このテキストは後で回収しますので、落書 き・書き込み等はしないでください 1 問題 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ 砥石の三要素について説明せよ 参考ページ 4P 目つぶれ、目づまり、目こぼれ 参考ページ 5P ドレッシングとその目的 参考ページ6P 使用した砥石の表示法 参考ページ6P、資料1 砥石の自生作用 参考ページ4P 研削したワークを測定し平行度を調べよ 参考ページ9P、資料2 研削で使用した測定器の名称を書け 参考ページ7P 安全作業と操作上の注意 ① ② ③ ④ ⑤ 砥石の取扱い、保管に注意する 切り込み方向を正しく覚える 研削砥石の回転方向正面で作業をしない 砥石は決められた回転数で使用する 工作物の脱着は砥石が完全に停止してから行う *詳しくは、別刷りの作業手順書を十分に理解してから作業を行うこと 2 研削加工 概要 研削加工は、研削砥石を用い、その砥粒(研削砥石を構成する粒子)の鋭いか どを切れ刃として、工作物の表面の微小な部分を削り取る方法で広い意味の切 削加工である。 研削加工は、普通、切削加工でつくられたものを、さらに加工精度をよく、面 精度を向上するために行われる。 また、焼入れ鋼のような普通の切削工具では切削が難しい場合の加工に用いら れる。 平面研削盤 砥石車に主切削運動として回転運動を与え、砥石外周面が工作物表面に接触し ながら工作物が砥石軸が垂直な方向(テーブル長手送り)に移動し、なおかつ 砥石軸方向(テーブル横送り)の移動も加わる。砥石が工作物上を平面的に相 対移動したのちに砥石の切込みが行われ、相対移動が繰り返される。 テーブル前後送り(Y) テーブル長手送り(X) 図1 平面研削盤の動き 3 研削砥石の三要素・五因子 要素 ・砥 粒 因子 砥粒(砥粒の種類) 粒度(砥粒の大きさ) ・結合剤 結合剤(砥粒同士を結び つけている材料) 結合度(砥粒と結合剤と の保持力を示す指標) ・気 組織(砥石単位容積中に 占める砥粒の割合( 砥粒 率 )から定める指標) 孔 図2 研削砥石の三要素 砥石の自生作用 砥粒が切れなくなると、その砥粒にかかる研削抵抗が大きくなり、結合してい る結合剤の強さを超えると、破砕や脱落して新しい砥粒面が現れる。これが順 調に繰り返されれば切れ味の良い研削が維持できる。被削材の材質、硬さとの 関係から適した結合度の砥石を選択することが重要である。 砥粒の劣化 砥粒の脱落 砥粒の再生 図3 自生作用のサイクル 4 研削現象 研削中は、自生作用が順調に行われるのが望ましいが、研削条件が変わったり、 砥石車の選定が適切でないと、下図に示すような目つぶれ・目づまり・目こぼ れなどの現象が起きる 現象 研削状況 原因 特徴 切れ刃の自生作用が円滑 正常 で、砥石車の摩耗が少な い 目つぶれ ①砥粒と結合剤の 砥粒の切れ刃が摩耗し 結びつきが強すぎ て、自生作用が円滑に行 る われない。研削熱が上昇 ②砥石車の周 速度が速すぎる し、工作物の表面を変質 させる 目づまり 工作物の材質に対 気孔に切り屑がつまった して砥石車の砥粒 状態になって研削が行わ と結合剤の結びつ れなくなる。研削熱が異 きが強い 常に上昇し、工作物の表 面に変質層が深くなる 目こぼれ 砥粒と結合剤の結 砥粒の切れ刃が摩耗しな びつきが弱い いのに脱落するので砥石 車の消耗が激しい 図4 砥石の研削現象 5 ドレッシングとその目的 ドレッシング(目なおし) 砥石作業表面上の結合材を取り除き、あるいは表面部の開気孔を生成して、研 削に関与する有効砥粒を得る作業 目的 砥石表面の研削過程で目つぶれ等で摩耗した砥粒を削除し新しい切れ刃を再現 させたり、また、目づまりした切り屑を取り除いたり、結合剤を削り取って、 砥粒の突き出し高さを調整し、気孔を作ります。 写真1 ドレッシング作業 砥石の表示方法(詳しくは資料1参照) 今回使用する砥石 1号平形 A 205×19×50.8 WA 46 J V 40 寸法 粒度 縁形 結合度 形状 砥粒 結合剤 最高使用周速度 ( (m/s) 6 写真2 実習使用砥石検査表 使用測定器 マイクロメーター 精密なねじ機構を使って、ねじ の回転角に変位を置き換えるこ とによって拡大し、精密な長さ の測定に用いる測定器。ノギス よりも精度の高い測定に用いら れる 写真3マイクロメーター 表面粗さ測定器 ダイヤモンド針を材料表面に接 触させ、移動し上下の変位を電 気マイクロメーターで測定する 写真4 表面粗さ測定器 7 研削液とその効果 研削液の使用目的: ① 砥石の磨耗低減 ② 仕上げ精度の向上 研削液の効果(作用):① 冷却 ② 潤滑 ③ 防錆 研削液の種類 ・不水溶性(N1∼N4種) ・ 水溶性 (A1∼A3種)*研削加工で使用 水溶性研削液 ・ エマルジョン(A1種) 成分:鉱物油、脂肪油+界面活性剤 色 :不透明(乳白色) ・ ソリューブル(A2種) 成分:界面活性剤単独またはプラス鉱物油、脂肪油 色 :半透明 ・ ソリューション(A3種) 成分:無機塩類 色 :透明 8 ④ 洗浄 ワークの寸法・平行度・表面粗さの測定 寸法・平行度 マイクロメータを使い、目標の寸法公差に仕上げる(±0.01)以内 平行度は4点計測 1 3 ワーク 2 4 表面粗さ (詳しくは資料2参照) フライス加工面と研削加工面との表面粗さの比較を行う 例) 計測物:フライス加工面 計測物:研削加工面 Ra:1.7μm Ra:0.12μm Rz:8.2μm Rz:1.0μm 9 Rmax:8.2μm Rmax:1.0μm 資料1 砥石の表示 形状 縁形 10 寸法 砥石の寸法は、外径(mm)×厚み(mm)×孔径(mm)の順序で表示します。 砥粒 砥粒(砥材・研削材)は大きく分けてアルミナ質系と炭化けい素質系があり、 加工物の材質と研削条件により適切な研削性を得るために種類を選定します。 名称 記号 色調 用途 褐色アルミナ A 褐色 一般鋼材料自由研削、生鋼材精密研削 解砕型アルミナ HA 灰白色 淡紅色アルミナ PA 桃色 白色アルミナ WA 白色 合金鋼、工具鋼、焼入鋼材、精密研削 ジルコニアアルミナ AZ 灰色 鋼材のきず取り、バリ取り、切断 黒色炭化ケイ素 C 黒色 非鉄・非金属研削、精密研削 緑色炭化ケイ素 GC 緑色 超合金研削 合金鋼、工具鋼、焼入鋼、精密研削 粒度 砥粒の大きさを「粒度」といい、研削面の仕上精度により選定します。粒度は 数値で表し、その数値が小さいほど粗く、大きくなるにつれて細かくなります 11 結合度 研削砥石の硬さを「結合度」といい、アルファベットで表し、Aに近いほど軟 らかく、Zに近いほど硬くなります。 結合剤 砥粒と砥粒を結び付けているものを「結合剤(ボンド)」といい、主として「ビ トリファイド」V、「レジノイド」Bといった種類があります。 種類 記号 特長 熱硬化性合成樹脂又は熱可塑性樹脂の結合剤で主としてフェ レジノイド BF ノール樹脂が用いられる。機械的な強度は強いが水分や高熱に は弱い性質がある。 磁器質の結合剤で長石や可溶性粘土が主成分である。広範囲の ビトリファイド V 研削作業に対して最も安定した性質を持っているが、衝撃や急 熱・急冷には弱い。 ゴム マグネシア R Mg 天然・人造ゴムを主成分とする結合剤で、研削油に対してはレ ジノイドより安定している。 用途 自由研削 切断 機械研削 超仕上げ 切断 マグネシアオキシクロライドを主成分とする結合剤で、常温で 刃物研削 硬化し研削性がよいが、水分に弱い。 平面研削 最高使用周速度 周速度とは、外周部の一点が1秒間に移動する距離。毎秒何メートル(m/s) の単位で表示されます。研削といしが安全に使用できる最高限度の周速度のこ とで、安全上絶対に守らなければならない。 といしの外径(m)×円周率(3.14...)×回転速度(rpm)÷60=周速度(m/s) 12 資料2 表面粗さ 表面粗さの種類 種類 記号 求め方 説明図 粗さ曲線を中心線から折り返し、その粗さ曲 線と中心線によって得られた面積を長さ L で 中心線平均粗さ Ra 割った値をマイクロメートル(μm) で表わす。 一般的には、中心線平均粗さ測定器を直属す る。 断面曲線を基準長さ L を抜き取った部分の最 大高さを求めてマイクロメートル(μm)で表 最大高さ Rmax わす。傷とみなされるような並はずれて高い 山や深い谷のない部分から、基準長さだけを 抜き取る。 断面曲線から基準長さだけを抜き取った部分 において、最高から 5 番目までの山頂の標高 十点平均高さ Rz の平均値と、最深から 5 番目までの谷底の標 高の平均値との差の値をマイクロメートル (μm)で表わす。 13 表面粗さの種類と区分値および三角記号の区分 中心線の平均粗さ 最大高さ 十点平均高さ Ra Rmax Rz 三角記号 カットオフ値(ミ 標準数列 基準長さ(ミリ) 標準数列 基準長さ(ミリ) 標準数列 基準長さ(ミリ) 仕上げ記号 0.25 ▽▽▽▽ 0.8 ▽▽▽ 2.5 ▽▽ 8 ▽ 25 ― リ) 0.13a 0.05s 0.05z 0.025a 0.1s 0.1z 0.05a 0.2s カ 0.25 0.2z 0.1a ッ 0.4s 0.4z 0.2a ト 0.8s 0.8z 1.6s 1.6z 0.4a オ 0.8 フ 0.8a 3.2s 0.8 3.2z 値 1.6a 6.3s 6.3z の 3.2a 12.5s 3 6.3a 倍 25s 12.5a 以 50s 25a 50a 12.5z 2.5 25z 50z 8 上 100s 2.5 100z 200s 200z 25 100a 400s 14 400z
© Copyright 2024 ExpyDoc