134 - ミード社会舘

№134
2015 年 4 月 1 日
地域包括ケアの拠点としての働き
~地域に根ざし、
地域とともに歩むミード社会舘~
ミード社会舘 統括部長
吉岡 健一
老いや死は、人間には遅かれ早かれ必ずやってきます。
誰もが避けて通れないもの、自分らしく最期まで元気に生
きたいと誰もが願うことではないでしょうか。
(愛ホームのご利用者が地域で買い物をされている様子)
我が国においては、高齢者人口(65歳以上)が急激に
増加しています。団塊の世代が75歳になる2025年に
「共助」はコミュニティの中で組織化された支援。そして
は2000万人を突破します。75歳以上が人口に占める
「公助」は公共機関や介護保険、福祉サービスなどの支援
割合は 18.1%。65歳以上は 30.3%となり、全人口のほぼ
となります。ミード社会舘の様々な働きは、まさしくこの
3人に1人は65歳以上となる社会が訪れます。そして高
4つの機能を効果的につなぐ役割を担っているといえま
齢者数は高止まりするのに対し、介護保険料負担者である
す。現在ミード社会舘で行っているサービスは、43年に
40歳以上の人口は反対に減少に転じます。そこで国は、
わたり継続されてきたボランティア主体の生活支援型(毎
2025年を見据えた介護保険事業計画を進めています。
日型)配食サービス、介護予防教室の健康クラブ、フット
その大きな柱が「地域包括ケアシステム」と呼ばれるもの
ケアによる転倒や骨折予防、通所介護(デイサービス)や訪
です。これは、皆さんの住まれている中学校区に相当する
問介護(ホームヘルパー派遣事業)、小規模多機能居宅介護
日常生活圏内の中で、医療、介護、予防、生活支援、そし
(通い・泊り・訪問)など、高齢者福祉の拠点となるべき
て住まいの5分野が一体となって高齢者を支え、高齢者が
ものであり、生活機能維持及び向上に不可欠なサービスで
寝たきり状態、難病、重度の障がい、ターミナル状態、認
す。
知症になっても、住み慣れた地域で自分らしい生活を最期
またミード社会舘の中には、「地域包括支援センター」
まで出来る限り続けられるようにするという仕組みです。
があります。これは行政や医療、地域活動協議会、民生委
高齢者を取り巻くサービスは、本人に近い範囲から「自
員、女性会、ボランティアの方々との連携を図り、誰もが
助」
「互助」
「共助」
「公助」です。
「自
安心して暮らせる地域作りをする働きを持っています。
人間は「人の間」と書くように、孤立して孤独に生きる
助」は高齢者自身が
ことはできません。みんなの中にいて、喜んだり、楽しん
頑張る、努力する、
だり、怒ったりして自分のこだわりや生活習慣、好きなこ
自己負担することで
とをやり続けることで人間らしく、自分らしく生きること
す。
「互助」はボラン
ができるのです。
ティアや知人、友人
ミード社会舘の理念「隣人愛」の精神に基づいて、一人
などの地域住民の助
ひとりを大切にした地域福祉の展開が出来る歩みを続け
け合い、支え合い。
ていきたいと願っています。
シリーズ⑨
地域包括支援センター報告
南部地域包括支援センター
センター長
後藤 誠
前任の石川センター長が平成 27 年 1 月末付で退職致しまして、その後任として平成 27 年 2 月から淀川区
南部地域包括支援センター長を引き継ぐ事となりました 後藤 誠 です。どうぞよろしくお願い致します。
私は高校卒業後(当時はまだ介護福祉士資格や介護保険制度もない時代でした)
、ミード社会舘にある大阪
コミュニティワーカー専門学校で、2年間社会福祉を学びました。折しも、卒業時期とミード創立80周年記
念事業のデイサービス新設時期が重なり、幸運にも卒業後ミードの職員に採用されました。そして、デイサー
ビス(通所介護事業所)とファミリーケア協会(訪問介護事業所)で計5年、学生時代と合わせて実に7年も
の歳月をミード社会舘で過ごさせていただきました。その後は個人的な事情で退職し、他の福祉施設での勤務
を経て、今回約20年振りの復職というお話を頂きました。
ミード社会舘は、私にとって社会福祉専門職としての原点であり、自分が生まれ育った場所であり、人生で
欠かすことの出来ないかけがえのない場所ですので、20年振りの復職が確定した時は、何か運命的なものを
実感しました。
今回、地域包括支援センターに配属となり、淀川区南部地域の方々と協力して「地域包括ケアシステムの構
築」のための街づくりを担当することになりました。「10年一昔」といいますが、私にとって約20年振り
の「十三」は、時代の流れとともに大きく変化した部分と変わらぬ風情が色濃く残るところが共存する街、他
の地域にはない“とても魅力的な街”というイメージがあります。
これからも淀川区南部地域の皆様方が、住み馴れた地域で安心して暮らし続けていくことが出来る社会づく
りのために、
センター職員や各関係機関の皆様、
また地域の皆様とともに力を合わせて取り組んでまいります。
今後とも皆様方の温かいご支援ご協力をお願い致します。
ゼロからの福祉の仕事
~
ミードとの出会い ~
ミード愛ホーム 職員
森本 達雄
私が福祉の仕事を始めたのが 2009 年の秋。何か
資格を得て就活に臨もうと、夏にミードのヘルパー
2級の講習会を受講しました。修了後、小規模多機
能居宅介護施設ミード愛ホームに入職したのが福祉
の仕事の第一歩です。
その傍ら、夜間は大阪コミュニティワーカー専門
学校に通い、介護福祉士としての素養を得るために
学びました。せっかくの夜間の学生であるので、そ
(愛ホームでレクリエーションを楽しんでおられるご利用者と森本さん)
の期間に様々な経験がしたいと思い、2年生の後半に愛ホームを退職しケースワーカーに、卒業後は特別養護老
人ホームに勤務しました。
ケースワーカーの仕事では、生活保護費支給に際し、就労支援や健全に日々の生活が営まれているかを訪問、
確認し、指導するといったような仕事をしていました。時には利用者に対し、自分の意に反して厳しい対応をせ
ざるを得ないこともありました。特別養護老人ホームでは、外出することは特別なことで、日々の生活の中で利
用者の希望に応えられないというもどかしさがありました。これらの職場を通し、福祉の仕事の多様性を実感す
ることができましたが、同時に「本当に利用者のために役に立てているのか?」
「自立支援とは何なのか?」等、
福祉の仕事に対して停滞感を抱くことも多くなっていました。
そんな時、久しぶりに愛ホームを訪ねる機会がありました。学生時代には時々顔を見せに来ていたものの、退
職して約3年の年月が経っていたにもかかわらず、私の顔を憶えてくださっていた利用者の「おいで~」という
言葉と、皆さんの笑顔がそこにはありました。そして、その温かさに後押しされてミードに復職することになり
ました。
人生の後半を福祉の仕事でスタートさせましたが、そのターニングポイントには常にミード社会舘やそこで働
く人たち、そしてご利用者との関わりがあり、笑顔で迎え入れいただいたり、仕事で悩んでいるときに話を聞い
てくださったりと、精神的にも救われたことが随分ありました。
今、私の願いは、より多くの方達が笑顔に溢れ、心身ともに元気
になっていただけるような支援ができればということです。
介護福祉士としてまだまだ未熟な私ですが、介護を通して自分自身
も成長していきたいと思っています。
旅立ちと寂しさと感動と・・・
保育士
大津 佳子
(2015 年 3 月卒園式の様子)
園庭のプランターにクロッカス、アネモネ、チューリップなど色鮮やかな花が咲きだす頃というのは、保育
園にとって嬉しくもちょっと寂しい時期がやってくることを意味します。
今年も 28 人の子ども達がミード保育園を巣立っていきました。特に今年、私にとっては 3 年間一緒に過ご
した子ども達の旅立ちに、嬉しさよりも寂しさが勝ってしまうのが本心でした。夫の転勤でミード保育園を退
職し、その後出産、子育てを経験してひと段落した頃、また保育園で働かないかと声を掛けていただきました。
復帰してからは、非常勤として各クラスの補佐として保育していましたが、3 年前に肢体障がい児の入園にあ
たり、介助保育士としてクラスに関わることになりました。もう、担任を持つことはないと思っていたのに、
同じクラスで 3 年間子ども達と過ごした時間は、私にとって忘れられない宝物となりました。個性派揃いの子
ども達で、担任がクラスをまとめるのに四苦八苦しているのを横目に、孫のようでついつい甘くなってしまっ
たかもしれません。そのせいか、行事の前になると甘えからなかなか練習に集中できず、失敗続きで、こんな
事で当日どうなるのだろう?とハラハラさせられることもしばしばでした。
ところが、この子たちの本番の強さはすごく、練
習では成功したことのないことを成功させたり、当
日の出来が一番良かったりと、ハラハラさせられた
分、より以上の感動を覚えました。
こんなサプライズで私を驚かせてくれた子ども
達が、ミードを巣立った後、次はどんなことで感動
を与えてくれるのか、そしてまたミードに元気な顔
を見せてくれることを楽しみにしています。
(園庭で遊ぶ園児たち)
(4)
■後援会及び一般寄付をしてくださった方々のご芳名(順不同・敬称略
期間 2014.12.7~2015.3.27)
小田 光雄
木下 美保子
中山 正暉
前田 耕治
春本 喬
高橋 久雄
吉塚 宏子
岩佐 美奈子
後藤 安子
前田 民子
小谷 愛
ボーイスカウト大阪第 94 団
松田 雅幸
友信 登喜子
辻岡 利江
胡子 重晟
月野 慎司
デイサービスとびっきり
田村 義明
橋本 美知子
井原 慶子
榎原 良行
藤岡 由紀子
杉浦 俊一
渡邊 さゆり
井上 正之
吉岡 健一
本山 喜久子
江端 源治
桜田 直太郎
隅本 和男
内藤 佳世
北村 キクエ
■クリスマス献金をしてくださった方々のご芳名(順不同・敬称略)
奥本 俊江
川田 春美
大坂 淑子
立花 直樹
覺道 和夫
榛木 芳子
関東学院六浦中学校・高等学校
西岡本キリスト教会
彰栄学園宗教委員会
捜真女学校中学部・高等学部
曽根キリスト教会
奈良佐保キリスト教会
岩佐 美奈子
ミード保育園クリスマス会
皆様から頂戴しましたご寄附は大切に使わせていただいています。引き続きご支援の程、
何卒よろしくお願い申し上げます。
社会福祉法人キリスト教ミード社会舘
後援会会長 金津 博直
理事長
榎原 良行
舘長
岩佐 美奈子
※各日程とも 10 時~16 時
第 1 回 平成 27 年 6 月 14 日(日)
第2回
平成 27 年 7 月 12 日(日)
第3回
平成 27 年 9 月 6 日(日)
第4回
平成 27 年 10 月 25 日(日)
後援会献金申込口座名
1口
会費 年額
郵便振込口座
加入者名義
5,000 円(何口でも可)
00900-2-47186
社会福祉法人キリスト教ミード社会舘
参加費
全 4 回参加 18,000 円
申込方法
FAX又はお電話、ホームページよりお申込みください。
お問合せ先
社会福祉法人キリスト教ミード社会舘・地域活動部
☎ 06-6309-7125
免除
になります
5,000 円
FAX06-6309-7123(担当:吉岡・小野・前田)
平成
27 年度
この講習会を修了すると
国家試験の実技試験が
単発参加
お申し込みは
お早めに
この講習で実技免除になるのは
今年が最後です!
受講料
(テキスト代 DVD・税込)
39,500 円
☆お申し込み・お問い合せは☆
大阪コミュニティワーカー専門学校
℡06(6309)3232