを介し20 mLリザーバーを付ける
溶 出
1 %酢酸含有メタノール 14 mL
濃縮乾固
窒素気流下、40 ℃
参考資料 : AOAC 995.15 法
農林水産消費安全技術センター 飼料分析基準
食衛誌 Vol.45, No.5,pp. 255-258(2004)
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残留物にアセトニトリル / 水(1:1)1 mLを
加えて溶かし、遠心分離(3000 rpm, 5 min)
LC/MS/MS
http://www.gls.co.jp/sp.html
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【夾雑成分の多い麦芽、ビールおよび脂質の多い穀類の前処理例 】
均一化試料
10 g
水15 mLを加えて15分間放置
メタノール45 mLを加えてホモジナイズ
(ビールは5 分脱気後、
0.2 %アンモニア水0.5 mLおよび
水10 mLを加えて混和した後、ミニカラムへ)
遠心分離
(10,000×g, 10 min)
上澄液
残留物はさらにメタノール / 水(3:1)30 mLを
加えてホモジナイズ後、遠心分離
上澄液を合せる
100 mL 定容
20 mL
アダプターを介し20 mLリザーバーを付ける
C18 (500 mg)
InertSep LSC C18など
連結して使用
SAX (500 mg)
InertSep SAXなど
洗 浄
① 水 10 mL
② メタノール / 0.2 %アンモニア水
(3:1)10 mL
C18を取り除き、SAXの上端に
6 mLリザーバーを付ける
SAX
洗 浄
① メタノール / 水(3:1)5 mL
② メタノール 5 mL
溶 出
1 %酢酸含有メタノール 14 mL
濃縮乾固
(窒素気流下、40 ℃)
残留物にアセトニトリル / 水(1:1)1 mLを
加えて溶かし、遠心分離(3000 rpm, 5 min)
LC/MS/MS
参考資料 : AOAC 995.15 法
農林水産消費安全技術センター 飼料分析基準
食衛誌 Vol.45, No.5,pp. 255-258( 2004)
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2. 固相抽出関連製品
【InertSep® SAX】
Si-(CH2)3-N+-(CH3)3
InertSep SAX は、トリメチルアミノプロピル基をシリカゲルに結合した固相です。一次相
互作用は強い陰イオン交換作用を有し、二次相互作用として、弱い無極性相互作用を併
せ持ちます。一般にカルボン酸のような弱い陰イオン性物質の抽出に使われます。
シリンジバレル型カートリッジ
平均粒子径
炭素量
表面積
細孔容積
細孔径
イオン交換容量
pKa
pH使用範囲
備考
:
:
:
:
:
:
:
:
:
45 µm
10 %
450 ㎡/g
0.7 mL/g
60 Å
0.7 meq/g
(-)
2~8
OH-イオン対
品名
今回の
おすすめ
InertSep SAX
カラムサイズ
入数
Cat.No.
200 mg / 3 mL
50本
5010-61642
500 mg / 3 mL
50本
5010-61643
500 mg / 6 mL
30本
5010-61644
1 g / 6 mL
30本
5010-61645
12 g / 12 mL
20本
5010-61646
カラムサイズ
入数
Cat.No.
500 mg
50本
5010-65640
1000 mg
50本
5010-64641
ルアーデバイス型カートリッジ
品名
今回の
おすすめ
InertSep SlimJ SAX
【InertSep® C18】
Si-(CH2)17CH3
平均粒子径
炭素量
エンドキャップ
表面積
細孔容積
細孔径
pH使用範囲
:
:
:
:
:
:
:
60 µm
19 %
◎
450 ㎡/g
0.7 mL/g
60 Å
2~8
InertSep C18 は、オクタデシル基をシリカゲルに化学結合した無極性相互作用を持つ固
相です。高度なエンドキャッピング処理により、シラノール基による陽イオン交換相互作用
が抑えられているため、塩基性化合物の吸着が少なくなります。残留農薬一斉試験法に
おける脱脂用クリーンアップ固相として適しています。
ラージサイズカートリッジ LSC
品名
カラムサイズ
入数
Cat.No.
100 mg
50本
5010-63001
200 mg
50本
5010-63002
500 mg
50本
5010-63003
仕様
入数
Cat.No.
20本
5010-60104
InertSep LSC C18
今回の
おすすめ
【エンプティリザーバー】
品名
エンプティリザーバー(PP製)
フリットなし
今回の
おすすめ
品名
固相抽出カートリッジ
接続アダプター(PP製)
20 mL
60 mL
10本
5010-60105
150 mL
10本
5010-60106
入数
Cat.No.
12個
5010-60004
仕様
今回の
おすすめ
LSCリザーバー用
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F A X. 0 4 5 ( 9 8 5 ) 7 9 0 1
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F A X. 0 2 9 ( 8 5 8 ) 3 7 8 0
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