3.1.A (5)~(9) 4402063 馬場 晋司 1 (5)連続時間モデルと 離散時間モデル • 連続時間モデル →状態変化は時間的に連続 • 離散時間モデル →一定のサンプル時刻ごとの状態変化を取り 扱う 数式では・・ X(t+1)=AX(t)+BR(t) (3.9) X(t+1)=f(X(t),R(t)) (3.10) と表すことが出来る。 2 計量経済モデル • 計量経済モデル →現実の経済活動の中で一定期間内での 総計をとった離散時間的な状態変化を考え たもの • 数式では・・ X(t+1)=AX(t)+BR(t)+ε ε:誤差、 X:内生変数ベクトル、R:外生変数ベクトル を考 える。 3 変数について、 変数について、 • 1本の方程式の中で・・ ・説明変数 → 右辺の変数 ・被説明変数 → 左辺の変数 • 連立方程式中で・・ ・外生変数 → 被説明変数とならない変数 ・内生変数 → 外生変数以外の変数 4 タイムラグ、システム同定 • タイムラグ →t期より過去の内生変数や外生変数も、 (t+1)期の内生変数に影響を及ぼす時間 の遅れ。 • システム同定 →パラメータ値の設定は、狭義のモデリン グとみなすことができる。 例.最小2乗法、回帰分析 5 (6)システムダイナミックス • 動的モデルの中に判断操作と選択操作の 機構を組み込まなければならないとき そのようなケースに対応できる モデリングの手法が必要 システムダイナミックス • システムダイナミックスでの活動 →状態変化の因果関係の単位としてとらえ る 6 意思決定者/実行者 情報a 情報b 活動 状態A 状態B 情報c 自然法則 図3.7 行為/作用の因果関係の単位 7 フローダイアグラム →システムダイナミックスにおいて、得られた因果 関係図を特有のグラフに変換する • フローダイアグラムの構成 ・時間軸に沿って累積値として把握されるレベル 変数 ・レベル変数の増減を制御するレイト変数 ・定数あるいは時間のみに依存するパラメータ ・それら以外の補助変数 8 (7)離散事象モデル • ある活動開始したり停止あるいは終了する ことを事象という • 関心の中心の事象の生起に置く動的モデ ルを離散事象モデルという • 代表的な例 →オートマトン 9 オートマトンの例 • • • • • 状態の集合 Q={q0,q1,q2・・・} 外部からの入力の集合 Σ 遷移関数 δ 初期状態 q0 最終状態 qF オートマトンはこれら5つの組で表現され るモデルである 10 1:入力あり 切符 入力待ち 切符 識別 0:不正 0:入力なし 1:正 0/1 0/1 切符 排出 0:通過なし 1:通過あり ゲート 閉 ゲート 開 図3.9 改札機のオートマトン (a)状態図 11 改札機オートマトン (b)状態遷移図 入力 0 1 q0:切符入力待ち q0 q1 q1:切符識別 q2 q3 q2:切符排出 q0 q0 q3:ゲート開 q3 q4 q4:ゲート閉 q0 q0 現在の状態 12 (8)ペトリネット • 実際的問題では複数の事象が非同期的 に生起し、複数の活動が並列的に同時進 行する。しかも各事象は相互に干渉しあう。 実時間の推移に対応しうる 離散事象モデルが必要 ペトリネット 13 ペトリネットの特徴 • ある事象の生起が他の事象の生起に波及 していく事象駆動型のモデル • 事象はトランジション、事象の条件はプ レースというノードで表現される • 直接関係のあるノード間はアークで結ばれ る • 現時点で成立保持されている条件 →トークンを割り当てる 14 プレース アーク p1 t1 トークン p3 p2 トランジション 図3.11 事象の生起とペトリネット 15 (9)オブジェクト指向モデル • 人間社会の発展につれて、仕事の分業専 門化が進行してきた。そこから新しいモデ リングの発想を得る ①エージェント:ある役割を担当するもの 現代社会は多くのエージェントたちで構成 され、社会の多種多様な活動は彼らに依 存している。 16 例ー エージェントの典型的な行動様式 メジロタクシー(株)は100台のタクシーを保有している。 本社に顧客のシバタさんから配車依頼の電話が入った。 配車係は, 各車に顧客情報を流した。 何台かがシバタさん宅への到着可能時刻を返答した。 配車係は,それらの中から最も早くシバタさん宅に 到着できそうな車を選び,その車に対して シバタさん宅への予約走行を指示するとともに, シバタさんにタクシーの到着予定時刻を連絡した。 17 例より • 無線配車係、運転手、客はエージェントで ある。 • エージェントの特徴 ・相互関係の中で役割を果たす ・受け取る連絡内容は1種類とは限らない ・必要となるデータは、エージェント自身が 保持するか他のエージェントから入手する 18 ②オブジェクト指向 • エージェントは一人の人間だけでなく、組織や機 関、機械、ソフトウエアさえも一つのエージェント としてみる • オブジェクト:人間性を除外すると、エージェント の本質は、手続きとデータを保持し、他のエー ジェントと連絡しあうもの • オブジェクト間に交される連絡をメッセージ、 オブジェクトが保持する手続き操作をメソッド、 という 19 オブジェクト指向とアクション思考 • オブジェクト指向 →オブジェクトを中心にして問題を取り扱う アプローチ • アクション思考 →行為、作用などの活動を中心にして問題 を取り扱うアプローチ [3.1.A(3)~(8)] 20 アクション: 顧客より配車依頼を受ける 各車の状態をチェックする (空走車を探す) No Yes 空走車の位置をチェックする (顧客の位置に最も近い車を探す) データ: ・各車の状態データ (賃走,空走,予約走行) ・各車の位置データ ・顧客の位置データ 顧客先への予約走行を 1台に指示する 顧客に連絡する (予定時刻/遅延) (a)アクション指向モデル 21 ・・・ メッセージ 顧客オブジェクト メソッド:■配車を依頼する データ :●顧客データ 配車 依頼 ・・・ 回答 配車係オブジェクト メソッド:■各車に顧客情報を流す■各社からの回答を分析する ■1台に予約走行を指示する■顧客に回答する データ :●顧客データ●各車回答データ メッセージ ・・・ 顧客情報 予約走行指令 回答 タクシーオブジェクト メソッド:■配車係に回答する ■予約走行する■流し営業をする データ :●状態データ(賃走,空走, etc.) ●位置データ●顧客データ (b)オブジェクト指向モデル 図3.12 タクシー配車のモデル ・・・ 22
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