日本薬学会における iO-brane 応用研究成果の発表に関するお知らせ

2015 年 4 月 8 日
ニッポン高度紙工業株式会社
代表取締役社長 鎮西 正一郎
日 本 薬 学 会 における iO-brane 応 用 研 究 成 果 の発 表 に関 するお知 らせ
先 月 28 日 、 日 本 薬 学 会 第 135 回 年 会 ( ※ ) に お い て 、 当 社 の 無 機 / 有 機 ナ ノ ハ イ ブ
リ ッ ド 膜 の 応 用 の ひ と つ で あ る パ ラ ジ ウ ム ( 以 下 , Pd) /iO-brane 触 媒 の ク ロ ス カ ッ プ
リ ン グ 反 応 ( 以 下 , CC 反 応 ) へ の 応 用 に つ い て 発 表 が あ り ま し た の で お 知 ら せ い た し
ます。
当社は、独自の素材である無機/有機ナノハイブリッド膜の応用のひとつとして
Pd/iO-brane 触 媒 を 製 品 化 し て お り ま す 。 こ の た び 、 不 均 一 触 媒 の 権 威 で あ る 岐 阜 薬 科
大 学 の 佐 治 木 教 授 の グ ル ー プ が 、 Pd/iO-brane 触 媒 の CC 反 応 へ の 応 用 に つ い て 研 究 を
お こ な い 、従 来 に な い 画 期 的 な 成 果 が 得 ら れ ま し た の で 、そ の 成 果 を「 日 本 薬 学 会 第 135
回 年 会 」に お い て 、「 不 均 一 系 パ ラ ジ ウ ム 触 媒 膜 に よ る 鈴 木 – 宮 浦 反 応 の 開 発 」と 題 し て 、
研究を主に担当された兵庫医科大学の江嵜先生が発表されました。
【発表の概要】
鈴 木 – 宮 浦 反 応 (CC 反 応 )は 、 農 薬 等 の 生 物 活 性 物 質 、 化 学 繊 維 、 有 機 EL 等 、 機 能 性
材料など幅広い合成に使われます。今回、無機/有機ナノハイブリッド膜にパラジウム
を 担 持 さ せ た 新 し い 不 均 一 系 触 媒 Pd/iO-brane 触 媒 の 使 用 を 試 み ま し た 。 Pd/iO-brane
触媒を用いてアリールブロマイドとアリールボロン酸からのビアリール誘導体の合成を
試みたところ、アルコール系溶媒中、室温下でも非常に高効率で反応生成物が得られま
した。膜状であることが幸いして、取り扱いや反応系からの除去が極めて容易であり、
除 去 後 も 空 気 中 で 発 火 性 を 示 し ま せ ん で し た 。 従 来 の 触 媒 と 異 な り 、 反 応 液 中 へ の Pd
の溶出も検出されませんでした。また、同じ触媒を繰り返し使用したところ、少なくと
も 5 回 の 使 用 で は ま っ た く 収 率 が 落 ち ま せ ん で し た 。 Pd の 使 用 量 も 比 較 的 少 な く 、 繰
り返し使用することもでき、アリールブロマイドやボロン酸が溶解していなくても反応
が進行することから、実プロセスでも有用な触媒と考えています。
【 本 件 の 発 表 の 著 者 】: 敬 称 略
江 嵜 啓 祥 ( 兵 庫 医 科 大 学 )、 澤 春 夫 ( ニ ッ ポ ン 高 度 紙 工 業 株 式 会 社 )、 野 坂 和 人 ( 武
庫 川 女 子 大 学 薬 学 部 )、福 島 和 明( 兵 庫 医 科 大 学 )、澤 間 善 成( 岐 阜 薬 科 大 学 )、門 口
泰 也 ( 岐 阜 薬 科 大 学 )、 佐 治 木 弘 尚 ( 岐 阜 薬 科 大 学 )
( ※ ) 日 本 薬 学 会 第 135 回 年 会 の 概 要
◆本件に関するお問い合わせ
開 催 日 時 : 2015 年 3 月 25 日 ~ 28 日
経営企画室
開催会場 :神戸学院大学
◆無機/有機ナノハイブリッド膜に関するお問い合わせ
詳細については、こちらをご参照ください。
http://nenkai.pharm.or.jp/135/web/
新材料開発室
TEL
E-mail
澤春夫
088-894-2321( 代 表 )
[email protected]( 澤 )