横山 淳

スマートメンテナンスの実現に向けて
①人口予測と当社の
鉄道運輸収入
・サービス品質
・安定性の向上
設備の
120,000強化・増強
・品質の向上
・最小コストで資産価値
を長期にわたって最大化
140,000
今ここ
にいる
100,000
人口(千人)
-背景-
80,000
60,000
40,000
20,000
新幹線開業
(1964)
JR発足
(1987)
20 30 40 50 60 70 80 90 00 10 20 30 40 50 60 70 80 90 00
19 19 19 19 19 19 19 19 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 21
②当社の経費構造と
メンテナンス経費
西暦
西暦
20,000
18,000
これからのメンテナンスに
求められること
当社単体の営業費
16,000
・保有設備量
12,000
横ばい?
10,000
8,000
メンテナンス経費
・保守レベル
6,000
レベルアップ
4,000
営業費の1/3~1/4を占める
2,000
・メンテ経費
約4,400億円
削減・抑制
20
11
年
20
09
年
20
07
年
20
05
年
20
03
年
20
01
年
19
99
年
19
97
年
19
95
年
19
93
年
19
91
年
19
89
年
0
19
87
年
金額(億円)
14,000
年度
西暦
Technical Center
1
スマートメンテナンスの実現に向けて
①多種多様な情報端末の普及とネットワークの進化
②コンピュータの発達(人工知能化)
利用者が時と場所を選ばずに情報サービスを利用できる
対話形式で人間の考え方のアルゴリズムを学習
高速ネットワーク
の進化
顧客データ
画像・映像
多種多様な
情報端末の普及
スマートTV
-背景-
タブレット端末
ログファイル
インターネット
計測データ 音声
プログラム ➡
人間と同じような
思考回路
SNS
データを
インプット
スマートフォン
③ビッグデータが新しいサービスを生む
ビッグデータ(Volume
Variety
Velocity)
大量の形式の異なるデータをリアルタイムで
処理することができる
顧客データ
ログファイル
インターネット
画像・映像 SNS 計測データ
音声
ペタバイト級の巨大データ+高速な判断
アラーム発信
近未来を予測
今を描き出す
今まで存在しなかった新しい付加
価値、サービスを生んでいる
Technical Center
2
20世紀型ビジネスモデル(モノ中心の工業経済)
ユーザーは製品の受け手
ユーザーは提供された
製品を選択する
ユーザー
一方的
自動車
製品
技術
電化製品
価値は製品の中にある。
その価値の決定者は企業
電話 鉄道
・大企業が中心となり、製品を製造し、業
界が形成される
・製品仕様、数年ごとに行われるスペック
アップの時期等は企業が決める。
・技術は自前主義
◆工業的発明
蒸気機関
内燃機関
電力システム
画期的なイノベーションが起こりにくい仕組み
Technical Center
21世紀型ビジネスモデル(サービス中心のサイエンス経済)
ユーザー
ユーザーと企業はモノから得
られるサービスの共同生産者
インタラクティブ
しくみを提供
・ユーザーと企業が共同で創造する
amazon:レコメンデーション機能
iPod,iTunes:iTunes store
(音楽配信システム)
製品
Facebook:(SNS:ソーシャルネットワーキ
ングサービス)
KOMTRAX:
・オープンイノベーションにより
創造可能
・技術自前主義、製品改良からは
イノベーションは起きない
(コマツ:建設機械管理システム)
技術
◆科学的発明
バイオ、ナノ
テクノロジー
IT(情報通信)
オープンイノベーションによる
新しいしくみ・
プラットフォームの提案
Technical Center
スマートメンテナンスの実現に向けて
-スマートメンテナンス構想-
スマートメンテナンスの四本柱
CBMの実現
アセットマネジメント導入
AIによる業務サポート
統合データベース
Technical Center
5
CBMの実現に向けて
変化を捉えるため多くのデータを収集
結果をトレース
・施工後の劣化の推移から施工時期、施工方法、
検査頻度等から評価、次のサイクルに生かす
次回の検査時期
施工方法の評価は・・・
施工実績から賢く施工
・過去の施工実績から施工に必要
な情報を施工担当者に提示
評価
データ
取得
データ
分析
施工
意思
決定
設備の劣化を捉える
・取得データから劣化予測、変化、
原因を提案する
劣
化
度
測定時期
・メンテナンスにおける最適なマネジメントの実現(こわれる前に直す)
・事故の予兆を捉える。
・予測結果に加え、メンテナンスの制約条件(気象等部外条件も含む)、
及び過去の施工実績等から施工時期、施工方法別のメンテナンス効果、
コスト推移を提示、最適なメンテナンス時期、方法をマネジメントする
Technical Center
6
TBM(Time Bsaed Maintenance)から
(TimeBsaed
BsaedMaintenance)
Maintenance)
へ
CBMCBM
(Condition
へ
現 在
今 後
高頻度データの活用
・専用の軌道検測車が年4回運行
・目視による材料状態検査
・営業車による軌道検測と画像
データによる材料状態検査を毎日実施
個々の状態から意志決定
支援システムを活用して実施
画一的なルールに基づき実施
変
位
量
変
位
量
1月
4月
検査データ
1月
7月
技術者
規程
4月
高頻度データ
7月
技術者
意思決定
支援システム
7/36
Technical Center
7
Condition Based Maintenance
Find & Repair から Predict & Prevent へ
CBM
修繕結果を評価
変化率をとらえてアラーム
リアルタイムデータ
を発信し、最適なタイミン
に基づく
グで修繕
検査の実施
データ収集
限度値
修繕施工
予防保全
検査データを分析
意思決定
パ
ラ
メ
ー
意思決定の
タ
根拠が変わる
個々の場所によっ
て変化率も様々
TBM
過去のデータ
に基づく
時間
画一的なルール
Technical Center
メンテナンスにおけるスマートメンテナンス
スマートメンテナンスプラットフォーム
判断
計画
CBM(アセットマネジメント含)
設備の劣化状況を見ながら合理
的、計画的にメンテナンスを実施
する。
AIと統合データベースを
活用した業務サポート
優れた現場技術者の判断を随時
提供する
トラブル対応、検査履歴
経験に基づいた知見
ベテラン
技術者
各種研究開発の取組が進む
暗黙知の見える化
Technical Center
線路設備モニタリング装置
効率的なデータ収集
Mue-Trainに搭載し
ていた装置を
E233系京浜東北線
に搭載し、
慣性正矢軌道検測装置
&
軌道材料モニタリング装置
営業車に搭載可能なように、
搭載装置を小型化し、
一昨年5月よりモニターランを
実施中
Technical Center
10
取得した線路データを活用したデータ分析・意思決定
取得した線路データの劣化予測結果から、
・メンテナンスの制約条件(予算、機械の運用等)
・意思決定者の考え方(例:軌道変位12㎜以上は必ず補修)等を
考慮して最適なメンテナンスの計画を策定
意思決定支援システムイメージ
④施工計画案・シミュレーション
施工計画案
①検測
軌道測定データ ○○線 ○○km~○○km
②劣化予測
③制約条件や
責任者の意思
軌道補修シミュレーション
⑤意思決定
⑥施工計画
!
Technical Center
11
取得した線路データを活用したデータ分析・意思決定
軌道状態表示
意思決定・評価支援システムは自らのデータで日々進化
劣化予測及び制約条件(施工能力、予算等)を考慮した
修繕計画を提案し、結果をトレース
MTT施工計画を
軌道変位進み
入力すると・・・
予測を表示
日々の劣化や修繕効果のデータが蓄積される
予測精度が精緻化し、より「賢い」システムになる。
改善予測値を
更に高度なCBM、アセットマネジメントが可能に
提示
Technical Center
12
12
スマートメンテナンスの実現に向けて
データ取得の項目や頻度の
見直しなど
-評価ー
故障の未然防止、効果的な予防保
全を行うためにテータを継続的に活
用して、設備状況の変化を捉える。
データの蓄積、新た
な分析手法の適用に
より分析の精度を高
める
サイクル全体を評価
し、見直すことで常
に進化させていく
最適なタイミング
での修繕や施工方
法の高度化
JR-EAST Innovation 2013
意思決定の根拠となる情
報内容の高度化、現場社
員が分かりやすいI/F
13
Technical Center
13
アセットマネジメントの実現に向けて
サービスレベルとコストを数値化し、長期的視点での経営判断を可能に
道路業界で検討されている手法に土技セの検査データを適用した試算例
A
B
C
S
確率統計論的にモデル化
年数
健全度
構造物の状態
措置等
A
運転保安、旅客および公衆などの安全な
らびに列車の正常運行の確保を脅かす、
またはその恐れのある変状等がある
早急に措置
B
将来、健全度Aになるおそれのある変状
等があるもの
必要に応じて監視等
の措置
C
軽微な変状等があるもの
次回点検時に必要に
応じて重点的に調査
S
健全なもの
なし
Technical Center
14
アセットマネジメントの実現に向けて
状態
S
case3
C
case2
case1
B
A
劣化
case3:設備のレベルがCランクに
なったら計画的に修繕実施
case2:設備のレベルがBランクに
なったら計画的に修繕実施
case1:設備のレベルがAランク
になったら計画的に修繕実施
case0:緊急修繕のみを実施
する場合
コスト(千円)
case0
修繕
レベル
腐食
損傷
沈下
A⇒S
460
700
1,750
B⇒S
250
410
660
C⇒S
140
250
250
Technical Center 15/46
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アセットマネジメントの実現に向けて
サービスレベルとコストを数値化し、長期的視点での経営判断を可能に
サービスレベルを一定に保つことを条件に、修繕方法による長期的コストの違いを試算
沈下に関する検討結果
沈下に関しては、
手厚い予防保全が50年間のメンテにおいてトータルコストが最も低い
Technical Center
16
コ
ス
ト
シミュレーション1
シミュレーション2
毎年同額投資では、、
初期に集中投資すると、、
後々低予算で、、
年度
年度
悪化傾向に ・・・
良化傾向に ・・・
設
備
レ
ベ
ル
年度
年度
Technical Center
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AI(人工知能)による業務サポートの意義
AIで何をやりたいのか?
メンテナンス
技術者の役割
現場技術者の判断をAIがベテラン技術
者のように強力にサポートを行う
○設備の特情に応じた適切なメンテナンス業務
○異常時等における適切な判断
(メンテナンス業務の核心部分)
期待される ・異常時のトラブルシューティング
・特情箇所等のメンテナンス時のポイント提示
効果
早期復旧やトラブル
の未然防止に効果
ベテラン社員の暗黙知を形式知に置き換え、現場技術者の
判断をサポート
キーテクノロジー:テキストマイニング、機械学習
Technical Center
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AI(人工知能)による業務サポート
たくさんの報告書(テキスト
データ)からキーワードを入
力 絞込を行い、類似の文書
を検索
事象発生!
信号機が赤現示(100件)
○月(40件)
○○駅1番線(12件)
あおり(4件)
絞り込んだ文書
報告書
Technical Center
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スマートメンテナンスの今後の進め方
■研究開発(R&D)の推進のために…
スマートメンテナンス実現には
オープンイノベーションが不可欠!!
データベースの構築、意思決定のアルゴリズム、
データマイニング、信頼性理論、統計学、確率論など
■日本の社会構造の変化に備え…
「(特に地方部の)人口減少」「ICTの進展」と
いった社会構造の変化に対応した
新しいメンテナンス手法の構築が必要!!
Technical Center
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