1. 洞窟生物

1. 洞窟生物
上野 俊一
西川 喜朗
1.1 洞窟生物(コウモリ)
幻仙窟
韓国、済州道西帰浦市のケンセン窟のコウモ
リ。ピットケイブの溶岩中で飛来。By Sawa,I., Japan
羅漢穴
韓国、済州道西帰浦市のケンセン窟のグアノ。
ピットケイブ中にある天井より落下したコウモリの
糞。By Sawa,I., Japan
清龍洞
山梨県、富士吉田市の雁の穴のコウモリ。 天
井の赤い部分にぶらさがっている子どもコウモリの
群は親を待っている。By Katsumata,T., Japan
景清洞
韓国、済州道西帰浦市のケンセン窟のコウモ
リ。ピットケイブの中で母のぬくもりを待つコウモリ
の子供。By Sawa,I., Japan
清龍洞
韓国、済州道西帰浦市のケンセン窟のコウモリ。
子どものコウモリ群。By 韓国MBC TV放映
静岡県、富士宮市の立掘沢風穴のコウモリ。グ
リーンキャンプ場内にある噴気孔の天井に付着。
By Sawa,I., Japan
1.2 洞窟生物(クモ・チビゴミムシ)
幻仙窟
清龍洞
韓国、済州道西帰浦市、ケンセン窟。成長した蜘蛛
(クモ)の長い足。By 韓国MBC TV放映
羅漢穴
滋賀県、河内の風穴洞窟のTrechiama(s.str.)
suzukaensis。By Ueno,S., Japan
愛媛県、黒瀬川洞。ナミハグモの一種。ヨリメグモ
♀。By Mohri,T., Japan
清龍洞
愛媛県、黒瀬川洞。ナミハグモの一種。ヨリメグモ
♀。水面上に糸をつけて変形した丸網をはる。体長
2-3.5mm。By Mohri,T., Japan
福井県、足羽山、七ツ尾口坑産。アスワマシラグ
モ。マシラグモ類、1.5~3mm。By Nishikawa,Y.,
Japan
1.3 洞窟生物(植物・蛇・カエル)
韓国、済州道の美千窟のコウモリの糞。崩壊した洞
静岡県、富士宮市の立掘沢風穴の植物。グリー
口から光が照らされて見られるコウモリの糞と床の ンキャンプ場内にある噴気孔口にある植物を上部
植物。By Sawa,I., Japan
から撮影。By Sawa,I., Japan
中国、広西省天峨、八号洞。蛇。By Nishikawa,Y.,
Japan
中国、広西省天峨、八号洞。蛇。By Nishikawa,Y.,
Japan
韓国、済州道西帰浦市のケンセン窟のカエル。調
査団の一行を迎える元気なカエル。By 韓国MBC
TV放映
静岡県、富士宮市の立掘沢風穴のカエル。グリー
ンキャンプ場内。人のことを気にせずに床面に付
着。By Sawa,I., Japan
1.4 洞窟生物ヒカリバエ(ホタルバエ)成長過程
卵: 直径(3mm),感触(ネバネバ),特徴(メスは平均
130個生む。産卵終了すれば1~2日で死ぬ)、期間
(生む期間は1~24時間。寿命9~10ヶ月)、光(無)
幼虫: 体長(02~4.0cm), 感触(ネバネバ),特徴(岩
場で巣を作り、約70本の釣り糸をたらして体を照ら
し、獲物を呼び寄せる)、光(有)
生息するヒカリバエ: 巣の大きさ(幅2~3cm、糸は
50cm)、感触(粘着性), 特徴(糸には粘着性の液体
が雫のようにぶら下がり、釣り糸に引っかかる虫な
どを引っ張り上げ、獲物の体液を吸う)、光(有)
幼虫の釣り糸: 感触(粘着性),特徴(メスは平均130
個生み、産卵終了すれば1~2日で死ぬ)、光(有)
さなぎ: 体長(オス9mmとメス12mm)、感触(粘着性),
特徴(メスはオスの成虫を呼び寄せるため光を強く
発する)、期間(約1週間)、光(有)
成虫: 感触(粘着性) ,特徴(成虫は頭から出てき
て、全体がさなぎの殻の外に出るまでは、約1時
間)、光(有)
1.5 洞窟生物(土ボタル)と滝
幻仙窟
清龍洞
羅漢穴
景清洞
カルデラを形成しているワーニング山(Mt.Warning:海抜1156m)は、ゴールドコースト(Gold Coast)の南東にあり、
玄武岩と流紋岩の異なった地質から構成されている。ナチュラルブリッジ(Natural Bridge:標高は推定1020m)は、土ボ
タルの幼虫が生息している洞窟である。左上は散策路、左上は土ボタルの幼虫および下部は洞窟内のブリッジ。
清龍洞
本渓水洞
オーストラリア、スプリングブルック国立公園内のナチュラルビリッジは、土ボタル洞窟ともいう。
By Clare A McFarlane, Australia
1.6 洞窟内の食物連鎖
洞窟生物の根本となる栄養源は有機物。洞窟内の食物連鎖。